前回の続きです。
寝不足で迎えた朝。
氷枕でスヤスヤ眠る太郎の熱は36.6度
ホッとしました。
でも!あの太郎がウトウト、ごろごろしたまま
ありえない
昼ごろやっと「お茶ください」とリビングへやってきた。
でも、お茶を飲むと再び寝室へ・・・
しばらくして寝室から太郎が吐いている気配が!
慌てて部屋を覗くと、ゴミ箱を抱えている太郎の姿。
痛々しくて泣けてきました。
まだ5歳なのに…
苦しい時にも、昨日の母の言葉を覚えていました。
「ゴミ箱にゲボしたよ」
「うん、ちゃんと覚えててエラかったね」
「タロ、エラい?」
「うん、エラいよ」
安心したように、そのまま、また眠ってしまった太郎。
30分程して「お茶ください」ともう一度起きてきて
お茶を飲んだ途端、今度は大量に吐きました
今度はゴミ箱も間に合わなくて
「ゴミ箱が・・・ごめんなさい。ごめんなさい」
自分も濡れてしまって気持ち悪いだろうに
「タロ、もう一回病院に行くよ。点滴、頑張れるね?」
「はい」
病院へ向かうタクシーでも何度か吐き
病院の入り口の前でも吐き、太郎の体力は限界だったと思います。
診察してくださったのは太郎の発達外来のM先生。
「タロくん、かなりしんどそうですね。
もう一度採血でインフルエンザの検査をさせてもらっていいですか?」
もう、採血でも何でもとにかく太郎を元気にしてください
M先生をみてホッとしたのか
太郎は救急外来のストレッチャーの上でぐったりしていました。
M先生も普段と違う太郎の様子を窺うように声をかけます。
「タロくん、先生、今からもしもしするよ
いいですか?お腹出して」
いつもの太郎なら得意気にシャツを捲り上げます。
でも、この日の太郎はぼんやりと先生を見上げただけ…
先生はずっと太郎に声をかけ続けてくれます。
「タロくん、お腹触るよ。いい?」
「タロくん、今から針チクンするよ。ごめんね」
どの言葉にも処置にも太郎は反応しませんでした。
検査の結果はやはりインフルエンザではありませんでした。
脱水症状と血糖値の低下。
「点滴しか方法がないので今日はこのまま入院してください。
お母さん、泊まれますか?
姫ちゃんは大丈夫ですか?」
「はい。姫には電話します」
先生は主治医ではないけれど姫を知っています。
年齢より幼い姫を心配してくれています。
昨日、焦らずにM先生を待てば良かった。
A先生を待てば良かった。
そんな後悔をしながら太郎と病室へ向かいました。
寝不足で迎えた朝。
氷枕でスヤスヤ眠る太郎の熱は36.6度

ホッとしました。
でも!あの太郎がウトウト、ごろごろしたまま

ありえない

昼ごろやっと「お茶ください」とリビングへやってきた。
でも、お茶を飲むと再び寝室へ・・・

しばらくして寝室から太郎が吐いている気配が!
慌てて部屋を覗くと、ゴミ箱を抱えている太郎の姿。
痛々しくて泣けてきました。
まだ5歳なのに…
苦しい時にも、昨日の母の言葉を覚えていました。
「ゴミ箱にゲボしたよ」
「うん、ちゃんと覚えててエラかったね」
「タロ、エラい?」
「うん、エラいよ」
安心したように、そのまま、また眠ってしまった太郎。
30分程して「お茶ください」ともう一度起きてきて
お茶を飲んだ途端、今度は大量に吐きました

今度はゴミ箱も間に合わなくて
「ゴミ箱が・・・ごめんなさい。ごめんなさい」
自分も濡れてしまって気持ち悪いだろうに

「タロ、もう一回病院に行くよ。点滴、頑張れるね?」
「はい」

病院へ向かうタクシーでも何度か吐き
病院の入り口の前でも吐き、太郎の体力は限界だったと思います。
診察してくださったのは太郎の発達外来のM先生。
「タロくん、かなりしんどそうですね。
もう一度採血でインフルエンザの検査をさせてもらっていいですか?」
もう、採血でも何でもとにかく太郎を元気にしてください

M先生をみてホッとしたのか
太郎は救急外来のストレッチャーの上でぐったりしていました。
M先生も普段と違う太郎の様子を窺うように声をかけます。
「タロくん、先生、今からもしもしするよ
いいですか?お腹出して」
いつもの太郎なら得意気にシャツを捲り上げます。
でも、この日の太郎はぼんやりと先生を見上げただけ…
先生はずっと太郎に声をかけ続けてくれます。
「タロくん、お腹触るよ。いい?」
「タロくん、今から針チクンするよ。ごめんね」
どの言葉にも処置にも太郎は反応しませんでした。
検査の結果はやはりインフルエンザではありませんでした。
脱水症状と血糖値の低下。
「点滴しか方法がないので今日はこのまま入院してください。
お母さん、泊まれますか?
姫ちゃんは大丈夫ですか?」
「はい。姫には電話します」
先生は主治医ではないけれど姫を知っています。
年齢より幼い姫を心配してくれています。
昨日、焦らずにM先生を待てば良かった。
A先生を待てば良かった。
そんな後悔をしながら太郎と病室へ向かいました。