髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「MOTHER (マザー)」 レビュー (ファミコン)

2015-11-27 21:00:26 | ファミコンレビュー
RPG
コピーライター「糸井 重里」氏がシナリオ等に携わる。
開発は「パックスソフトニカ」&「エイプ」
発売は任天堂
1989年7月21日発売

特徴

 ・マップが町とで区切られていない

  大抵のゲームだとフィールド内に町や城などの構造物がありそこに行く事でその場所の内部マップに移行する。
  そして町や城などの端や階段に行くことでまた外のフィールドに戻るものだが
  この作品はフィールド内に、町なども収められている。
  ただ、建物内などに入る時はその場所に移行する。


 ・現代的な世界観

  当時、RPGの主流であった中世ヨーロッパのファンタジーではなく現代的な世界観で
  敵も人や車など当時の他のRPGとは異なる。

  他のゲームでは「魔法」「呪文」に該当するものがこのゲームだと
  「PSI」と言う。超能力だそうだ。

 ・製作者の趣向

  システムなど製作者の好みなどがふんだんに取り入れられている。
  例えば、
  主人公側、敵側の生き物系であれば戦闘中で死ぬとか殺害するという事は殆どない。

  主人公側のHPが0になると「意識不明」という状態になる。
   (フィールド上で透明になって頭に輪がある状態は死んでいるようにしか見えないが…)

  暴れた動物を倒すと「大人しくなった」
  操られてる敵を倒すと「我に返った」

  生命体ではない敵だと・・・
  ゾンビ系の敵を倒すと「土に還った」
  ロボ系の敵を倒すと「破壊された」

 次に後半にならないと手に入らない瞬間移動の仕様も独特
 他にコマンドの名称も独特

 他のゲームの呼び方→「MOTHER」での呼び方

 「アイテム」「持ち物」「道具」→「グッズ」
 「調べる」「探す」→「チェック」

 武器は「剣」や「杖」などはなく
 「バット」「フライパン」「エアガン」「ナイフ」などで
 その段階的になっている。

 「ボロのバット」→「普通のバット」→「良いバット」→

 と言った具合だ。
 これは具体的に名前を「金属バット」にすると殴った感触が
 プレイヤーに伝わってしまうという製作側からの配慮だそうだ。

 防具は「鎧」「盾」「兜」などはなく
 「コイン」や「腕輪」という物が主である。(現代で鎧兜身に着けて歩いていたら変だしな)
 「ペンダント」は特定属性の攻撃ダメージを軽減する。

 会心の一撃を

 「SMAAAASH!!」

 と表記する。

 瞬間移動に関してはパンを使う事で『パンくず』を落とし
 もう一度使う事でその地点に辿るという形で瞬間移動となる。
 後に別の物も習得するが・・・遅い!

 お金の入手法も異なる。
 他のゲームでは敵を倒す事でお金や経験値を得られるが
 このゲームでは経験値は得られるがお金はその場ではもらえない。
 町にあるキャッシュディスペンサーに振り込まれるのである。
 そこからキャッシュカードを用いて引き出す事でお金を使うことが出来る。
 他のゲームでは敵を倒す事でお金や経験値を得られるが
 このゲームでは経験値は得られるがお金はその場ではもらえない。
 町にあるキャッシュディスペンサーに振り込まれるのである。
 そこからキャッシュカードを用いて引き出す事でお金を使うことが出来る。

 などなど…
 様々な点で他のRPGとは一線を画しているというわけだ。



あらすじ

 1900年代の初め。アメリカの田舎町
 『マザーズデイ』から一組の夫婦が行方不明になった。
 夫の名は『ジョージ』妻の名は『マリア』
 2年ほどして『ジョージ』はどこからかひょっこり町に帰ってきた。
 そして誰に今までの事を話すわけでもなく、不思議な研究に没頭するようになった。
 しかし、妻の『マリア』は最後までとうとう帰ってくることはなかった。

 時は流れて1988年。場所を同じくして『ジョージ』と『マリア』の血を継ぐ12歳の少年が住んでいた。
 ある日、彼の家にポルターガイスト現象を起きる。それを機に長い冒険の旅が始まる。

点数は60点

良い点
・斜め移動
・糸井ワールド
・音楽の良さ

悪い点
・序盤と終盤の状態異常
・「SMAAAASH!!」の確率の高さ
・序盤の移動手段の乏しさ
・「エンディングまで泣くんじゃない」


良い点の解説

・斜め移動

 他のファミコンRPGとは一線を画すのがこの斜め移動。
 カクカクとした動きをするのではなく滑らかに斜め移動できるのは進める上で結構楽しい。


・糸井ワールド

 上記のコマンドの仕様など面白い。
 町の住人等が他のRPGに見られない個性的なヤツが多い。
 メタ発言をする奴もいる。

・音楽の良さ

 良曲が多く、耳に残るものばかりである。
 ラスボス戦のあの曲はなかなか感動的…


悪い点の解説

・序盤と終盤の状態異常 

 このゲームは特殊な状態異常がある。
 良くある状態異常と言えば『毒』『石化』『麻痺』であるが
 このゲームでは「風邪」や主人公のみに設定された『喘息』
 というものがある。

 『風邪』:街中の人に話しかけて
  「ゴホゴホ」という咳や「ハックション!」というくしゃみで感染する。
  最初のヒーリング系では回復できず、
  『病院に行く』か『うがい薬』を使わないと回復できない。
  序盤では治すとなるとそこそこお高めの料金である。

 『喘息』:敵に排気ガスを繰り出してくる奴がいてそれを食らうと
  主人公はかなりのダメージを食らい
  そのうえ行動不能となる。それを回復させるのは『喘息スプレー』が必要。

 みんな一度くらいはこの『喘息』で全滅した事はあるんじゃないだろうか?
 というか、取説付き買ったけど喘息設定は書かれてなかった気がするのだがな…

 で、中盤に来たらそれほど面倒くさい奴はいないんだけど…
 終盤の山…トラウマになっている人もいる事だろう。
 これはネタバレ欄に記述しよう。


・「SMAAAASH!!」の確率の高さ
 
 会心の一撃は敵も繰り出してくるが、それは敵も味方も大体同等の確率である。
 全ての敵が繰り出して来るので

 「後2発ぐらい食らっても死なないな。回復はそれからに…」

 などと回復を渋っていると、「SMAAAASH!!」で終了する事になる。
 序盤はHPを満タンぐらいにしてないと結構危ない。


・序盤の移動手段の乏しさ

 「ドラクエ」であれば『ルーラ』のような瞬間移動魔法が序盤にない。
 『パン』を使った瞬間移動は可能であるがパンを撒くと場所が1か所に固定され、
 他には行けない。
 結構、色んなところに行き来するゲームなのにこの仕様はちと痛い。
 それにセーブするのも電話機がある所という固定状態
 (電話が無くても特殊な場所では可能)
 エンカウント率を軽減アイテムもPSIもないしな…

 せめてFFのようにエンカウントなしで素早く移動できる「飛空艇」があれば~。


・「エンディングまで泣くんじゃない」

 プレイした人からしてない人にまで浸透したこのゲームのキャッチコピーである。
 ちなみにこれは「糸井 重里」氏ではない!!(重要)
 コピーライター「一倉 宏」氏によるものである。
 それとCMで言われていた「名作保証。」もまた「糸井」氏ではなく「一倉」氏のものである。

 この件についてはネタバレ欄参照の事


個人的な不満と言えば

・加入時の仲間が弱すぎる。

 仲間は途中から参加するのだが…
 それでレベル1から始まるのはやむを得ないにしても
 その能力がホント、主人公レベル1と同等の強さである。
 中盤に来ているのだから敵も強力になっているのでかなりの足手纏い。
 だったら普通にレベルを上げればいいって話になるが、
 このゲーム、仲間が入るとその人数分で経験値が分けられてしまうという仕様。
 2人なら1人の時の1/2。3人なら1人の時の1/3である。
 当然3人目のレベル上げには特に時間がかかる…
 一応、加入時点で序盤の敵よりも強いので取得経験値が多い物の…
 女の子だもんな~。能力が低いんだよなぁ…
 上記、このゲームの「SMAAAAASH!!」の確率の高さ。
 防御していてもサクッと敵に葬られる…
 それでも3人目の女の子を集中してレベル挙げたいのであれば
 わざと2人目に意識不明になってもらい、
 主人公とのラブラブ二人旅をしてもらえば取得経験値が1/3ではなく1/2にだから面倒くささが若干軽減するけど
 (流石に主人公まで意識不明にして
  女の子1人で敵を倒せるほど強いPSIなどは覚えないから主人公を生存させてに倒してもらうしかない)
 そんなメガネ君に酷を強いるプレイ方法したいですか?

説明書付きを買ったのでそこでの登場人物を書こう。
カッコ内表記はデフォルト名ではないので入力画面で空白終了してもその名前にはならない。




主人公:ぼく(公式名「ニンテン」)

 攻撃もPSIもバランスよく覚える。





おともだち(公式名「ロイド」)

 弱虫毛虫と言われているいじめられ少年。
 いわれるのを証明するかのように弱い。PSIも使えない。
 だが、『ペンシルロケット』や『ボム』などの攻撃道具を唯一使用できる。





女の子(公式名「アナ」)

 主人公よりも攻撃的なPSIや高回復のPSIを覚える。
 女の子という事もあって序盤はうたれ弱い。





もうひとりのおともだち(公式名「テディ」)

 PSIも使えず「ロイド」のような道具も使えないが
 それを有り余る物理&スピードの持ち主




PS)髭人が独自解釈で
 ゲーム内容を改悪した『プレイ日記』をこのブログ上で挙げています。

「『MOTHER』プレイ日記 by 髭人」リスト、一覧


死ぬほど暇な方はどうぞ。合言葉は…

『オープニングから引くんじゃない!!』




ここからがネタバレ






















このゲームの語り草、トラウマとも言われるあの場所
終盤の

『ホーリーローリーマウンテン』

である。
あれ、一体何なの?
『サターニア』惑わしてきた後の石化。
『ガーゴイラ』のファイアーγ

などなど…
コイツらはふもとの敵と比べて殺意の高さが異常である。
特に大した技能を持たない『ラストボーグ』が癒しキャラに思えて来たよ。

だからゲームを進めたいのなら相手にせずひたすら『次元スリップ』で逃げまくる。
まともに構っていても山ふもとの弱い敵の数倍の経験値を持っている訳ではないからな。
苦労に見合わず頑張って倒す意味がない。

というか、ラスボスの『ギーグ』は拍子抜け。
それほどレベルが高くなくても『ギーグ』を退ける事は可能。
無理して『ホーリーローリーマウンテン』で敵と互角に戦えるまでレベル上げする必要は全くない。
仮に『ギーグ』戦の前で最大レベルにするほど強くしたって
『物理』『グッズ』『PSI』は効かずこの時に登場する特殊コマンド

『歌う』しかないのだから

『ホーリーローリーマウンテン』で通用するほどのレベルを上げるのは無駄である。

「俺はどうしてもレベルをあげて『ホーリーローリーマウンテン』を歩き回るのにハイキング気分になりたいんだ!」

って「幽〇白書」の『仙〇』みたいにレベル上げをしたい方は『ホーリーローリーマウンテン』の下で戦いましょう。
何故なら経験値差が『ホーリーローリーマウンテン』の敵と大差がないからだ。
だから山の下でレベル上げをするのが効率的である。
体感だと山の下と山中とでは5~10倍ぐらいの実力差があるように思えるのだが…
「ドラゴンボール」で例えるのなら
サイヤ人編のZ戦士が主人公たち、下の敵が『ラディッツ』『サイバイマン』なら山の敵は『ナッパ』だわ。
それで経験値がほぼ変わらんって詐欺だろ…

さて『テディ』を仲間にすると『ロイド』が途中退場となり
『テディ』はその後のイベントにより退場すると『ロイド』が復帰する。
が…『テディ』のまま続行する事も可能。
『ホーリーマウンテン』の小屋に入らなければイベントが発生しないので
そのまま『テディ』が継続するのでラスボスも『テディ』のままが可能。
特にエンディングのフラグなどもないから問題なし。
SFC版「ドラクエⅡ」の『サマル』みたいなもんだな。
呪われて途中降板したままクリアも可能という…
ただ本作のゲームボーイアドバンス版だと
『イブ』がいる湖の底にある『ジョージ』の研究所行くための『ボート』が
『ロイド』なしではエンジンが始動しないのでイベントを起こして『テディ』から『ロイド』に代わるのが必須だそうだ。

にしても『ホーリーローリーマウンテン』が『テディ』でもマジきついのに
『ロイド』に代わって絶望しかけたわ(苦笑)

イベントにより敵ロボにやられた『テディ』がベッドに横たわり
こんな台詞がある。

テディ「力だけじゃ奴らに勝てねぇ。でもオレ達は必ず平和を取り戻せる。信じてるぜ」
医者「…おい、ロイド君。君のなけなしの勇気を使う時が来たようだぞ」
ロイド「今度こそ弱虫の僕が戦う番だ。テディ!君はここで休んでいてくれ」

という『ロイド』が漢を見せる良いイベントなのだが個人的にはこうなるんだよな。
※ここの文章は髭人の妄想です。

主人公「そんな事言わないでテディ頑張ってよ!僕らが回復PSI使って治すからさ!」
アナ「そうよ。そんな簡単に諦めるなんてあなたらしくないわ」
テディ「いや…コイツなら…」
主人公「両親の仇を討つんでしょ?」
アナ「みんなで頑張りましょう。『ホーリーローリーマウンテン』の過酷さにはあなたが必要なのよ」
主人公「ほら!『ロイド』!ボヤッとしてないで君も『テディ』を応援するんだ!
 弱音を吐く友達を励ますのが真の友情だろ!」
アナ「そうよ!大事な友達が怪我をして苦しんでいるんだから!
 力が出るように元気づけてあげて!」

ロイド「……。
 あの~。僕は…『サンクスギビング』に帰っていいですか?」

って展開を正直望んだ。ごめんよ。ロイド(苦笑)

と冗談は言ったけども、再加入する『ロイド』君
なけなしの勇気とか言っていたんだけど、ゲーム的にはかなりレベルアップしていたりとか能力が増強されている訳でもないから
やっぱり『テディ』の方が有能なんだよなぁ…(苦笑)

でも、小屋のイベント起こさないと『主人公』&『アナ』のダンスイベントも発生しないから迷うんだけどね。
切なげなメロディで、『アナ』が

アナ「私の事好き?」

って聞くところはいいね。

ただここでのイベント、「はい」を選ぼうが「いいえ」を選ぼうが
特にその後に変化ないんだよなぁ…
本当、切ないわ…



さて、悪い点で指摘した移動手段の続き

ネタバレになるので伏せたんだけどさ。
「瑪瑙(めのう)の釣り針」でフィールドでもダンジョンでも戦闘中でなければ
どこでも「マジカント」に行けるんだけどそうすると歩いて出なければならないんだよな。
遠い…『地下大河』めっちゃ長い…
ちなみに『マジカント』に行くと『パンくず』のブクマはリセットされる。
仮に使っても『マジカント』で使うと入口の柱前。
何とか『マジカント』から『表』に戻ってから『パンくず』を使うと、『マジカント』に行く変な岩の前に移動させられる。
宿や状態異常の回復が無料で行える『マジカント』に安易に行くな。
というペナルティ的なものなのか…
それにしたって厳しいわな…


そして…悪い点で説明してなかった奴。

・「エンディングまで泣くんじゃない」

を説明しよう。
こんな煽りを入れるもんだから

「そんなにエンディングで泣けるのか!?
 製作者の自信の表れなんだろうな。
 ならプレイしてこの俺を大いに泣かせてもらおうじゃないか」

などと思った方はいるだろう。
いや、思わない人なんていないだろ。
ハンカチを用意した人もいるかもね。

で、エンディングはというと…
『ギーグ』が地球から宇宙船で飛び去り、3人が振り返ると
スタッフロールが流れる。

髭人「ほう…
 先にスタッフロールが流れる形式ってあんまりないよな…」

スタッフロールが流れ終わるのを待つ。
そして「TO BE CONTINUED」と表示される。

髭人「続く?
 勿論この『続き』が今から始まるって意味だよな?
 これからどうなるんだ!?
 コイツらのその後はぁぁぁぁ!!
 そして、この俺を泣かせて見せろぉぉぉ―――――!!」

待つ俺。数分。
何も変わらない画面

髭人「……。
 え?
 う、嘘だろ?」

疑問に思うがそれからしばらくしても何も変わらなかったのであった…
多くの人は

「な、何なんだこの丸投げエンディングは…」
「『エンディングまで泣くな』と言われたこの高揚感どうしてくれんの?」

と思われた方が多かっただろう。
但し、文章的に言えば

『エンディングまで泣くんじゃない』≠『エンディングで感動出来る』

だからね。
別の言い方をすれば

『泣くのならエンディングまで我慢しろ』

と言っているだけであり別に

『エンディングが素晴らしいんだからそこで泣け!』

と自画自賛しているわけではない。
もっと簡単な言い方をすれば

『家に帰るまでに漏らすんじゃない』

って事だ。
例えが酷くてごめんなさい…

まぁ「名作保証」なんて言うもんだから
そのように誤解してしまう人が増えてしまうのはやむを得ない所だろう。

「じゃぁ、エンディングまで泣くのを我慢しろって事は
 エンディングまで泣けるイベントがあったのか?」

って事になるけど…

 …………。
  …………。
   …………。
     どこで?

色々と思い返したんだけど泣けるようなイベントってどこにあった?

・墓場の棺桶内のピッピを救い出し、母親と一緒にいる所?
・そのピッピを救い出した事を自分の手柄にしようとする町長?
・各地にいる「はーらへったー」という空腹の少年?
・『フライングマン』を囮にして使って全滅させた時?
・『ピッピ』との再会?
・『ロイド』が『テディ』に「お前は戦闘には向かない」と戦力外通告を受けてメンバーから外された時?
・『イヴ』が破壊された時?
・『マリア』が『ジョージ』の元に旅立ちマジカント消滅した時?
・ギーグがまた会おうつって飛び立っていく時?
・最後の最後、3人が崖で振り返る時?


まぁ2人目『ロイド』の扱いはある意味、涙出るわな。
学校では弱虫毛虫と罵られ
3人目の『アナ』が仲間になってもその『アナ』は最初からずっと『主人公』ばっかりで眼中に無し

町の住民からも

「そこのお二人は恋人同士なのかい?」

なんて質問を受ける。
まぁ、明確に誰と誰が恋人同士かは言っていないけど
プレイヤー的には『主人公』&『アナ』と見るのが自然だろう。
え?『主人公』と『ロイド』の線もある?
ねぇよッッ!!

4人目の『テディ』にも「お前は戦闘に向いてない」と戦力外通告されメンバーから外される始末。
その際、『主人公』と『アナ』から『ロイド』を擁護するような台詞や行動はない。(主人公は喋らんしな)
本人も、無言でいなくなっているので泣きながら走り去っているんじゃなかろうか?

実際の『ロイド』のキャラ性能的に言えば、PSIは使えず、基本性能も低め。
攻撃道具が使えるけどアイテムだから消耗品だし
買いに行かなければならないという面倒くささ…
序盤は弱く攻撃力が低いのに攻撃に参加させていると
「SMAAAASH!!」で死亡なんて事はよくあるので
「ガード」をさせてばかりとなる。
経験値も2人になったことにより
取得経験値が1/2ずつになってしまいレベルも上げにくい。
当然主人公のレベルも更に上がりにくくなる。お荷物ですわ~。
『テディ』脱退イベントでのプレイヤーの心境は

「『テディ』頑張れよ!」

ファミコン版に至っては進行の仕方によっては『ロイド』抜きでもクリア可能…

CMでも『ニンテン』と『アナ』が敵ロボットを『PSI』を使って破壊していた描写がなされていたが
『PSI』をつけない『ロイド』役の子は2人を眺めているだけだった…(その後、『ホーリーローリーマウンテン』らしき山を指差すことだけはやっているが)
ホント『ロイド』君には涙を誘うわ…
『ロイド』よ。君だけは最後どころか最初から泣いたっていいんだぜ…

そういえば
「銀魂」のアニメでキャッチコピーを考えようって回で
「エンディングまで泣くんじゃない」が使われていたな。
わざわざ「MOTHER」っぽいポスターまで作られていた(笑)
でも、ゲーム内容は全く触れられてないのだけど…

銀時「弱虫毛虫~」
神楽「今すぐ筋肉サングラスと代わるアル」
新八「メガネつながりだからって『ロイド』扱いしてんじゃねーよ!!」

ぐらいあっても良かったような気がするけど…(苦笑)

おっとと…話が盛大に脱線したな。
『ロイド』の悲哀を語り続けてどうすんねん!
話をちと戻して…真面目にしよう。
「エンディングはまで泣くんじゃない」の話ね。
今更感凄いが…(苦笑)

ラスト付近のゲーム中の展開をまとめよう。

『ジョージ』が作ったロボットの『イヴ』が壊れてメロディを受け取ったら
突如として『マジカント』に召喚され『クイーンマリー』がこういうわけだ。

マリー「私があなたたちを呼んだのです。主人公、アナ、ロイド、テディ。
 そして全ての勇気ある子供たち。
 今がその時です!あなたたちの覚えて来た歌を私に聞かせて…」

歌う。

マリー「そう。そう。この歌だった。」

『マリー』が歌いこだまする。それを主人公が覚える。

マリー「ああ ギーグ。本当の子供のように可愛がったのに…
 しっぽを振ってた赤ちゃんだった。
 子守唄を…でも…
 ああ…ジョージ!あなたの妻マリアです。
 あなたの待つ天国に私も今から向かいます」

『マリー』がすべてを思い出して成仏
3人は廃墟みたいなところに立っていた。

『マジカントはマリーの意識が生み出した幻だったのだ』

なんて軽い補足説明があっても

髭人「ハ?」

でしかなかった。
その時点でゲーム内での『クイーンマリー』は「歌が思い出せない」って
苦しんでいただけだったのにさ…
突然、『マジカント』に呼び出しくらってこんな事言われても置いてけぼりなんだけど…
「子守唄を…でも…」の後をちゃんと言えよ!
一体何があったんだよ!大事だろそこぉぉぉ―――!!
しかも『クイーンマリー』以外のマジカントの人たちなどの台詞や回想など一切なし

それから劇中で名前すら出てこなかった初対面の『ギーグ』との戦闘になり
その『ギーグ』から攻撃と共に発せられる台詞から想像するしかない。
それは・・・

ギーグ「幼い私を育ててくれたジョージの妻マリア」
ギーグ「私たちの星から大切な情報を盗み出して私たちに歯向かおうとしたジョージ」
ギーグ「そしてその夫婦の子孫、また私たちの計画を邪魔しようとしている主人公。
 あなたの事だ」

直接的に『ジョージ』や『マリア』に絡む情報はゲーム中にこの3つのセリフしかないんだよね。
しかも戦闘中に…ちょっと厳しくない?

「『マリア』姉さん助けてよ!!(それは同じ名前なだけでキャラが違うよ)」

回想シーンでもあるべきところである。


何もかも唐突なんだよな…
ゲーム内に出て来た上記の台詞をなどを髭人がつなぎ合わせたのなら…
「MOTHER」の物語は(小説版や設定資料集がない髭人が勝手に考えます)

「『ジョージ』&『マリア』夫妻が異星人にさらわれて
 『マリア』は異星人の技術により意識のみ取り出されて、
 そこで会った異星人の『ギーグ』に対して我が子のように可愛がっていた。

 『ジョージ』は異星人のその技術を盗み脱出し地球に戻ろうとした。
 『マリア』の意識は脱出時の『ギーグ』の妨害により地球に飛び散った。
 地球に戻った『ジョージ』は『マリア』の浮遊した意識を取り戻させるために研究に励み
 彼女の意識の幻である『マジカント』にある事を突き止めたが
 どうしても、自力では取り戻す事が出来ず、子孫たちにそれを託した。

 1988年になり、主人公が地球での異星人による異変で冒険の旅に出た。
 道中で見つかるメロディは『マリア』の潜在的な記憶が各地に飛び散った結果であった。
 主人公はそれを集め『マジカント』の『クイーンマリー』に聴かせる事で
 『マリア』の記憶がよみがえり『マジカント』は消滅。

 その直後、地球人を虫けらと言って排除する目的で来襲した『ギーグ』に対して
 主人公たちは『マリア』が『ギーグ』にかつて聴かせていた子守唄を聞かせる事で
 昔の『マリア』という人間からの子守り歌を思い出し
 激しく嫌がって宇宙へと帰って行った」



んじゃなかろうか?
小説やら設定資料集などない髭人がゲームから受け取った印象。
かなり妄想で補ってます。
なかなか悲しくも良い話だと思う。
これをキチンとゲーム内で描けていれば確かに泣けたんじゃないかって思うね。

だけどねぇ…
本作は…全然情報が足りてない。

やりようはあったと思うんだけどね。
金を振り込んでくれる父親がいるけど本作では電話のみで登場はしない。
だが、その父からすれば『ジョージ』と『マリア』は祖父と祖母にあたるんじゃないのか?
祖母である『マリア』は捕まっていたから面識なかったにしても
研究に没頭する祖父の背中を少しは見ていたはずだろうから
それに対して主人公に何らかの過去の出来事に関してのヒントを教えてあげたっていいはず。

FATHER「そういえばじいさんはこんな事を言っていたな」
FATHER「こんな研究材料を見つけたぞ」

とかね。
だけども『ジョージ』関連は何もなし

だけど、父親~。
「プレイヤーの名前を入力しろ」とか
「テディの仲間入りを断ると自宅にバシルーラする」なんて事をしている場合じゃねぇよ。

う~む…
父親が何も触れないって事は
『ジョージ』&『マリア』は主人公にとって母方の血筋なんだろうか?
分からん…説明ないし…

上記で挙げたけど丸投げエンディング
髭人的に気になる点はいくつか…

・『アナ』は何故PSIを使えて主人公の事を初対面の時点で知っていて
 帽子を持って来させようとしたの?
・『テディ』の仇の正体は?
・さらわれたイースターの大人達が帰ってどうなったのか?
・『アナ』とさらわれた彼女の母親との再会は?
・『主人公』と『アナ』との恋愛フラグは?
・「また会おう。主人公」と言って飛び去ったギーグ。どうなるの?

気になる事は多い。

「この後どうなったかはプレイヤーにお任せします!」

ってのはアニメでも何でもあるけどさ。
ここまで投げられると全部プレイヤーが拾ってくるのは大変なんだけど…
何とかしてくれません?

スタッフロールの最後も「TO BE CONTINUED」って表示されるけども…

後に出たスーパーファミコンの「MOTHER2」は純粋にこの作品の続編ではないんだよな。
何故なら主人公達はみんな別人なのだから…
というか世界観からしても別の地球の「イーグルランド」が舞台らしいし…
「MOTHER2」の3人(「ネス」「ポーラ」「ジェフ」)のキャラが
「MOTHER」の3人(「ニンテン」「アナ」「ロイド」)の3人。

『主人公』『PSI使いの少女』『メカニック眼鏡』と見た目とキャラ的にかぶっているから同一人物と思った人も多いだろう。

「また会おう」つってたけど会えてないやん。
「TO BE CONTINUED」って言うけど厳密には続いてないやん。
2のサブタイトル。「ギーグの逆襲」つったって2の主人公たちからしてみれば

「え?初対面の人に『逆襲』って言われても困るわ」

って心境じゃなかろうか?

もっと掘り下げて描いていたらなぁ…
まさに「名作保証」に相応しい出来になったんじゃないだろうか?

そんなスタッフロールだけのエンディングを見て落胆するプレイヤーを
見て製作者はこういうのだろう。

「エンディングで嘆くんじゃない!!」



このレビュー記事を書くにあたってあれこれ調べたら
2003年6月20日に発売されたゲームボーイアドバンス版の「MOTHER1+2」で
若干、補完されているとの事
本作発売から10年以上経ってから言われてもさぁ…

ちなみに、髭人にはプレイ環境がないし
あったとしても再プレイする気持ちにはなれんわ…
どっかの動画サイトでエンディングを拾ってくるのが一番かな。

・・・・・・

で、後日、GBA版のエンディング動画を見たよ。
4人の若干のその後が描かれていた。
未プレイなので詳しい内容は避けておきます。
このうち上記であげた6つのうち

「イースターのさらわれた大人」「アナの母親」「主人公とアナとの恋愛フラグは?」

ぐらいは回収されている模様。
これに関してあまり書くと
これからGBA版の存在を知ってプレイしようという方に迷惑なので避けよう。
髭人が1つだけGBA版エンディングについてを言うとするのなら

「エンディングでは泣けませんでした」


勿論、GBA版のエンディングを見ただけなので追加要素等で号泣するのかもしれないが
少なくともエンディングだけを足しただけでは泣けなかったね。


さて…とっちらかった記事をそろそろ纏めていこうか?

メタな事をいう住民がいるのがこの「MOTHER」という作品。
こんな事を言いそうだな…

人「『エンディングで泣くんじゃない』なんて
 ハードルを上げられてあの尻切れトンボで被害を被る俺ら…
 『名作保証。』じゃなくて『迷惑保証。』だわ」

うう~む…

今のネタはちょっと…
いや、大分苦しいな…
思いついた時は「上手いことを考えた!」って思ったんだけどな…
実際書き起こしてみると…酷いな…
見なかったことにしてくださいませ(だったら消しておけって話だが…)

気を取り直して…
GBA版を含まずこのFC版。
容量の問題なのか期限の問題なのか分からないが説明などが圧倒的に不足しているし
エンディングの描写も圧倒的不足。残念な最後…
本作で別に行かなくてもいい場所はいくつかある。

・『いちごとうふ』がある『レインディア』
・とある人に『いちごとうふ』あげると必須でもないアイテムをもらえるだけの『孤島の研究所』
・適当な事を言うだけの『猿ダンジョン」

ここら辺を省略すれば少しは変わっていたんじゃなかろうか?
出て来るキャラや展開が独特で何か楽し気、
その雰囲気は「MOTHER」の魅力と言えるだろうが…
このゲームをプレイして髭人の評価としては甘く見ても「名作」には値しない。
せいぜい

「良作保証。」

程度であれば髭人は何とかうなずけるかな。
これで「名作」って言うのでは「名作」って言葉自体の評価が下がる。
某ゲーム雑誌のレビューでここ数年の満点作品みたいにね。


GBA版の「MOTHER1+2」でも内容的には不足だね。
もし改めてリメイクするんなら個人的には

「MOTHER1+2&0」

なんてのはどうだろう?
って感じで「0」つまり、「1」の前日談。
『ギーグ』や『ジョージ』&『マリア』関連をピックアップした作品。

「攫われたジョージ夫妻」「ギーグとのやりとり」「地球に帰ったジョージのその後」…

これらをしっかりと描いてみてはどうだろうか?
知りたい!!是非とも知りたい!!
今からでも遅くはありませんぜ!糸井さん!!
「3」も入れられるんであればついでに入れてもどーぞ。

「MOTHER全作完全版」

ってちと気になるわ…
そんなのないけど(涙)

何故なら糸井氏は残念ながらもう「MOTHER」の続編や関連作を作るつもりはないらしいからな。
ってゲーム作りってのは1人がやる気になったからって即製作が始まるような単純なもんじゃないからな。
金もかかるし作れる人も集めなければならない。

「MOTHER2」や「MOTHER3」の主人公は「1」とは異なる以上
この「MOTHER」の主人公一族と『ギーグ』との因縁が決着しないんだよな。永遠に…
このゲームの最後の台詞でもある『ギーグ』の言葉と
あるシュワちゃん映画のラストを思い出した。

ギーグ「また会おう。主人公」
主人公「もう会う事はないでしょう…」


この「MOTHER」は

「キャッチコピーだけが独り歩きしてしまった作品」

と言える。
実際、このキャッチコピーを知っているからと言って

人「『MOTHER』って『エンディングまで泣くんじゃない』っていうけどさ。
 じゃ、何に泣けるの?」

って聞かれたとして具体的に答えられるプレイヤーがどれほどいるだろうか?
少なくとも髭人は

髭人「別に泣けないよ。だって描写が不足過ぎだからね」

と答える。

人「え?描写が不足って具体的には?」

髭人「ラスボスを退けたら
 『また会おう主人公』と言って宇宙船で去って
 主人公たちがプレイヤーに振り返り
 スタッフロールが流れてゲームが停止する。
 これのどこで泣けばいいの?」


『ニンテン』達は「また会おう」と言った『ギーグ』の来襲を気に掛けるが永久に訪れないのだろう。
この世界線での真のエンディングが訪れる事がないであろう「MOTHER」。
それが真なる泣き所なのかもしれない…

「エンディングのないのが『エンディング』
 それが…ゴールドエ…」

アカン…
ある漫画の超重要な所サラッと言う所だったわ。(苦笑)

ま、ゲーム内住人からすれば『ギーグ』が来ない方が平和でいいか?




END






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6 コメント

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ホーリーローリーマウンテン (髭人)
2018-01-15 21:15:24
名無し殿
コメントさんきゅーです。

ホーリーローリーマウンテン。
頑張ってレベル上げる必要もなく選択の自由はあってもいいですよね。
しかし、どれだけレベルを高めれば
近くの奴らに匹敵するほどになれるのか…
考えただけでちと震えますね(苦笑)
返信する
Unknown (Unknown)
2018-01-13 06:09:17
ホーリーローリーマウンテンの
敵の強さは完全に作り手の狙った
ものですね。クリアするだけならば
最後の音を入手した時点でラスボス
直前の位置までワープさせられるし
全く攻略する必要の無いマップなのですよね。でもそれをあえて、レベルを上げまくっても苦戦する敵と戦いながら山登りをしてラスボスのところまでたどり着くという楽しみも
できる良い作りのマップでしたね。

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よーりょーはじゅーよー (髭人)
2016-08-29 19:35:15
名無し殿
コメントさんきゅーです。

マジカントからテレポート出来る…
あ、ちと文章が抜けていましたねぇ…
「『テレポーテーション』を覚えるまで」ですね。
それまで歩いて地上に戻るのが面倒臭すぎる!

Ωは覚える前にクリアしてしまいました。
というか、ホーリーローリーマウンテンは敵の強さの割に経験値少なすぎ。

MOTHER攻略本が5社ぁ!?
やはり注目されていた作品なんですね。
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Unknown (Unknown)
2016-08-29 00:23:36
ゲームっぽくなくてなんと言うかラピュタのような雰囲気のCMが好きでした
後に開発スタッフが公言してましたが容量の関係で特に終盤~エンディングを
かなり削ってしまってるんですねこれ。なのでレビューで書かれている唐突感が否めない
というのもある意味当然の感想なのかもしれません

マジカントからはテレポートできますよ。助走に必要な長い直線ポイントはあります
というか意外と知られてないんですがテレポートは助走途中で方向変えられるんです
(最高速付近までスピードが上がってないと方向転換できなかったと思いますが)
つまりある程度直線が2方向にある伸びたポイントがあればテレポートは可能
PSIはフリーズγとビームγが便利すぎてΩを一度も使う機会がなかったですね
特にフリーズγはドラゴンみたいな中ボスにも効いてしまうのはどうなのかと
ビームγは機械系には効かないというのも意外と知られてないかもしれません
中ボスにはどれも地味にロープが効果的ということも

当時マザーの攻略本は5社ぐらいから出てたんですが(中には最近の攻略本にありがちな
『ここからは君自身の目で確かめよう!』みたいな終盤を載せてない卑怯な攻略本もありましたw)
こういった意外な小ネタは攻略本の掲載画像の横にサラッと書かれていたコメント等で知ることができました
こういう大事な情報をサラッと書くなよとは思いましたがw
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小説版 (髭人)
2016-04-15 21:55:17
ryo殿
コメントさんきゅーです。

小説版は賛否両論部分があるそうですね。
中古入手ですか…高いんでしょうねぇ…
ただ、そこまでしてまで「MOTHER」に愛着が無いので申し訳ありませんが見送らせていただきます。
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Unknown (ryo)
2016-04-15 21:19:39
久美沙織さんの小説版読むと、
結構大事な部分が補完されるんですよね。
むしろこの小説読まないと、マザーの
話が理解しにくいというか説明が足りない。
小説版は非常によくできた内容なので、
中古でも入手されることを強くオススメ。
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