Rー50人生100年時代の私のライフデザイン。定年後の定年のない人生。終身フリーランス。

Rー50、50歳未満入場禁止。年金に頼らず楽しく仕事を続けていくためには、しっかりしたライフデザインが必要です。

R-50 ライフデザイン:「裕次郎、やめるってよ」(9)- 裕次郎との再会

2024年06月29日 21時49分11秒 | 裕次郎やめるってよ
「裕次郎。久しぶりだね」

若干、肌艶の良くなった伊良部体形の裕次郎がぎこちない笑いを浮かべて近づいてきた。

(伊良部については「裕次郎、やめるってよ」(3)をご参照)

そう、約一か月ぶりに飲むことになったのだ。

場所は北千住。裕次郎と気の合った経理の女性も参加。

地元の居酒屋に入り、ビールでスタート。

話が弾むような弾まないような。裕次郎の反応が少し鈍くなっている。

冗談に対する切り返しの切れが鈍っている。どうした関西人!

新しい職場に適応できなかったことがショックだったのか。

それとも無職状態で生活のハリがなくなったのか。

経理の女性も同じ印象だったとのこと。

裕次郎が強いストレスを感じ、体調を壊すことになったのは何故か。

本人は「社長からのきつすぎる要求」が原因と分析していたが、なぜきついと感じたのか。体を壊すほど。

私なりに分析すると・・・・・(何言ってるの部下のくせに、と裕次郎にではなくその他大勢にいわれそうだが)

1.能力不足・経験不足。
通信技術に強く、電気の知識もあったが、データセンタの総務的な仕事をしており、設備に関する耳学問的知識はあったが、設備の運用・管理に関する経験が不足していたようだ。また、5年くらいの海外赴任の経験もあったが、英語が得意とはいいがたかった。新しい職場は、基本が英語だったのだ。
2.テンポの違い。
最後の仕事は基本在宅でたまに職場で総務的な仕事を務めていたそうだ。40代には大きなプロジェクトで名を挙げたこともあったそうだが、会社として60歳を過ぎた人には閑職とまではいわないが、負荷の少ない仕事を与えていたのではないか。それが日本企業の典型的な人事施策?一方、新しい職場は外資系で、年齢に関わりなくそのポジションに必要な能力を求められ、着任した日からアウトプットも期待される。
3.手探りで進む。
裕次郎のいた会社はお役所体質の残る半官半民の近い会社で決まりごとが多く、仕事の仕組みが完成された会社だ。一方、新しい職場は、仕組みを作っては壊し、あるいは、常に変化し手探りで進む職場。裕次郎は同じ会社に40年以上勤めていた。「こんなの会社じゃない」と戸惑ったのではないか?

そう考えると、高齢者の再就職の教訓として次のようなことが浮かんでくる。

職場選びは慎重かつ適切に
  もう一度バリバリ仕事をするか、小遣い稼ぎと考えて単純な業務に就くか

関連会社か、まったく新しい職場か。あるいは自営か。
  変化を楽しめるか、苦痛になるか。


私は学びを通じて脳を活性化させ健康を維持が方針なので新しい職場、新しい仕事を選択。

いずれにしても家で一人はよくない。

「美しい人生を~・・・・・」職場の近くにこの方の事務所があった。


裕次郎またな!!

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R-50 ライフデザイン:「裕次郎、やめるってよ」(8)- 裕次郎からの電話

2024年06月22日 18時10分37秒 | 裕次郎やめるってよ
xxできるだけ「裕次郎、やめるってよ」(1)から読んでほしい。これは中高年の再就職物語。
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「辞める」「辞めない」の言葉が裕次郎の口からときどき出るようになった。

体がきついので在宅勤務にさせてくれと会社に願い出たが「試用期間中」であることもあり断られたそうだ。

裕次郎の場合は、三か月の試用期間中であった。

試用期間の途中で辞めた場合、紹介してくれた会社への紹介料(通常、年収の20~30%)はなくなる。

粘り強く交渉を続け、在宅勤務が認められたのが3月後半だった。

一方、会社は試用期間を6か月まで延長することを要求。裕次郎はこれをのんだ。

しかし、本当はその話が出たら辞めると決断していたらしい。

大手企業にいた裕次郎のプライドが傷つくのだ。

在宅勤務のある日、私の携帯に裕次郎から電話が入った。

「心臓がドキドキして止まらない。ニトロを飲んだ」

ストレスで自律神経がやられたのか。それにニトロを持っているということは心臓に持病を抱えていたということ?

それとなく聞いてみると「前に、心臓の病気になったことがあり、その残り」とのこと。

「奥さんもいないのなら救急車呼んで病院に行った方がいいよ」

「もう少し様子をみる」

そんな会話をした後、一時間後くらいであったろうか、

「やはり救急車を呼んだ。申し訳ない」

二日ほど裕次郎は入院。

退院後、退職することを会社に通知。

入社4か月目のリタイヤであった。

愛されるキャラの裕次郎が、退職に至ったのはなぜか。

60歳台半ばともなれば人間関係や仕事の対処法は分かっているはず。

入院までしなければならなくなったストレスの原因は?


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R-50 ライフデザイン:「裕次郎、やめるってよ」(7)- 裕次郎の心の揺らぎ

2024年06月16日 15時06分58秒 | 裕次郎やめるってよ
できるだけ「裕次郎、やめるってよ」(1)から読んでほしい。これは中高年の再就職物語。
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関西人でノリの良かった裕次郎からだんだん笑顔が消えてきた。

裕次郎が属している会社は、規模が小さく、社長、その下にチームリーダーのキーアカウントマネージャー、そして次が裕次郎。

このため社長から直接、あーしろこーしろと指示が入るらしい。

じゃーお前は?と聞かれそうだが、私は定年後は社員になることは避け、個人で業務受託。

ここでは裕次郎のいる会社と業務受託契約している別の会社と契約を結んでいる。

そう、間にバッファーをかましてある孫請けみたいな立場。でも給料は社員よりも良いかもしれない。

さて、裕次郎、社長から「今日中」というリクエストがどんどん増え、残業が増えてきた模様。

「きのうも11時すぎだったんや」と裕次郎。

「迷惑かけたくないから辞めんけど」

「でもこれを言われたら辞めると決めたんや」となにやら決意表明。

精神的にも肉体的にもきつくなり、思いつめているようだ。

「Pパブで気晴らししましょう」というと「北千住に・・・・」と乗ってきて笑顔に戻るが、
すぐに現実に引き戻されてしまう。

そんな状況がしばらく続いた。

<酔いの飯倉交差点付近、どのビルにもビル管理のエンジニアが>
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R-50 ライフデザイン:「裕次郎、やめるってよ」(6)- 裕次郎の憂鬱

2024年06月02日 11時07分11秒 | 裕次郎やめるってよ
できるだけ「裕次郎、やめるってよ」(1)から読んでほしい。これは中高年の再就職物語。
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議事録の「文責」、注文書の「発出」・・・・・裕次郎の文章にはときどき今まで見たことのない文言が並ぶ。もちろん意味は分かる。

読者の皆さんには見慣れた言葉かもしれないが、ほぼ外資系ばかりだった私には新鮮でもあった。

確かに誰が書いた議事録か、その所在を明らかにするように「文責 裕次郎」とするのは良いことだ。

さて、裕次郎は相変わらずおしゃべりで、他の部署に所用で行くと30分は帰ってこない。

しかし、一か月を過ぎたあたりから少し愚痴り、ため息を漏らすようになった。

一つは、先週書いたWebトレーニング。終了期限を過ぎてしまい、リーダーに大分、叱責されたらしい。

もう一つは、エンジニア・リード(マネージャと置き換えてもよい)としての仕事の増加。

中途採用の場合、即戦力として期待されているので、(特に外資では)入社したその日からアウトプットが求められる。

もちろに新しい会社なりのルールやシステムなどがあるので学習の期間は必要だが長くは待ってくれない。

むしろ「次の職場ではこうやって自分の思いを実現したい」と燃えて入社する人が多く、その思いを面接で語り、採用する側の理解を得た上で入社してくる。

その思いの実現のために自分の部下を新しい会社に連れてくることもいとわない。

裕次郎の場合、入社一か月がたち、自分で対処しなければならない仕事がどんどん増え、処理しきれなくなった模様だ。

その割には無駄なおしゃべりが多く、会議の進め方もスロー。これもリーダーの気に障ったようだ。

裕次郎がどんな心構えで入社したのかはわからないが、初めての転職、しかも外資。

いままで約40年勤め上げた半官半民に近い通信会社とはカルチャーが大きき異なったのではないか。

裕次郎の憂鬱は続いた。

<混沌>
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