皆さんは大東亜戦争末期にアメリカ軍によって行われた「飢餓作戦」をご存知だろうか。この作戦は日本と中国、朝鮮半島との航路を機雷によって封鎖し、食料などの輸入を妨げる作戦でした。
様々な種類の機雷は大型爆撃機のB29などの航空機で日本の主要港を中心に敷設されました。敷設された機雷の総数は12,000個以上。その効果は絶大で日本の港湾はほとんど使用することができなくなり、瀬戸内海は小型船しか港を出入りすることができず、輸入はほとんどできなくなったのです。
日本は敗戦後、航路を再開しようとしますが、そのためには敷設された機雷を除去して航路を啓開(障害物を除去して通れるようにすること)しなければなりません。旧海軍の軍人たち中心になって啓開作業を進めましたが、多大な犠牲を払っています。また、民間にも被害を及ぼしています。
現在も海上自衛隊の掃海隊群が機雷の除去に従事しており、その能力は世界トップクラスと言われています。しかし、機雷は海底に埋まっているとも言われ、年に数発程度の除去です。完全な除去にはまだまだ時間がかかるのです。
海上保安庁では海岸や会場で不審物を見つけたら118番へ知らせて欲しいとのことです。
私はこのように日本列島そのものを封鎖するという発想が恐ろしくてなりません。戦争なのですからなんでもありなんでしょうけど、当時の日本は大陸に残っている関東軍などの陸軍を除けば、海上、航空の大規模な戦力はほとんど失っており、抵抗するのは困難だったはずです。
仮に大陸にいた陸軍戦力を日本国内に戻すにしても制海権、制空権を失っていた日本にとっては困難だったのです。輸送船を護衛する艦船も航空機も不足していたのです。日本本土を防衛するにもアメリカ軍の航空機に対抗できる航空機がほとんどなかったぐらいです。
アメリカ軍が悪いとかいうつもりは全くありません。ただ、こういうことがあったのだということを知ってもらいたいのです。
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