馬鹿ってばかりの国 馬鹿ってばかりの国 寒いものを暑いと言い 増えたものを減った...
気もふれるほどの青い影だった 心許ない残響音と 歯軋りのようなわだかまり 鴨居の...
死蝋化した骸を思わせる粘ついた月と鋲のような星々が食い込んだタールみたいな...
紙パックの飲料水が路上で踏み潰されて幾何学的なかたちにねじけ刺さったままのスト...
通り過ぎてゆく連中の靴はどれも洗いたてみたいに艶めいていて、おれは自分の薄汚...