響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

「ほんっとに申し訳ない」英検Listening Test

2016-07-08 | おんがく


最近オトナ社会では、TOEICがすっかり定着してきたものの、中高生には英検やベネッセの学習レベル対応の英語テストなどが奨励されている。中でも英検は比較的古くからあり、学校単位で受験するところも多いのではないだろうか。

そういうわけでヒビキ英検なるものを受験する機会があったのだが(そうそうヒビキもついに高校生突入です)、サンプル問題などを見聞すると、特にリスニングテストやスピーキングテストは、よく高1ぐらいでこんなのに挑戦できるなあ、と思うほど、子どもたちの意識に隔世の感がある。

特に私はリスニングが苦手で、しかもオトナはわからなかったら聞き返すという社会性にあぐらをかいているので(!)、テストのように1回しか流れないとなると一大事……であることも忘れて、もうほんと「なかったこと」「自分とは関係ないこと」になってしまうから、歳は取りたくないものである。

そういうオトナにヒビキくんがさっと「あ、それはね」とアドバイスをしてくれたのだが、「リスニングは集中力」というのがまず第一点。そして「だけど、全体時間の三分の二ぐらいのところで、ふっととぎれることがある」んだそうだ。集中力がちょっとふわっと薄くなるわけね。

「そこで質問が来ると、あー、あそこで言ってたんだけど、となる」
とのこと。
「あるある」と、とりあえず、親は相づち。
「もうほんっとに申し訳ない、って思う」
「へ???」
「あ、聞いてなかった、申し訳ないって心から思うんだよねー」
「申し訳ないの?」
「うん」
「申し訳ないんだ」
「そう。あそこで言ってたのに、聞いてなかった」

もうね、親はどっかーーーああんと崩壊です。それさ「あるある」じゃないよね。つまり、ヒビキくんじゃないと思わないよねー、ってことをどう説明できるでしょう。ヒビキにとって、意味ある音が発せられているのにそれを聞き逃すということは、自分としてあり得ないんだな、要するに。一発を聴く、邦楽稽古のたまもの。

しかも、さらにそれがかえ先生(ヒビキが数学を習っている理論物理学者のせんせ)の「ユニバーサル」(物理学者はなんでもユニバーサルに当てはまらないと満足しないからねえ)という方針を見習ってか、英語にもフランス語にも適用されているという具合なのではないかしら。

しかし今日はいったいなんて古い日本語をばかり書くのだろう、私は。

聞いてないってことは申し訳ないってことなんだ。ということを教えてもらった英検Listening Test でした。





チャカカーンの朝。

2016-05-23 | おんがく


寝起きのあまりよくないヒビキだが、今朝はおうた付きでリビングに登場(ということはよくある)。晴れた朝。日中の最高気温は30度との予報も出ている。そんな今日の曲目は「Chaka Khan - Through the fire」。

なるほどー。

というのは、朝といえばペールギュント、ペールギュントの朝といえば、朝の曲としか思えないよね、と以前ヒビキと話が合ったのだったが、朝といえばチャカカーンというのもあるのか、と私は思ったのだ。ヒビキがこんな朝らしい朝にうたっているわけだから、それは「朝らしい」に他ならない。

それで家を出てからふと、以前から、もうずっと以前にこの曲を聴いたときから気になっていたことがあったことに改めて気がついた。

Chaka Khan - Through the fire - YouTube

イントロが印象的な曲だが、どちらかというと平凡な譜面でありそうなのに、なんでこの曲だけが印象的なのか? どうしてあまりに記憶にのこるのか? という疑問である。さて、私の当座の答えは、高音部が高すぎ、低音部が低すぎ、つまり「ダイナミックレンジ(使用音域というほどの意味)のあり方がへんじゃないか?」というものだった。2つの部分が調和しているが「離れ過ぎている」。ブラックミュージックというと、リズムばかり語られがちだが、ひょっとしてダイナミックレンジの使い方にも特徴があるのではないか???……等々。

聴いてみると、イントロは確かに高すぎる伴奏と、低すぎる伴奏の、ちょうど空いた中間層に、チャカカーンの声が入って来る、というしくみになっている。そしてボーカルは、思ったよりも低い。これはまさに──たとえがとても特殊だけれども──小田原の中腹から、朝の酒匂川を見下ろしているような気分だ。ちなみにビデオクリップもイントロはかなり壮大な俯瞰だった(ビデオクリップはほぼまったく覚えていなかった。オレンジな髪、という以外は)。

というのも、朝といえば、日本語に親しんだ者には「春はあけぼの」という連想の束縛が強い。やうやう白くなりゆく山際というのは、コントラストであって、地上の重く黒い部分と、薄雲のたなびく高い部分の「二層構造」というのが言い当てられているところであろう。その二層構造が、チャカカーンのこの曲のイントロのふしぎなダイナミックレンジなのではあるまいか?

さらに聴いてみて、どうしてそのように伴奏が低すぎ、高すぎるのかと考えてみたのだが、要するにチャカカーンの歌う音域が広すぎるから、のようだ。十分広く道を空けているわけだが、それでも声はしばしば、伴奏の砦を突破する。自由に乗り越えるしなやかなボーカルは、高い側であれ、低い側であれ、突破するたびに人間の身体性・精神性を拡張する。特に高い側に息苦しさがないために、高いことに特権がなく、二層構造はいずれもチャカカーンを真ん中にして平等である。

もう一度、イントロを聴いてみる──「ボーン」という低音と「シードシード」というフレーズがパラレルに、しかし通常+1.5オクターブぐらいの間があるでしょ、というほど離れて流れていく。そう、この二層構造が、朝たるゆえん。

というわけで、今朝は「コグニティブ」というテーマでお届けしました。(笑)



誰しもが狭い世界に生きている──宇多田ヒカル

2013-03-18 | おんがく
Youtube
宇多田ヒカル - J-WAVE「TOKIO HOT 100」2010/11/21 ゲスト出演映像【前半】
http://www.youtube.com/watch?v=RgFMofR4cIQ


大きな才能があって自己批判パワーがある人のお話。彼女の自己批判は、オトナにも効くなあ。Good-bye Happinessも聴くことができます。

自己批判といえばデヴィッド・ボウイの新譜が話題になっていますが、プロモーションカフェが銀座にオープンしたようですよ。


布袋さんのロンドン生活インタビュー

2013-02-25 | おんがく
facebookにはすでに投稿したのだけれども、
ギタリストの布袋寅泰さんは、今
ロンドンで静かに暮らしているのだそうだ。
その近況を、BBCのインタビューで語っている。


BBC | How Tokyo star Tomoyasu Hotei found quiet life in London
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-21510249


すてきなインタビューだと思ったので、是非見てください。
なぜ彼が思い立ったのか、知らないのだけれども、
その意志を、Virgin Atlanticがサポートしたことは確実のようだ。


Virgin Atlantic布袋寅泰スペシャルサイト
http://www.virginatlantic.co.jp/hotei/


バブル期、私は広告業界の人だったので(ってどーゆー意味?
と言われそうだが、そのままの意味です)
当時はタレントが「キャラクタービジネス」の契約料で大儲け
……的な文脈「しかなかった」ことを淡く思い出すが、
伊達きみ子さんが切りひらいているような、
誰かのチャレンジや、芸術家の活動を、
企業が自分の活動の直接の「道具(もの)」としてでなく、
「ひと(の意志と行動)」の支援としてやることが
日本でもきっと少しずつ、起こり得ることになっていくだろう。

ところで、こないだ英語の学習用教材を読んでいたら
男子マラソンは古代ギリシア時代に遡るが、
女子マラソンが許認可されたのはかなり最近のことで、
そのスポンサーは化粧品会社のエイボンだったそうである。

僕らはアトムのコドモさ。

2013-02-12 | おんがく

先日お話しておりました、ヒビキのハネ髪↓


今朝。
ドイツの話をしていて、私が「山下洋輔さん」と言ったら
夫が「なんでなんでなんで……」と大騒ぎ。
「なんで山下達郎なの?」

誰も山下達郎って言ってないから。山下洋輔って言ったよ。
──とヒビキと私とで、夫を説得。

「……」と夫。「山下洋輔って聞いたのに、頭の中でクリスマスイブが鳴ってしまった……」

しかも季節はずれっつうー。

西国分寺On The Hill、坂の上のタリーズ。

2013-01-23 | おんがく


埼玉入試のとある合格証書を受け取りに行った帰り、
西国分寺駅構内にある、街ふうにアレンジされた
「nonowa」というエリアに立ち寄った。
JRが高架になっているので、ホームのある階が「on the hill」
改札階が「down town」となっている。
ダウンタウンにははらドーナツの姉妹店「はらロール」や、
ミニクロワッサンが人気の「donq」などがあった。

この街はいわば「西部劇」ふうの街で、
店員さんたちはみんなテンガロンハットをかぶっている。
はなまるうどんの店員さんもテンガロンハットだ。
そんなカントリーな街なのに、店の入口や店内には
紫色の額縁が据え付けられていて、
実はこれ、すべてデジタルサイネージなのである。

して、私たちはその「on the hill」へ行ったわけだが、
その天井には青空が描かれ、中央には噴水があって
ブースに案内のおねえさんが一人いて、
かつてのsony plaza的な雑貨店と、本屋さん、
そしてカフェのタリーズがあった。

ヒビキはタリーズで、パスタとサラダを食べた。
店の角に楽器が置いてあったので、なんとなく正面の席に座ったら
ほどなくカントリーの演奏が始まって、聴いていくことにした。

演奏者3名のインストで、アコーディオンと電子ピアノ、
バンジョーとアコギ持ち替えがあったが、
ウッドベースとアコーディオン、バンジョーの組み合わせでの演奏が
いちばんよかった。

ヒビキ、このスペースがすっかり気に入って、
また来るんだそうだ。(笑)
いや、今度来る時は「ビッキーズカフェオーケストラ(BCO)」
となって来るか!?といって話したのだった。

高田漣さんもついーとしてた、大イベント

2012-07-18 | おんがく


最近すっかりブログをさぼっており、先日「家族総出で」行った高田漣さんの10th anniversaryといい、続いては高円寺ジロキチのKao's Sessionでの小川美潮さん「じじいのお世話で~ユーモレスク」といい、ほんとうは行きたかった、行くべきだったWORLD HAPPINESS 2012 大前夜祭 ~音楽解体新SHOW~(スタンディングはむりーなんですよ、昨今わたくし。)のことなど、書かねば。。。そのうち書かせていただきます。。

というわけでまずは行かなかった前夜祭(これなんかもう清水ミチコさんも出たんだから。(笑))の話題から。当日の漣さんから、カルガモーズが最初からもりあがってる!と、「つい」が流れた、ウワサのステージであります。記念にセットリストだけ転載いたしておきますよ。(という終止形は美潮さんの「つい」のものまね(笑))

<WORLD HAPPINESS 2012 大前夜祭 ~音楽解体新SHOW~/SET LIST>
仙波清彦&カルガモーズ
1.intorodction
2.オレカマ
レ・ロマネスク
1.マドアゼーーール!
2.拙者サムライダンディー
3.ジャンフランソワの女
4.ファンのテーマ
5.ズンドコ節
Open Reel Ensemble
1.Izumi
2.Holon F
3.Recuttent Fever
マキタスポーツ
清水ミチコ
1.サッちゃん替え歌
2.テネシーワルツ
3.愛の賛歌
4.君をのせて(天空の城ラピュタ・主題歌) + 渡る世間は鬼ばかり
5.私のフォークメドレー
6.ラバー・カム・バック・トゥー・ミー
THE BEATNIKS(オリジナル・アーティスト)
1.Helpless(Neil Young/1970)
2.Help! (The Beatles/1965)
3.Ruby Tuesday (The Rolling Stones/1967)
4.Mr.Tambourine Men (The Byrds/1965)
5.The Lonor(Neil Young/1969)
6.The Model(Kraftwerk/1982)
7.Homburg (Procol Harum /1967)
8.I'll Be Home (Randy Newman /1977)
ENCORE
9.Barbara Ann (The Beach Boys/1965)


ニーチェの言葉にあったかどうかはともかく。

2012-04-11 | おんがく


photo by Masaharu


先日(2012/04/07)のライブに際しては、いろいろお褒めいただいたり、さらには写真も撮っていただき、誠に有難うございました。

今回はビッキーズとしては珍しく先立つ木・金の2日、スタジオでリハをしてのぞんだステージだったんですが、ところでその際、ふと気づいたことがあって、これは今後意外と重要だ、と思われたのが、

私はGさんほど音楽が好きじゃない。

ということ。Gさんというのはヒミツめかして言うわけじゃないんだが、言ってよいものかよくわからぬので、とりあえずGさんとしておかせてもらう。

Gさんが、ずっと音楽というタイムラインに意識を集中しつづけ、その音楽がどうなっているかという解析・理解をしつづけ、その音楽をではどうすればいいかについて考えつづけているということ、ついでにそれ以外のことは極力やらないということ──これらに唐突に気づいたということが、まずはきっかけだ。

そこで、そういう探求を私はできないなあ、と気づいたわけである。

いや、そういう探求こそは、私には「やればできる」と思っていたのに、である。

やれやれ。私は音楽がたいして好きじゃないのだ。これは自分にとって大きな発見だった。


ときに。話題の『ニーチェの言葉』に書いてあるかは未確認ながら、ニーチェの「私がどれだけ音楽が好きかは神様だけがご存知だ」という言葉は有名だ(と思う)。

これが積年──私は音楽を専門にやってるわけじゃないけど、これが実は、かなーり音楽が好きなんですよ──と、まあ、そういう思いで引用するにはぴったりのセリフだったわけだ。が。

今となっては、ワグナーという友人がいて、そうまで思うということは、とんでもないことだ、とずいぶん理解がススんだのである。

きょうミミ日曜~耳の正月。

2011-06-12 | おんがく
ヒビキに、あのねのねの「きょうみみにちよ」という古いギャグを教えたら、もうとっても気に入ってしまって、さっそく使っている。

コドモはこういう新しく憶えたことを、かなり広範囲にマルチに適用して、遊ぶものである。逆に言えば、そのように汎用できるような想像力が、ギャグの中にあったのだ。

と、ところで、さきほどアップルビルトインのその名も「辞書」というアプリを使っていたら、「耳の正月」という言い回し──ことわざ?──がでてきてびっくり。

うーん、日曜だったり、正月だったり、耳もたいへんである。

ところでこの「耳の正月」、意味するところはつまり、耳のごちそうといったところだそうだ。ヒビキ、このところ仙波師匠おけいことライブ、菅沼道場あんどライブ、バイオリンのレッスンと、さながらローマの食卓でありますな。

ピッチが高い、石焼きィ~いもぅ~

2011-04-25 | おんがく
昨日はよく晴れていた。選挙カーもいなくなって平穏に戻った近所を、家族3人でぶらぶら歩いていたら、道が少し坂になった遠くのほうから、拡声器に乗ってながれてくるような音が聞こえてきた。

と、ほどなく、なあんだ「竿だけ屋だ」ということがわかったのだが、そこで夫が

「ラッパ練習してるのかと思った」
「耳わるい。人の声だよ」とヒビキ。
「ままも人の声だと思った」
「ピッチが高い、石焼きいも屋」とヒビキ。

確かに!! ここで大人は大爆笑。そうなのだ、その録音された竿だけ屋(実際にはやきいもではなくさおだけだったのだ)は、女性の声で、かなり高い音程だったのである。

「石焼き芋屋さんとか竿だけ屋さんてさ、たいがいはピッチが低いね! 確かに!」
「気ィがつかなかったなあ」



ヒビキ初めてのソフトはThe Beatlesだって。

2011-01-07 | おんがく
初めて買ったレコードとか、CDとか、結構覚えていたりします。

クラシックイタチこと私の場合、初めて買ったCDは、坂本龍一さんの「Piano One」でした。そのあともピアノソロのもの、ホリガーのホルンのソロ、その後もカザルスの無伴奏……という具合で、なあんだそれじゃあなんかCDの音の特性とかわかんなじゃん、というようなのばっかり買っておりましたが。

さて、早生まれのヒビキ、なんと今年は祖母にiPod Touchを買ってもらったらしいのだが……そこへ入れる最初に買った曲がビートルズなんだそう。いつのまにか、ビートルズには詳しいヒビキ。ほとんど知らない曲もないみたいだ。(ううっ、いつの間にっ!)

「イエローサブマリンってさ、効果音だよね。効果音とブラス。これなしで全米No.1とかあり得なくね?」

また、さらにヒビキくんによれば、このイエローサブマリンでは「ドラムがとても少なくしか叩いてない」んだそう。「手抜いてる」とか。

あの、あんまし難しいことはおかーさんわかんないからね。(笑)

Piano One
うわ、超懐かしいこのジャケット。今どこにあるんだろ??
Private Music



『スコラ 坂本龍一音楽の学校』お正月にずずいっと再放送

2010-12-30 | おんがく
だそうです。今着信した
JOURNALSAKAMOTO+ vol. 172
に載っていました。

これはメルマガで、以下から講読登録できるそうです。
https://www.sitesakamoto.com/newsletter/

いつどこで登録したのか、すっかり忘れてしまいましたが、
意外とつらつらとでも読むメルマガのひとつ。
※うーん、今そのウェブページを見に行ったら、ずいぶんレイアウトが壊れているページだった。。でも登録は可能と思われますです。

ちなみに(というかこじつけ?!)、当ブログのカテゴリーのひとつ「おんがく」というのは、坂本龍一氏の楽曲にある「僕は 地図帳拡げて おんがく」から来ております。(ほんとうか!?)


知的スパルタ教育!?

2010-11-09 | おんがく


あの、ピンクレディ対決の日(詳しくはこちら)、実はヒビキ、菅沼孝三ドラムレッスンの帰りであった。スティックを持ったまま登場、という次第で、なんでもその日に演奏した曲がすごく気に入ったらしい。

でもってその翌々日がMAHABuddyの東新宿ライブでの飛び入りセッション(詳しくはこちら)。

でもってその翌日曜日が邦楽のお稽古。

でもって一度家へ帰ってきてバイオリンの練習。(ちなみにそのあと地域の子供たちとソフトボールの練習)

しこうして、その午後がビッキーズの翌週末の銀座タクトのライブのリハを兼ねたバンド練習。

いくらなんでも忙しすぎないかね、小学生君。……と、今週はちらりと思ったけれども、雑食性は大事でございますよ。雑食性に限らないけれどもね、逍遙することとか、忙しい中で集中することとかね。

ちなみに──オトナも負けてはいられませんよ。さまざまな学問、研究を逍遙するインタビューシリーズ、担当しております。よかったらご覧ください↓

つながるコンテンツ
研究の壁をこえたとき
http://researchmap.jp/

自分の大好きな楽器の場合と、そうでない場合。

2010-10-19 | おんがく
バイオレット・ブラスのジェリーさん、いまごろすいません、コメントありがとうございます!

さて、楽器というツールを持つということは、人がなんらかの言語を喋るとすればその「言語」というツールに比べると、人間に必要不可欠だったり、人間を特徴づけたりする能力ではないのかもしれない。

……などとつらつら考えてしまって、そう、ジェリーさんのコメントがいろいろとその考えの「タネ」を持っていたことに気づいたのだった。元の話はこちら↓

いやはや、音楽ジャンルっていったい何なんだろう?
ファミリーバンド/2010-10-15
http://blog.goo.ne.jp/hibikeblog/e/8468ac44523d253b3706e3376babba1d


をぜひご覧ください(コメントも!)。

たとえばジャック・ディジョネットのピアノ。うまいのだけれども(ソロアルバムが出ている)、もちろんすごいのだけれども、何かを決定的に欠いている、という印象がある。そう、ジャック・ディジョネットが音楽的でないはずがない。のに、そのピアノによる音楽というのは、何か大事な音楽のエッセンスが載ってないのだ。

たとえばDr. John。(これは昨今ヒビキが夢中の「the blues brothers」に出てくるわけですな)。で、映画の挿入歌で本人が映っていなくても、あ、ドクタージョンのピアノだってわかる。しかしですよ、クラシックイタチこと私は、以前青山のライブハウスにドクタージョンを聴きに行って(というかかなりしっかり目撃して)、あれだけ「ピアノで有名な」ドクタージョンなのに、「この人のピアノって、ピアノ(ピアニズム)じゃないな」と思って帰ってきた、ということがあります。で、あとから知ったのは、ドクタージョンってギターの人なんですね。納得。

また、ギターのパット・メセニーが鉄琴のマリンバみたいの(というのはおおざっぱな言い方。なんて言うんだっけ、忘れてしまった)を弾きたかったのに、結局ギターになったという有名なエピソードも……。(何か最近すごい楽器を弾いてるみたいですが。このあたりはきっとそのうち夫が書くのでは?)

一方びったりぴったし、この楽器しかない、というくらい、本人と楽器が一致しているという場合があります。これはなぜか2例とも管楽器なんだが、金子鉄心さんの笛(マスク、というパントマイムを思い出すくらい、指が笛にくっついてる。うちの夫のジャズうさぎは、以前金子さんのリコーダを持つ指のアップ(だけ)をテレビで見た瞬間に「金子だ!」と言ったくらい明々白々な事実なのであります。)それから栗コーダーの関島さん。「チューバの関島です」とか「僕の楽器はチューバなので」とか言うその言動が、あまりにもチューバだ。

なんの話でしたっけ。

そう、だからきっとジェリーさんもこの関島さん系、「ぴったりぴったし」系なのではないかと。……じゃなくて、演奏と、自分の大好きな楽器っていうことは、大事な関係にあるなあ、ということが言いたかったのでした。それだけ? はい、わりとそれだけであります。

「自分の大好きな楽器なのでなるべくフルネームで呼んであげるようにしています。」by ジェリー

このように理由を明確に知っていることは、正しいことだと思いました。

ベルーシというミッシング・ピース

2010-10-17 | おんがく
ブルース・ブラザース 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]
UPJ/ジェネオン エンタテインメント


コドモが「the blues brothers」にはまっているので、なんときなしにジョン・ベルーシをぐぐっていたら、遺体が発見されたときの報道の動画までyoutubeに上がっている。なんと33歳だったそうだ。

ピーター・セラーズもあまり長生きじゃなかったけど(なんとなく映画『チャンス』のせいで、長生きなイメージがあるけれど)ベルーシの33というのは、いくらなんでも、若すぎる。

しかしまあ、人の歳を数えて少ないだの多いだの言ってもはじまらない。とにかくコドモがblues brothers 2000に釘付けなので、うーん、と親たちがおせっかいを焼き始めた……というか、まあ、ですね、というよりは、酒飲みの花見のようなもんで、コドモを出汁に、勝手にもりあがっているわけであります。

そこでやっぱり、ベルーシのblues brothersをDVDで買いました。

で、聴いてみると、やっぱり、プレスリーあり、でもってその背後にはイギリスがいて、アイリッシュがあって、と黒人音楽だけではない、面々とした音楽の鉱脈が、とてもきれいに見えてくるような心地であります。2000のほうは、ミュージカル仕立てというか、かなりわかりやすく、すっきりしているので、それぞれ個別の楽曲というふうに受け取るのだけれど、第一弾のブルースブラザーズは、スコセッシのようなどろどろしたアメリカ映画という雰囲気があり、そのなまなましさが、音楽の物語をつなげてくれるように思いました。(なんだかぜんぜんちゃんと言えてませんが。)

一方ヒビキは、ゴスペルのというか、ブルースのというか、call and responseに目覚めて、sound sketchというマシンで多重録音中。