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おっちゃんの世界史の栞 27 (5)朝鮮の歴史 古代朝鮮 1

2011-05-03 12:49:07 | HKT48 AKB48
(5)朝鮮の歴史 古代朝鮮 1

★朝鮮の行政区画

◎1948年8月15日 南部に「大韓民国(韓国)」が成立した
◎1948年9月9日 北部に「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」が成立した

・韓国は首都のソウル(「ソウル」は新羅語で王都を意味するソラボル、ソナボルなどからとられた言葉で、漢字におきかえられない)を「特別市」とし、そのほかの大都市については「広域市」と命名する
・これ以外の地域は、「道」制によって区画される
・京畿道(キョンギド)、忠清南道(チュンチョンナムド)、忠清北道(チュンチョンブクド)、慶尚南道(キョンサンナムド)、慶尚北道(キョンサンブクド)、全羅南道(チョルラナムド)、全羅北道(チョルラブクド)、江原道(カンウォンド)、済州道(チェジュド)の9道からなる

・北朝鮮は首都のピョンヤンを「特別市」とし、そのほかの大都市については「直轄市」と命名する
・これ以外の地域は、「道」制によって区画される
・黄海南道(ファンへナムド)、黄海北道(ファンへブクド)、江原道(カンウォンド)、咸鏡南道(ハムギョンナムド)、咸鏡北道(ハムギョンブクド)、平安南道(ピョンアンナムド)、平安北道(ピョンアンブクド)、慈江道(チャガンド)、両江道(リャンガンド)の9道からなる

◎「道」制は15世紀初頭、朝鮮王朝の成立にいたって完成した
・当時は、京畿道、忠清道、慶尚道、全羅道、黄海道、江原道、咸鏡道、平安道の八道(パルド)であった
・「八道」は朝鮮を意味する愛称となった
・八道は、現行の17「道」制にいたっている

・各「道」はいくつかの「郡」からなる
・各「郡」はいくつかの「邑(ゆう)」や「面」からなる
・邑や面の下に「里」や「洞」がある

★朝鮮史上の3つの流れ

〈1〉濊(イェ)、狛(パク)、沃沮(オクチョ)、や高句麗(コグリョ)、扶余(プヨ)、渤海(バレ)の北方系列
・渤海は高句麗滅亡後、698年に建国された

〈2〉三韓(馬韓(マハン)、辰韓(チナン)、弁韓(ピョナン))や百済(ペクチェ)、新羅(シルラ)の南方系列
・660年、新羅が唐と連合して、百済を滅亡させた
・668年、新羅が唐と連合して高句麗を滅ぼし、684年、新羅が三国統一を完成

〈3〉高麗(コリョ)の西方系列
・918年、王建が高麗を建国した

◎朝鮮の建国

・李成桂(太祖(テジョ))は高麗王朝を倒し、1392年、王位についた(このときの国号は高麗を踏襲した)
・1393年、国号を「朝鮮」と定めた(「朝鮮」と「和寧」の2つの候補を明に打診し、明が「朝鮮」を由緒あるものとして勧めた)
・1394年、漢陽(現ソウル)に遷都し、漢城(ハンソン)と改称


[1]古朝鮮(コチョソン)

・「檀君朝鮮(タングンチョソン)」から「箕子朝鮮(キジャチョソン)」、「衛氏朝鮮(ウイシチョソン)」までを「古朝鮮」という

・「檀君朝鮮」と「箕子朝鮮」は伝説の域を出ない王朝である
・「衛氏朝鮮」は衛満が建国(紀元前195年頃)し、紀元前108年に中国の前漢に滅ぼされるまで実在した

★檀君の建国神話

・檀君は朝鮮民族の始祖であると信じられている
・朝鮮の建国神話である「檀君神話」によると、朝鮮は紀元前2333年に檀君によって建国されたことになっている

・ソウルの旧市街の鍾路区社稷洞に社稷壇(サジクタン)という施設があり、その後方に「檀君」を祀っている「檀君聖殿」という祠堂がある

・1280年代に高麗の僧、一然(イリョン)が著した「三国遺事」に、次のような檀君神話の内容が記されている

・天神桓因(ファニン)の子桓雄(ファヌン)が人間世界を治めたいと、太伯山の頂きの神檀樹のもとに降下し、桓雄天王となり人々を教化した
・ある時、熊と虎が桓雄に「人間になりたい」と願い出た。桓雄は霊妙なヨモギ一握りとニンニク20個を与え、「これを食べて100日の間、日の光を見なければ、すぐに人間になれるだろう」と言った
・虎は途中で修行を放棄したが、熊は修行を終えて人間の女になった
・女は子をほしがったが、相手がいなかったので、桓雄天王は女と結婚し、子が生まれた
・名前を檀君王倹といった
・檀君は平壌城を都とし国を開き、朝鮮と称した
・やがて都を白岳山の阿斯達に移し、1500年間治めたが、箕子が朝鮮に封じられたので、阿斯達の山神となった

★箕子朝鮮

・箕子は中国の殷の紂王の親戚であった人物で、司馬遷の「史記」によれば、周の武王が箕子を朝鮮王に封じたという
・中国人による箕子朝鮮伝説は、それを朝鮮支配の大義名分としたもので史実ではない

★衛氏朝鮮

・燕の武将であった衛満は、仕えていた燕王が前漢に背いたため身辺に危険が迫り、1000人余りの人々を引き連れて朝鮮半島に逃れた
・当時朝鮮の地には準王という王がいたが、衛満は準王を攻めて政権を握り、国を開いた
・衛満は前漢の外臣となるものの、周辺諸国を服属させて国土を拡大していった
・衛氏朝鮮の態度は武帝の逆鱗にふれ、紀元前108年に衛氏朝鮮は武帝に滅ぼされた

・前漢は、滅ぼした衛氏朝鮮の地に、「楽浪郡(ナンナングン)」など四つの郡を設置して、朝鮮半島の直接支配に乗り出した

☆太王四神記

・ペ・ヨンジュン主演の韓国歴史ファンタジードラマ「太王四神記」は、高句麗の第19代王・広開土王を主人公にしているが、フィクションとして作られている
・「太王四神記」の第1話の中に「檀君神話」の話が出てくるが、それは本来の「檀君神話」とは内容が違っている
・「太王四神記」のドラマでは、神ファヌンの転生がタムドク(広開土王)であり、虎族の長カジンの転生がスジニの姉キハであり、熊族の長セオの転生がスジニであるという設定になっている