Takekida's log

千里の道も一歩から

ゴシック式幽霊屋敷

2009-05-09 23:02:00 | Books
週末は一気に天気が回復し、練習日和。

2001年からBiglobeで開設していたHPを無料のスペースに移すことにしました。
コチラです。
やや和風のNINJAのスペースを借りています。アドレスも昔、好きだった武田信玄にあやかってtakekida.shin-gen.jp(武木田信玄)としました。 ほとんど更新してませんが今までの記録集として保管して行きたいと思います。

「幽霊屋敷」の文化史 (講談社現代新書)
加藤 耕一
講談社

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ディズニーランドの幽霊屋敷のホーンテッドマンションはカリブの海賊やスペースマウンテン、ジャングルクルーズと並んでTDLを代表するアトラクションといっても過言ではないと思います。 日本型の幽霊屋敷というと歩いて回るものがほとんどですが乗り物(ドゥームバギー)に乗るというスタイルは自分にとってやや衝撃でした。

そんなホーンテッドマンションに魅せられた建築学科の大学講師が本国のものを含めホーンテッドマンションの由来の解説と種明かしをしたのがこの本です。
建築の様式や時代背景だけでなく幽霊の発端となったシェイクスピアの話や幽霊屋敷のでてくる小説の解説など盛り沢山の内容です。

ホーンテッドマンションは18世紀のゴシック式の廃墟がモデルになっています。そもそも何でこの時代に廃墟があったかというとヘンリー8世がカトリックの教会、修道院をすべて解散させてしまったことに端を発しているとのこと。
ピクチャレスクという美学的概念(自然に対して崇高や偉大なモノを感じる概念)がもてはやされたことからより自然化した廃墟への崇拝が進行したということらしい。この幽霊の現れそうな雰囲気のことを「ゴシック」と呼ぶようになったとのこと。

◆外観はほとんど飾りで背後にある倉庫型建造物にからくりが隠されている。
◆はじめの出し物である八角形の伸びる部屋は2つあり交互に人を処理している。
◆八角形の部屋は上に伸びるスタイルであるが元祖のスタイルは下に下がっていた。
◆ホーンテッドマンション内で現れる幽霊の仕掛け自体は1862年に初公演を行った舞台で用いられたペッパーズゴーストの仕掛けが使われている
◆ホーンテッドマンションはオーランドではニューオリンズスクエア、フロリダではリバティスクエアに建っていて建築スタイルを街の雰囲気に合うように変えている(ゴシック風)。このスタイルがTDLにコピーされた(TDLではファンタジーランドに属する)
ヨーロッパに戻った際にはアメリカの廃墟風に作り変えられ名前もファントムマナーと変更された。ゴシックという意味ではTDLのものが完成形だった。
 
写真は学会で訪れたミラノの大聖堂。
1387年には、イタリア・ゴシック建築で最も有名とのこと。天に突き刺さるような塔が印象的です。
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