秀山の俳句写真日記

日々の生活、旅先での出逢い・思いを俳句、写真、文にした徒然日記です

色皺の品よきジャコウアオイかな

2022年03月13日 23時19分47秒 | 旅行
色皺の品よきジャコウアオイかな
           礼文島
 
 
 タチアオイ(立葵)はここ江東区でも見かけますが、礼文島でこの花(ジャコウアオイ・麝香葵)を見つけた時、花弁の皺に立葵とは異なる、おそらくこの薄紫の色と相まっているからか、品の良さを感じました。そして、齢を重ねるならかくありなん、とも思いました。
 美しく齢を重ねる・・・
 吉川英治さんの新・平家物語の最終巻「吉野雛の巻」の最終場面が目に浮かびます。講談社・吉川英治文庫「新・平家物語(16)」、376ページ、麻鳥・蓬夫婦を息子の麻丸が吉野山の千本桜のところで見つけた場面です。
「谷を前にした崖ぎわの草の良い所に、二つのまろい背中が見える。— 白髪の雛でも並べたようだ。満山の花に面を向けたまま、行儀よく、そして、いつまでも、ただ黙然と、すわっている。・・・」
 377ページの挿絵がこれまた素晴らしい!
 ところで、麝香(じゃこう)とは雄のジャコウジカの分泌物から作られる香料で、強心剤、気付け薬などの薬料にもなるとのことです。この麝香葵から麝香の香りがするとのことですが、見つけた時はこのことを知りませんでしたので、香りには全く気が付きませんでした。
 花言葉は「温厚」、「柔和」とのこと。何となく納得です・・・

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逞しき 芯より出づる 花の美し

2022年03月13日 11時06分18秒 | 旅行
逞しき 芯より出づる 花の美し
         シオガマギク
地に低く 花の鳥舞ふ 礼文かな
   レブンシオガマ ヨツバシオガマ
 
 
 
 ここに記した花の名前は、たぶんそうだろうなと思うもので、レブンシオガマ ヨツバシオガマについては自信がありません。
 シオガマギクをレンズ越しに観ていた時、ゴッツイ茎から綺麗な花が生まれ出づる不釣り合いさに、人の外観と内面との関係を重ねていました。
 シオガマギク(塩竈菊)と聞いた時、宮城県の地名からか?と思い、違和感を覚えました。インターネットで名前の由来を調べると、結構奥深い・・・。世阿弥の謡曲「松風」、後の歌舞伎・日本舞踊の演目「汐汲」で、「浜で(はまで)美しいのは塩竈」」との一節があるそうで、それが「葉まで(はまで)美しいのは塩竈」と洒落て、花も葉も美しい植物としてこの名が付けられたとのことです。あのギザギザの葉がとりわけ美しいとは思いませんが・・・、分厚そうなので薬効はありそうな感じはしますが・・・
 ところで、礼文・利尻の旅ではたくさんの小さな可愛い花に出逢い、夢中で写真を撮り、その度にガイドさんが名前を教えてくれ、メモを取りましたが、今、写真を見ても名前が直ぐには分かりません。礼文でいただいた「花はな本」(A3サイズ1枚に小さな花の写真がたくさん載っています)と、インターネット上の写真から撮った写真の花を探していますが、なかなか見つけられませ~ん
(>_<) (^.^)/~~~

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