昨日の夕刻、アメリカ大統領が米空軍が運用する大統領専用機で来日しました。コールサインは「エアフォースワン」でした。
このコールサイン「エアフォースワン」は大統領専用機のみかと言うと、そうではありません。マスコミも大統領専用機がエアフォースワンだと思っている節がありますが、大統領が搭乗する空軍機に対して付与されるコールサインが「エアフォースワン」なのです。
映画「エアフォース・ワン」で大統領が空軍輸送機に乗り換えた時にパイロットがコールサイン「エアフォースワン」を宣言する場面がありますが、これが正しい描写なのであります。
大統領が搭乗している空軍機はそれが戦闘機であれ、輸送機であっても全て「エアフォースワン」なのです。
同じように陸軍機なら「アーミーワン」、海軍機なら「ネイビーワン」、海兵隊は「マリーンワン」、沿岸警備隊は「コーストガードワン」になります。
日本には主に首相や皇族方が使用する政府専用機がありますが、コールサインはどうなっているのでしょうか?
コールサインは「Japanese Air Force1」となります。このコールサインは政府が購入し、航空自衛隊が運用しているためです。
このコールサイン「Japanese Air Force1」が使用されるのは任務中のみで、回送中や訓練飛行の時は「Cygnus」が用いられます。
以前にアルジェリアのテロ事件に巻き込まれ、亡くなられた日本人のご遺体を日本へ輸送する際に政府専用機が任務に当たりました。その時のコールサインは「Japanese Air Force701」だったそうです。
余談になりますが、その時の搭乗員の方達はどんな思いで任務に当たったのでしょうか。私の勝手な想像ですが、最上級の礼を持ってご遺体を日本まで輸送したのではないでしょうか。そう思っています。
大統領専用機のコールサインに関する豆知識でした。