最近サブカルもオタクもつまんなくなりましたね。
自称する連中ばかりが多くてゲンナリしてます。
面白い文化って自分で見つけないといけないね。
メジャーもマイナーも関係ないっす。
読んだ本の感想です。(批評ではなくただの感想)
読んだ事がない人向けに書いてるつもり。
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職業欄はエスパー 感想
職業欄はエスパー 森 達也 (著)
超能力を検証する歴史は長いが「ある」「ない」という論争が昔からあり今でもそれが続いていますね。
この本のタイトルの由来が面白い。
履歴書の職歴の欄とか、個人情報(レンタルビデオから金融、借金など様々な場合)を書類なりに書く機会が誰にでもあるわけだが・・・
この本に出てくる連中は職業・職歴に何を書くのか?それは
エスパー
もう笑うだろ(笑)
自分が面接官とかで面接きたヤツの履歴書に「エスパー」って書いてあったら笑うよ(笑)
この本に出てくる超能力者達はスプーン曲げの清田益章、UFOの秋山真人、ダウジングの堤裕司。
「ある」「ない」論争ばかりなんだがこの本は違う。
エスパー、超能力者の人生にスポットをあてている。
そして何気に悲しい過去を持ってる彼ら。
しかも著者の森さんは元々性格が悪い(テレビでみるときが最近多い。なんか意地悪なんだよなあ)。
この本は「ある」「ない」をなるべく排除している。
いわゆる実験をするわけだが、コレで不思議な事が森の前で起こる。しかもどううがってみても不思議な事が起きる。
そこで色んな可能性をさぐる本ではないので揚げ足を取らず淡々とそいつの人生が書かれている。
あとね、笑えるのが、いや笑ったらダメか(笑)
エスパー清田の親にインタビューしに行くんだが、親もどうもおかしい。
息子が子供の頃テレポーテーションしたとか真顔で森に語る(親は職業寿司屋)
超能力者達の愚痴もまた凄い。
「いんちき野朗」「きちがい」「ぺてんし」「やらせ」と散々言われまくりの人生だが職業欄は相変わらず「エスパー」(笑)
スプーン曲げの清田の台詞が面白いので紹介しておく。
「俺、たまに思うんだよ、何でスプーン曲げてんだろうって。スプーン何本も無駄にしてさ。スプーン曲げたとこでなんだって話なんだよ。だけど、会うヤツ会うヤツにスプーン曲げろ」て言われるんだよな」
この台詞、非常に面白い。そうだよね、スプーン曲げたってさあ・・・・。
それがやらせでなくても「あーすごいね」で終わるし。
何も役に立たない。
そして冷たいのは森だ。
真剣に話聞いて取材してるわけだ。
だが、「ここまで話聞いて、目の前でやってみせてるんだから森さんは信じてますよね」の後「いや、信じてないですよ」だもんなあ。
だが、そうは言っても森も「説明がつかない」とも語る。
終わりのない本でもあるんだけれど、職業がエスパーの方々の人生濃すぎて凄いのでお勧めの本です。