身体が放つものの速度を計れ、質量を把握して
その持物で、何が出来るかをよく考えな
優劣よりも先に個としてのポテンシャルの、性格というものをきちんと捉えるんだ
それが無いのなら仮にお前が飛び抜けたスピードを持っていたとしても―カーブを曲がりきれずに激突するのが落ちだぜ
身体が放つものの速度を計れ、質量を把握して
始めたからにはとことんまでやれる目算を固めるんだ、こういう場合には意気込みなんて結果には結びつかないとしたもんだぜ
失速するんなら始めから足を踏み入れないことだ
誰が忠告してくれるわけでもないし、誰が導いてくれるわけでもない
フラグの立たないロールプレイングゲーム、たった一度のゲーム・オーバーまで
過ちの総数を知ることは出来ない
夢を見るような目をしてリアルを語るなよ坊や、無駄な思いのように溢れた唇のよだれを拭きなよ
純粋さが先に立つのは囲われた世代の証なのかい?
今から行こうとしている世界の
冷たさを感じたことがあるかい?
今から踏み入れようとしている暗闇の
向こう側にある更なる暗闇について少しでも
聞きかじったことはあるかい?
それを知らないなら止めておけ
それを知らないなら止めておきなよ
世界に出るためのものじゃない自尊心しか持ち合わせていないのなら
その熱はプレイステーションにでもつぎ込んだほうがずっと有意義だ
知識と方式とトラディションを身にまとって格好良く繰り出しても
剥き出しの心が真っ先に傷つくんじゃしょうがない、己のエンジンを燃やすのは
己の胸のうちに潜んでいるものじゃなくっちゃ
実力テストで高得点を取るような
エモーションなんかはっきり願い下げだぜ
システムから抜け出してもっと偏屈なシステムに身を隠すくらいなら
最初の住処を離れる意味なんて無いじゃないか
それを知らないなら止めておけ
それを知らないなら止めておきなよ
ラブ・ロマンスと同じで
始めに激しく焚きすぎると後が詰まらないよ―本当に美しい花は
いっそうの時間を掛けてゆっくりと花弁を開くものさ
身体が放つものの速度を計れ、質量を把握して
最も効果的に扱えるやり方を見つけ出すんだ、それは
お前以外に決して見つけ出すことは出来ない
お前の心臓のリズムが何らかの形になるのならそれが一番いい
最も効果的に扱えるやり方を見つけ出すんだ
誰も約束なんかしてはくれないよ
真実に約束なんか絶対に無いんだ
いくらか理解出来るような経験を積んだとしても
時々はひどい痛みを伴う瞬間がある、自分自身が選んだ途方も無い自由の中には
二度と見たくも無いものばかりがデスクの上に整列することだってある…払い落としたくなるのを我慢して
そいつらに整理券を配ることが出来るなら拍手喝采ってもんさ
判るかい、こうしてると
世界が自分の首を絞めにくるときがあるんだ
世界が自分の首を絞めにくるような空気を感じたことあるかい、そいつは本当にとんでもない圧迫なんだ
2分もあれば頚椎がすべて砕けてしまうんじゃないかと思うくらいだ
それがどういう気分なのか判るかい―理解を強制しているんじゃない
イズムの数は河原の石ころほどあるはずだから…本当は
ただ知っておいてもらいたいんだ、ただ知っておいてもらいたいのさ、ほんのわずかでも
お前が渡ろうとしている橋は
紀元前に架けられた吊橋のようなものさ
それはずいぶん高いところに架けられている、だから
眺めは、この上なく素晴らしいものだ、だけどさ―
余計なとこ踏み抜いたら、そう
お前さんそこからどこにも向かうことが出来なくなるぜ…
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