【翻訳会社】インターブックスの翻訳外注ノウハウ

外国語の対応にお困りの方のために、「翻訳を外注する」上で役立つことを語っています。

がんばれ!プロ翻訳

2020-05-22 09:44:16 | 日記
こんにちは
【翻訳商社】マンです

「翻訳なんてどこでやっても同じでしょ?」
「だからおたくより安い他社で…」
「だからおたくらより安い機械翻訳で…」

よく聞きます
ほんとよく聞きます

直接言われることがなくとも
相見積もりをとり終えると音信不通になる
The Silent Purchaserの方々も
きっと同じご意見なのでしょう

でもそれって

「外国語に翻訳したあとの」
「翻訳品質の良し悪しなんて」
「どうせ自分にはわからないし…」

思ってらっしゃるから
ではないでしょうか

たとえばこれが逆に
外国語から日本語に翻訳したもの
つまり和訳だったら
同じように思われるでしょうか

外国語で書かれた元の文章
たとえその意味がわからなくても
日本語になった文章を読めば
それがおかしいかどうかには
すぐ気付くのではないでしょうか

とはいえ
翻訳方法や翻訳サービス提供者によって
どれくらい翻訳品質の差が出るのか
そもそも
翻訳品質の違いとはどんなものなのか
わかり辛いと思いますので
簡単な例をひとつ

たとえば次の文章

"This quitting thing, it’s a hard habit to break once you start."
※洋画「The Bad News Bears(がんばれ!ベアーズ)」より

これを翻訳した結果をみてみましょう

■世界的検索大手のAI(ニューラル機械)翻訳

これはやめるべきことです。いったん始めたら壊れるのは難しい習慣です。

"何かを壊す"という習慣があって
壊しにくい何か頑丈なもの
壊そうとチャレンジするかどうか
迷ってる人の台詞なのかな…
と思わせる迷訳ですね

とりあえず
何が言いたいのか
さっぱりわかりません

■噂のドイツ企業のAI(ニューラル機械)翻訳

この辞めること、一度始めるとなかなか破れない習慣です。

なんとなく
ニュアンスはさっきと同じですが
"壊す"から"破る"に変わったことで
約束?誓い?
なんかそれっぽい話なのかな…
くらいには思いますが
何のことを言ってるのか
やっぱりわかりません

■プロじゃない「人(※)」が翻訳した場合

やめること、それは一度始めるとやめるのが難しい癖だ

これはいわゆる
"直訳(ちょくやく)"
というものなのですが
ようやく元の文章の趣旨の片鱗
見えたというかなんというか
間違ってはいないのですがやっぱり
何が言いたいのかわかりません

※「英語ができる知人」や「翻訳"専業"ではない会社」

■プロ翻訳者

諦めるな。一度諦めたらそれが癖になる

これは"意訳"といって
元の文章の趣旨をくみ取り
読み手に正確に伝えるための表現
なのですがどうでしょうか
おそらく
ご説明の必要はないかと思います

これら結果の違いを十把一絡げにして
料金だけで依頼先を選び
翻訳した結果(外国語)を
ホームページやパンフレット、チラシ
製品案内、マニュアルなどにして
世界に向けて公開している

悲しいかな
それが現実です

そしてAI(ニューラル機械)翻訳への
注目とその普及によって
このような状況はさらに拡大の一途
辿っていると思われます
(このトレンドによる小規模な爆発は従来から発生していますが、個人的にはいずれどこかで大爆発を起こし、"揺り戻し"がくると思っています)

不肖私【翻訳商社】マン
毎日必ずどこかでお伝えしていますが
翻訳に於いては特に
品質とコストが正比例
します

どれが良くてどれが悪い
ではなく

何のために翻訳するのか
翻訳して何がしたいのか
その目的に合った翻訳が得られるのか

そこのところを是非
熟考いただきたいと切に思います

これはやめるべきことです。いったん始めたら壊れるのは難しい習慣です。

この辞めること、一度始めるとなかなか破れない習慣です。

と言われても
ベアーズの選手たちも
頑張り辛いでしょうし
そんな風に翻訳されたものを
読んだ人たちの心には
何も残らないと思いますので