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【神社・伝説】日本最古の浦島太郎伝説が残る~浦嶋神社(宇良神社)@京都府与謝郡伊根町本庄浜

2023-08-19 09:00:00 | 磐座・巨石・社寺
元伊勢籠神社より丹後半島の海岸線沿いに国道178号線を更に北へ22キロ行った場所に、全国各地に残る浦島伝説の中でも最有力の神社“浦嶋神社”が鎮座しています。

浦嶋神社の正式名称は宇良神社と言います。

石鳥居と狛犬
拝殿

拝殿越しに本殿を望む
祭祀:筒川大明神(浦嶋子(丹後後半島の海岸部を治めた日下部首(くさかべのおびと)の祖先  )
由緒:
浦嶋神社は延喜式神名帳所載によると『宇良神社』と記されている。創祀年代は淳和天皇の天長二年(八二五)浦嶋子を筒川大明神として祀る。浦嶋子は日下部首等の祖先に当り日下部については『新撰姓氏録』の和泉皇別の条に「日下部、日下部宿禰同祖、彦坐命之後也」とみえる。(彦坐命は開化天皇の後裔氏族である。)その大祖は月讀命の子孫で当地の領主である。浦嶋子は人皇二十一代雄略天皇の御宇二十二年(四七八)七月七日に美婦に誘われ常世の国に行き、その後三百有余年を経て五十三代淳和天皇の天長二年(八二五)に帰って来た。常世の国に住んでいた年数は三百四十七年間で淳和天皇はこの話を聞いて浦嶋子を筒川大明神と名付け小野篁は勅使として、勅宣をのべたうえ小野篁は勅命をうけたまわって宮殿を御造営し、ここに筒川大明神が鎮座されたのである。
この神社に伝わる浦嶋物語は起源が最も古く、すでに八世紀にできた丹後風土記・日本書記・万葉集などに記載されている。このような浦嶋子の伝説は、その後長く伝えられ『本朝神仙伝』や『扶桑略記』の雄略天皇記等、平安時代の文献にも収められている。又、この神社に伝わるものとして『浦嶋子口伝記』『續浦嶋子伝記』があり『續浦嶋子伝記』の巻首には「承平二年(九三二)壬辰四月廿二日甲戌、於勘解由曹局江之、坂上家高明耳」伝記と漢詞との間に「干時延喜二十年庚辰臈一作八月朔日也」、巻末に、「永仁二年甲午八月廿四日、於丹州筒河庄福田村宝蓮寺如法道場、依難背芳命、不顧筆跡狼藉、馳紫毫了、」とある。これは、延喜二十年(九二〇)の制作で、承平二年(九三二)に注を付したこと、さらに、永仁二年(一二九四)に浦嶋子物語の発祥の地丹後国筒河庄の福田村にある宝蓮寺如法道場で書写した本が底本に用いられていることが判る。この永仁二年書写本は現存している。これらの古伝説は近世のお伽草紙の浦嶋太郎の物語とは様相を異にしている。又、古代より浦嶋神社に対して崇敬の念は厚く誠に顕著なものがある。
こちらより転載)
浦嶋神社案内(写真クリックで拡大)

『悠々時空 』浦島太郎と乙姫の対面場面(こちらの伝説では、美女に変身した亀(神姫)と浦嶋子となる)
 ここで語られている浦嶋伝説は以下のとおり
時代は雄略天皇22年(神代478年)の時、雲龍山の麓、筒川庄水の江の里に住む青年、浦嶋子は一人舟で釣りに出て、3日3晩の後に五色の亀を釣りあげる。青年がうたた寝をしている間に亀は絶世の美女に変身し、嶋子は誘われるままに常世へと連れられる。美女の名は亀姫。嶋子は常世で姫と結婚し夢のような3年間を過ごすが、やがて望郷の念にかられて一人帰郷する。亀姫はその別れ際に、決して開けてはならないと注意して玉櫛笥(たまくしげ)を渡す。嶋子が戻ったのはなんと300年後。すでに知る人もなく呆然としてつい玉手箱を開けると、若々しい肉体は瞬く間に天空に飛び散った…。この話を耳にした淳和天皇(在位823~833年)が勅使に命じて嶋子を祀ったのが宇良神社という。こちらより転載)

いじめられていた亀を助けた下りは、釣りあげた5色の亀になり、乙姫は亀の化身の美女(神姫(おとめ))、連れていかれた先は、竜宮城ではなく蓬莱山…。そこで浦嶋子は亀の化身の神姫と結婚し暫く夢の様な時を過ごす…。
途中微妙に異なるものの、結末はほぼ同じストーリーで完結
蓬山(とこよ)の庭

蓬山の庭 解説(写真クリックで拡大)
力石

力石の事 解説(写真クリックで拡大)
北前船模型

北前船謂れ 解説(写真クリックで拡大)

併設されている浦嶋館 お土産やイタ飯屋さんなどが入っています。
(撮影:2007-8)
お断り:2007年当時の情報となります。当時とは異なる事が想定されますので訪れる際には、事前に調べて頂き記事は参考程度とお考え下さい。 
【マップ】


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2 コメント

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Unknown (umaonaosora3104)
2023-08-27 08:00:09
こちらの浦島太郎伝説は話が具体的で子孫が実在されているなど、なるほどと納得してしまいました。伝説は山の中にある私の故郷にもありました。太郎の竿が残されています。
次回も楽しみにしてます。
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Unknown (ruribo)
2023-08-27 18:31:07
いつもコメントありがとうございます。

桃太郎や浦島太郎など、子供の頃から聞き及んでいた物語が実は地元に伝わる史実に基づいた話だったというのは、良く聞く話ではありますが、確かに、ここに伝わる由緒を読むとより具体的な話になっていて、面白いですよね。
地元 山梨大月市にも桃太郎伝説があります。史跡になっていて町おこしに一役買っています。

ご紹介の場所は、木曽川の「寝床の松」ですよね。一度訪れて見たい場所でもあります。以前中津川へ行った際に訪れたかったのですがさすがに時間切れでした。
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