TENNIS COACH DIARY

ハンサム木全のたわごとです

プロとジュニアの違い。(3087)

2017-11-26 23:21:45 | tennis



プロがレッスンを受けにくると、私では打ち合いになりませんので、ずっとボール出しの基本練習、反復練習になります。

読者の皆さんは、不思議に思うかもしれませんが、
選手たちはツアーに回っていると、外国にコーチ、ヒッティングパートナーなどを帯同(いっしょにつれていくという意味)するような経済的な余裕がない選手、わかりやすく言うと、ランキングが低く、賞金がそんなにもらえない選手は、会場では選手どうし練習することになります。

もちろん、試合会場では自分のテニスが最優先なので、相手がこちらのやりたい事をしてはくれません。
例えば、相手のボールが浮いて、それを打ち込む時にミスが出てしまうので、高い打点から打ち込みたいって時に、
相手が全部地を這うような低い強打をしてくる、とか。

それから、こういうボールを打つ選手と練習したい、という希望があっても、いつも希望のタイプと練習できるわけではありません。例えばじっくりラリーの練習がしたいのに、相手は全部サーブアンドボレーをしてくる、とか。

また、勝ちたい、勝ちたいでやっていると、打点やフォームが狂ったり、そして悪いことにそれに自分では気がつかなかったり(客観的に見てくれるコーチがいないわけですから)、そんなことが起こるわけです。

そうすると、長い遠征から帰ってくると、時には、ボール出しでの基本練習も必要になってくるわけですね。


プロの練習をやっていて、ジュニアたちと何が違っているのか感じることがあります。


それは、








まず、面白くない練習をもくもくとずっとやる。


例えば、小さなこたちに、集中して練習させるためによくやること。
1)バツゲームをつける。
合格できなかったこは、バツゲームとしてテケテケ1往復ね!!(テケテケというのは、うちのクラブではまずやりたくないランキング1位のトレーニングです)とか。

2)ご褒美をつける。
まとに当たった子には、アメをあげるよ〜!!とか。

そうするとみんな、目の色が変わってやるわけです。


でも、


プロの練習では、バツゲームもごほうびもなく、ずっと集中してボールにたましいを込めて打ち続けます。
このショットが全てまとに当たるくらいのレベルになれば、ライバルたちに勝てる、ランキングが上がる、
今まで出られなかった高いグレードの大会に出られるようになる…

ていうのが、すでにごほうびなんですね。
だからがんばれる、300球でも400球でも打ち続ける。
そういうことなんです。


ジュニアの皆さん、よく考えてください。
バツゲームや、ごほうびをコーチに出されて、楽しく練習しているのは、
実は、まだまだってことなんです。

早くコーチに「そんなの無しでも集中してやりますから、早くやりましょ!!」くらい言えるようにならないといけないし、
コーチたちはそれを目標に頑張っているのです!!!!
コメント
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