◎ギリシャ神話 8
★パンドラ…人類最初の女性
○プロメテウスは、ゼウスが人間から火を取り上げて人間が困っているときに、天上から火を盗み出して人間に与えた
さらに、さまざまな技術や文明を人類に授けた
・ゼウスは人間に対しても、禍いを与えようとした
・ゼウスはヘパイストス(鍛冶の神)に命じて土を水でこねて、美しい娘の身体を造らせた
人間の声を与え、女神のように美しい容姿とした
それから、アプロディテは、悩ましい憧れ、物思いなどを与えた
アテナは銀白の衣をまとわせ、機織りの技術を授けた
ヘルメスは、恥知らずな心とずる賢い気質、嘘つきで不誠実な性質を吹き込んだ
○こうして、最初の女性はパンドラ(「すべての贈物を与えられた女」)と名づけられた
・人間は女を迎え入れ、女にだまされて、不幸の運命をたどるのだ
・パンドラはプロメテウスの弟エピメテウスのもとに贈られた
プロメテウスは「さきに考える男」で、エピメテウスは「あとで考える男」
エピメテウスはあらかじめ知恵が働かない
先を見通すことのできるプロメテウスは、あらかじめ弟のエピメテウスに「ゼウスからの贈り物は決して受け取ってはならない」と忠告していたが、エピメテウスはパンドラを見ると彼女の美しさに心をうばわれて、プロメテウスの忠告はすっかり忘れてしまってパンドラを妻として迎え入れた
★パンドラの壺
・エピメテウスの家に1つの壺(または甕(かめ))があった
パンドラはこの壺の中には何が入っているのだろうかと好奇心にかられて、ある日ふたをとって中をのぞいてしまった
この壺の中には「病気」「憎悪」「怨恨」「苦痛」などありとあらゆる災いが入っていたのである
これらの災いは、一気に外に飛び出し世界中に飛び散った
これ以降、人間はこうした災いに苦しめられるようになった
○しかし、壺の中にたった1つだけ残っていたものがあった
それは「希望」であった
・どんな災難にあったとしても、希望だけは失われることはない
○また後代の別伝では、パンドラは人間を祝福するために、ゼウスから誠意をもって贈られてきた
壺の中には逆に、あらゆる善なるものが入っていた
こちらの方がギリシャ神話の本来の話形であったとする研究者もいるとのことである
私もこちらの方をとりたい
「希望」は「災い」ではなく、「希望」が「災い」の中に含まれているのはおかしい
○パンドラの匣(箱)
・ギリシャ語の壺(ピトス)が15世紀末にラテン語の大瓶(dolium)に翻訳された
・それをエラスムスが「三千の格言」(1508)で匣(pyxis)に変えてしまった(「ギリシア神話」西村賀子著 中公新書)
・それで、いつの間にか「パンドラの壺」が「パンドラの箱」と言われるようになった
しかし、「箱」というのは近代的なイメージがあり、そぐわないように思う
○現代では、「パンドラの箱」は比喩的に「禍いの元凶」とか、災いが生じないように封印しておくべきものという意味で使われる
★「待て、しかして希望せよ!」(「モンテ・クリスト伯(7)」 アレクサンドル・デュマ作 岩波文庫)
・小説「モンテ・クリスト伯」のラストの言葉
・原著のフランス語では Attendre et espérer とのこと
「待つこと そして 希望すること」
★「きわめて大きな不幸を経験したもののみ、きわめて大きな幸福を感じることができるのです」(「モンテ・クリスト伯(7)」)
・モンテ・クリスト伯爵の言葉
★パンドラ…人類最初の女性
○プロメテウスは、ゼウスが人間から火を取り上げて人間が困っているときに、天上から火を盗み出して人間に与えた
さらに、さまざまな技術や文明を人類に授けた
・ゼウスは人間に対しても、禍いを与えようとした
・ゼウスはヘパイストス(鍛冶の神)に命じて土を水でこねて、美しい娘の身体を造らせた
人間の声を与え、女神のように美しい容姿とした
それから、アプロディテは、悩ましい憧れ、物思いなどを与えた
アテナは銀白の衣をまとわせ、機織りの技術を授けた
ヘルメスは、恥知らずな心とずる賢い気質、嘘つきで不誠実な性質を吹き込んだ
○こうして、最初の女性はパンドラ(「すべての贈物を与えられた女」)と名づけられた
・人間は女を迎え入れ、女にだまされて、不幸の運命をたどるのだ
・パンドラはプロメテウスの弟エピメテウスのもとに贈られた
プロメテウスは「さきに考える男」で、エピメテウスは「あとで考える男」
エピメテウスはあらかじめ知恵が働かない
先を見通すことのできるプロメテウスは、あらかじめ弟のエピメテウスに「ゼウスからの贈り物は決して受け取ってはならない」と忠告していたが、エピメテウスはパンドラを見ると彼女の美しさに心をうばわれて、プロメテウスの忠告はすっかり忘れてしまってパンドラを妻として迎え入れた
★パンドラの壺
・エピメテウスの家に1つの壺(または甕(かめ))があった
パンドラはこの壺の中には何が入っているのだろうかと好奇心にかられて、ある日ふたをとって中をのぞいてしまった
この壺の中には「病気」「憎悪」「怨恨」「苦痛」などありとあらゆる災いが入っていたのである
これらの災いは、一気に外に飛び出し世界中に飛び散った
これ以降、人間はこうした災いに苦しめられるようになった
○しかし、壺の中にたった1つだけ残っていたものがあった
それは「希望」であった
・どんな災難にあったとしても、希望だけは失われることはない
○また後代の別伝では、パンドラは人間を祝福するために、ゼウスから誠意をもって贈られてきた
壺の中には逆に、あらゆる善なるものが入っていた
こちらの方がギリシャ神話の本来の話形であったとする研究者もいるとのことである
私もこちらの方をとりたい
「希望」は「災い」ではなく、「希望」が「災い」の中に含まれているのはおかしい
○パンドラの匣(箱)
・ギリシャ語の壺(ピトス)が15世紀末にラテン語の大瓶(dolium)に翻訳された
・それをエラスムスが「三千の格言」(1508)で匣(pyxis)に変えてしまった(「ギリシア神話」西村賀子著 中公新書)
・それで、いつの間にか「パンドラの壺」が「パンドラの箱」と言われるようになった
しかし、「箱」というのは近代的なイメージがあり、そぐわないように思う
○現代では、「パンドラの箱」は比喩的に「禍いの元凶」とか、災いが生じないように封印しておくべきものという意味で使われる
★「待て、しかして希望せよ!」(「モンテ・クリスト伯(7)」 アレクサンドル・デュマ作 岩波文庫)
・小説「モンテ・クリスト伯」のラストの言葉
・原著のフランス語では Attendre et espérer とのこと
「待つこと そして 希望すること」
★「きわめて大きな不幸を経験したもののみ、きわめて大きな幸福を感じることができるのです」(「モンテ・クリスト伯(7)」)
・モンテ・クリスト伯爵の言葉