【どの試合でも】第19節 大分−甲府【同じ熱量】

4戦勝ち無しでしたがようやく勝つことができました。

 

前半10分の野村のシュートは惜しくも外れたが、その一連の流れがパーフェクトだった。伊佐がお手本通りのポストプレーで藤本まで展開し、藤本が井上詩音を振り切ってクロスを上げ、中川がワンタッチで中に折り返し、最後は野村のシュートだった。選手それぞれの良さがこのシーンに凝縮されていて、決まっていれば年間ベストゴールもあり得ただけに残念だった。

その野村は今試合ではボランチで起用されていた。試合後の監督コメントを察するに、監督の言っていた怪我人はおそらく野嶽のことで、その野嶽の代わりとして野村となったのではないだろうか。

ボランチ起用自体はベンチに入っていた保田や池田もできるが、あくまで推測であるが野村をボランチで使いたいというより、中川が調子が良かったので中川と野村の両方を使う戦術をとったのかなと見ている。

 

その中川が期待に応える形で先制点に絡む。ゴールキックからのリスタートを中川がすかさず奪い取り、中で反応していた伊佐に送りゴールに流し込む。奪い取った中川も素晴らしいけど、中川のプレッシングに連動するかのようにスイッチを切り替えた伊佐も素晴らしかった。普段から準備を怠らないことで不意に訪れたチャンスをものにできる。痛みを伴ったゴールであったが、とてつもなく大きな先制点となった。

 

先制できたところまではパーフェクトであったが、それだけに失点が痛すぎた。高畑のところで振り切られたところで勝負あり。課題は明確なので対応を急ぐべし。

 

前半から左サイドの藤本のところは人数をかけて対策されていたが、その分今日の試合では右サイドのところで優位に立てるシーンが多いなと思っていた。特に上夷はパーフェクトに近いパフォーマンスを見せられていた。中継の中で須貝と蓮川は明治大の同期と紹介されていたが、その先輩にあたるのが上夷。後輩に負けたくないという想いがあったのか定かではないが、須貝との主導権争いには負けていなかったし、同サイドで対峙することもあった蓮川との勝負も見ごたえがあった。偽サイドバックとしてのポジショニングも見ていて面白く、あの増田さんも中継内でしきりに褒めていた。それだけに前半のセットプレーでクロスバーに当たったシーンは、これまでの頑張りが報われてほしいなと思っただけに悔しかった。

 

 

後半は暑さからかお互いにパスが繋がらないシーンも多かったが、点が動いたのはセットプレーから。ちょっとハンドぽかった気もするが安藤が左足を振りぬいて勝ち越しに成功する。この試合に限らずだが、不思議とセットプレーで安藤がフィニッシュまで持ち込むシーンは多い気がする。狙いはペレイラであったり伊佐であったりと様々であるが、ハイライトになりそうなシーンはいつも安藤のような気がする。ポジショニングが良いのか嗅覚が良いのかわからないが、今治で多く得点を生み出したのは決して偶然ではなくJ2でも通用する。

オフの日に愛媛に足を運んで、プロ入りした時の気持ちを取り戻したと中継内で話していた。ストロングポイントは随所に出せているが、もちろん試合の中ではミスもあったりチャンスを逃したりと勝てない点に関して責任を感じていたのかもしれない。ミスがあってもトリサポなら全力でフォローしてあげられるので、どんどんチャレンジしてもらいたい。もちろん高畑もミスではあるが、次の試合にスッキリと戻ってくることを期待しているよ。

 

2-1で勝利。松尾と池田はこの試合でトリニータ初出場となり、試合展開的にストロングポイントは出しづらかったが、これから試合に多く絡んでくれることを期待している。松尾はもっとオープンな展開であれば持ち味を発揮できたのかなと思っている。池田は羽田と同学年であるが、ベテランと思わせるような雰囲気を感じた。見た目ではなくボールを持った落ち着き具合という意味で。

 

 

DAZN中継にて、試合後に甲府サポーターが涙を流していた姿が抜かれていたけど、このシーンを見て果たして自分も同じくらいの熱量で応援できているだろうかと気づかされた。

正直な話、僕にとってこの1戦は上位対決とはいえリーグ戦のうちの1試合に過ぎず、今日の観客数からしてクラブ側もそれほど重要視していなかったのではないだろうか。でもその気持ちが中だるみを生み出して、それが応援する気持ちにも表れてしまったかもしれない。

涙した甲府サポのように目の前の試合に真剣に向き合い、一喜一憂できることで特別な空間を生み出すことができる。ゴール裏にいようがいまいが関係ない。どこからでも拍手や声援を送ることで選手たちには必ず届く。現地に行けてないときはブログ上で「一体感が出せてない」とか他人事のように語っていたことについて反省しないといけないなと思った。

2位に浮上したけど、ここから本気で昇格を目指していくにはどの試合でも同じ熱量で戦っていかないと結果はついてこないし、結果を残せなくても次に繋げられない。ようやく半分を折り返すところまでリーグ戦が進んでいて、同じテンションで後半戦も戦えるか多少不安なところはあるが、選手たちも頑張ってくれているので自分がリタイアするわけにはいかない。声出しポジションで観戦することは基本的にない立場ではあるが、拍手は選手に届くくらいの大きさでやるようには心がけている。

 

と、現地観戦の重要性を謳ったところではあるが、次のリーグ戦の群馬戦は都合がつかず現地観戦は見送ることにしました。おそらくDAZNでのリアルタイム観戦はできるはずなので、隣人に文句が出ない程度に熱量のある応援をしていきます。

その前に天皇杯がありますね。どうしても熱量はリーグ戦とは一緒にできないかもしれませんが、負けてもいい勝負なんてないから勝ちにこだわっていきたいですね。甲府の「天皇杯王者」という響きはやっぱ聞いてていいなと思えてくるので、自分たちもタイトルを掴むつもりで頑張っていきましょう。

 

 

じゃこの辺で