学級崩壊がやる気を失くさせる・・・

　４月の面談も続いています。４月は中３生が多くなります。

ある男子生徒とお母様で三者面談していて、「おやっ？」と気付いたことが・・・

やる気が無いのです。こう言う場合は、スマホ依存かゲーム依存が多いですが、この子は何か違います。よくよく話を聞いていると、どうやら中１の頃に関東方面から引っ越してきて編入した様子。

単になじめなかったのではない。この子は、”見切った”のです。ここはそういうところなのだ！と・・・

彼が編入してきたころは、学級崩壊していました（今も～）。

勉強どころではないし、必死にやる事自体”ばからしい”状況なのです。それよりも自分の身を守ったのです。

いくつか判断の為に「パズル」を解いてもらうと、どれも瞬殺で解いていけます。今までこういう子はいませんしたし、大学の医学部の問題も即答でした。

「出来る！」

そう判断し、お母様にも柔軟な思考の能力がある事、理数系が得意である事などを話しました。ただ、しっかりとした結果が出ていないので、単に褒めているだけだと捉えがちだが、正直にこの子は普通以上に「出来る」能力があります。

今からワクワクしますね～！

必ずとんでもなく「化ける！」素質がある。去年の男子以上に「化ける」のです。

去年は、５教科で２００点台の男子が半年で４００点台に上がるという「大化け！」がありました。それでも一学期からの連続ではないので内申点が採れてなくて、ぎりぎり彼の行きたい志望校へ入れました。もう少し前からだともうワンランク上の高校も行けたのです。惜しい～～～。

今年の彼は、もっと上位に食い込めそうです。ただ本人が行きたいという意思があればだけどね～。

出来るだけ早い時期に、将来の「夢」をつかんでほしいのだが・・・・

ある意味「世捨て人」的になっていて、夢どころではない環境だったし、でもＨｅｒｏ’ｓで夢をもう一度見直せれば行けるかも！

更に別の男子生徒のお母様からも面談の依頼が・・・

学校になじめず、行けない時期もあり、ある学習塾に問い合わせたら、「まずは学校へ行けるようになってからですね」と言われたらしく、何とか行けるようになりもう一度そこへ問い合わせると、その教室はクローズしていたとか。

「そうでうか～、でも私なら学校へ行かなくてもいいよと言いますね～。むしろその方が学力も上げられるからですよ！」

この彼も、学級崩壊で行き場を失くした真面目な少年です。

そういう話を少し電話でしていると、お母様の声がどんどん明るくなるのが感じられました。今まであれこれ悩んでらしたのでしょうね。

あちこちに普通に起こっている学級崩壊。

そこではホワイトはグレーに塗られ、気が付けば全員がブラックになっていきます。

その事に耐えられないホワイト少年、少女たちは、あれこれ拒絶していきます。女子はまだ、乗り越える方法を知っています。男子はそうはいかないのです。

結局、はじかれてそこから抜けて行くのです。でもある意味それも”正解　”です。

私が悔しいのは、なぜその頃に彼ら、彼女らを救えなかったのか？

私は当時からそういう状況下では、こどもたちが心で悲鳴を上げていると言い続けていました。しかし、周りの大人は気付いていないのです。

その当時は、周りに新しい学習塾も立ち皆さんそちらへ行かれましたが、なんの解決にもなっていませんでした。こどもたちの心の声を拾う事すらできなかった。

今でもこどもたちは、助けてくれる処、自分の本当の居場所を求めています。見つかるまでは、心を開かない。

その事に気づかされた一日でありました。感謝！

そして、「ごめんなさい！」

明日に、期待！