これでも年金をあてにしますか。
「年金は国がやっているから大丈夫」といまだに本気で思っている人は、
以下の「10秒で読む日経」(2020年7月6日)の記事を最低2回読んでみよう。
GPIFが運用しているのは、「我々個人が積み立てた金」です。任せていいのでしょうか。
これでも年金をあてにしますか。働けるうちは働こう。それが一番のリスク回避。
****************** 以下朝日新聞、日本経済新聞の記事から **************************
年金資金運用8.2兆円の赤字
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は3日、2019年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で8兆2831億円の赤字だったと発表した。
通年の運用成績が赤字になるのは4年ぶり。運用利回りはマイナス5.2%で過去3番目に悪かった。
感染拡大の影響が金融市場を直撃した20年1~3月の運用損失は17兆7072億円と、四半期で過去最大になった。
「市場運用を始めた2001年以降の累積収益額は57兆5377億円と大幅なプラスであり、運用資産額も敬50兆6332億円となった。
2001年度以降の賃金上昇率を除いた実質利回りは、2.39%で、長期的な運用目標である1.7%を上回る。」としているが。
****************** 以下は、「10秒で読む日経」(2020年7月6日)の記事 ************
★記事が示すのは、GPIFの運用戦略の誤りが明らかになったという事だと私は思います。
人のお金を預かって投資をする者には、顧客の資金の性格を考えて、投資専門家としての能力を生かし
思慮深い投資行動をとらなければならないというプルーデントマンルールが課せられています。
GPIF即ち公的年金資金には、毎年運用資産の中から8兆円程度の現金を支払う必要があります。
年寄りが多くなり公的年金支払い額が増えているので、年金支払いに充てるためです。
毎年運用額の5%程度の支払いがあるのですから、リスクの高すぎる運用ですと
相場が悪い時には、大きく下がった元本の中から現金支払いをすることになり、運用額が大きく減ります。
一方で、為替リスクもなく安全な日本国債で運用すると、マイナス金利ですから、元本が減ります。
GPIFは「株5割、債券5割」という配分をしています。株も債券も日本が半分、世界が半分ずつ投資をしています。
株と債券を半々に分けるのは「株が下がるときには債券価格が上昇し、株が上がるときには債券価格が下落する」
という、相互に反対の動きをする性格があるためです。
相反する価格行動をする資産を同時に組み込むことで、ポートフォリオ全体のリスクが減ります。
この原則を信じて、GPIFは株債券半々の配分にしたわけです。
しかし、昨今はこの原則が効かなくなっています。
19年度は、日本株が10%下がったのに、債券も一緒に0.4%下がっています。
外国株は13%下がった一方で、外国債券の上昇は3.6%に過ぎませんでした。
株でリスクを取ったのが裏目に出た一方で、残り半分の債券で挽回してくれるはずが、これも裏目に出ました。
債券価格は人類史上最高価格で、日欧はマイナス金利ですし、米国債もゼロ金利です。
これ以上の上昇余地が無くなった高値で買っているのですから、儲かるはずがないのです。
債券は、価格が下がっても絶対に支払ってくれる利息がそこそこあるから良いはずなのに利息も無いのです。
これ以上価格が上がるはずのない資産に半分のお金を次ぎこむのは、投資専門家のすることではありません。
この結果、過剰リスクで8兆円の損を出した後で、8兆円の現金支払いをして、年金資産は16兆円減ったのです。
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「年金は国がやっているから大丈夫」といまだに本気で思っている人は、
以下の「10秒で読む日経」(2020年7月6日)の記事を最低2回読んでみよう。
GPIFが運用しているのは、「我々個人が積み立てた金」です。任せていいのでしょうか。
これでも年金をあてにしますか。働けるうちは働こう。それが一番のリスク回避。
****************** 以下朝日新聞、日本経済新聞の記事から **************************
年金資金運用8.2兆円の赤字
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は3日、2019年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で8兆2831億円の赤字だったと発表した。
通年の運用成績が赤字になるのは4年ぶり。運用利回りはマイナス5.2%で過去3番目に悪かった。
感染拡大の影響が金融市場を直撃した20年1~3月の運用損失は17兆7072億円と、四半期で過去最大になった。
「市場運用を始めた2001年以降の累積収益額は57兆5377億円と大幅なプラスであり、運用資産額も敬50兆6332億円となった。
2001年度以降の賃金上昇率を除いた実質利回りは、2.39%で、長期的な運用目標である1.7%を上回る。」としているが。
****************** 以下は、「10秒で読む日経」(2020年7月6日)の記事 ************
★記事が示すのは、GPIFの運用戦略の誤りが明らかになったという事だと私は思います。
人のお金を預かって投資をする者には、顧客の資金の性格を考えて、投資専門家としての能力を生かし
思慮深い投資行動をとらなければならないというプルーデントマンルールが課せられています。
GPIF即ち公的年金資金には、毎年運用資産の中から8兆円程度の現金を支払う必要があります。
年寄りが多くなり公的年金支払い額が増えているので、年金支払いに充てるためです。
毎年運用額の5%程度の支払いがあるのですから、リスクの高すぎる運用ですと
相場が悪い時には、大きく下がった元本の中から現金支払いをすることになり、運用額が大きく減ります。
一方で、為替リスクもなく安全な日本国債で運用すると、マイナス金利ですから、元本が減ります。
GPIFは「株5割、債券5割」という配分をしています。株も債券も日本が半分、世界が半分ずつ投資をしています。
株と債券を半々に分けるのは「株が下がるときには債券価格が上昇し、株が上がるときには債券価格が下落する」
という、相互に反対の動きをする性格があるためです。
相反する価格行動をする資産を同時に組み込むことで、ポートフォリオ全体のリスクが減ります。
この原則を信じて、GPIFは株債券半々の配分にしたわけです。
しかし、昨今はこの原則が効かなくなっています。
19年度は、日本株が10%下がったのに、債券も一緒に0.4%下がっています。
外国株は13%下がった一方で、外国債券の上昇は3.6%に過ぎませんでした。
株でリスクを取ったのが裏目に出た一方で、残り半分の債券で挽回してくれるはずが、これも裏目に出ました。
債券価格は人類史上最高価格で、日欧はマイナス金利ですし、米国債もゼロ金利です。
これ以上の上昇余地が無くなった高値で買っているのですから、儲かるはずがないのです。
債券は、価格が下がっても絶対に支払ってくれる利息がそこそこあるから良いはずなのに利息も無いのです。
これ以上価格が上がるはずのない資産に半分のお金を次ぎこむのは、投資専門家のすることではありません。
この結果、過剰リスクで8兆円の損を出した後で、8兆円の現金支払いをして、年金資産は16兆円減ったのです。
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