開廷
なにかを言いそびれる夕方、君の言葉を待って、君の生ける一歩を待って 言葉を 殺してし...
先導者
猛々しい背中を追ってその路地に迷い込んだ、音の無い通り、閉ざされた窓の鎧戸に夜に拒...
夢の正体
蒸し暑い晩夏の午後だった そのとき、手に手を取って逃げ出した小さな街 明日に向かいさ...
廃れた灰色の涙を
廃れた涙の灰色を 君の膝元に添えよう 僕はそこそこに祈る信者になり 都合のいいときだ...
真夜中の肴
割と愚にもつかない夢を見たんだ、雨が降り止まない青ざめた四月の夜に 俺は小さな器にず...
眼(メ)
古い記憶の様にくすんだ空の彼方を 飴色の羽根の蜻蛉が果てしなく越えて行く 忘却の淵で...
Rain Fall
どんな結末なら良かった どんな過ちなら こんなに胸を痛めずに済んだんだ 春のさなかに...
凍結のLIFE
生温い雨が 夜の街路を まどろみの様に濡らす 酔いつぶれ 彷徨う 死霊のような僕 何...
鳥の名前
懐を抜け出した昔が、タンポポの綿毛のように舞う 少し常軌を逸した気候のことだったね ...
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