あるTV局の情報番組のMCである落語家が「東京は人口が多いから感染者も多い」と言ったようです。本当にそうなのでしょうか?
MCの言葉が正しいのか、検証してみました。
検証方法は感染者数が1000人以上の都道府県の推定人口(2020年6月1日現在)10万人当たりの感染者数を算出しました。1000人未満は四捨五入しています。なお、北海道は2020年5月31日現在の推定人口です。感染者数は2020年7月26日までの累計です。感染者数のデータはgooニュースのデータを使用しています。
日本の人口はwikipediaのデータ(2020年時点の推計)によっています。
都道府県名 人口(万人) 感染者数(人) 10万人当たり(人)
日本全体 12,616 28,851 22.9
北海道 524.7 1,377 26.2
東京都 1400.0 11,214 80.1
埼玉県 734.7 2,064 28.1
千葉県 628.5 1,462 23.3
神奈川県 922.2 2,236 24.2
愛知県 755.2 1,092 14.5
大阪府 882.4 3,188 36.1
兵庫県 544.8 1,014 18.6
福岡県 511.0 1,425 27.9
上記の結果になりました。東京都の感染者数が突出しています。
一都三県では人口が3,685.4万人、感染者数が16,976人、10万人当たりでは46.1人となりました。
こうして見ても東京都の感染者数が多く、確実に市中感染で感染が拡大していると考えてもいいのではないでしょうか。
東京都は人口が多く人口密度も高いですし、さらには通勤や通学などでの昼間流入人口が多いことも影響しているのでしょう。
某情報番組のMCさん、これでも「人口が多いからだ!」と言えますか。普段の貴方からは考えられない発言だと思います。
この結果はある一面から捉えたデータにすぎません。もっと多面的に分析しないといけませんが、一個人ではなかなかできません。専門性も必要ですしね。
報道も感染者数の一面だけではなく、こうした分析も伝えて欲しいですね。