白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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本日の指導碁

2016年04月12日 23時59分59秒 | 仕事・指導碁・講座
皆様こんばんは。
本日の指導碁には、10数年前にお会いした方がいらっしゃいました。
こういった嬉しい再開も、囲碁をやっているとしばしばあります。
年齢に関わらず楽しめる、囲碁の大きな魅力の一つですね。
さて、それでは本日も指導碁を題材にしていきます。



4子局で黒番です。どこに目を向けますか?





危ない石を逃げる黒1は素直な手ですが、攻められて白に主導権を握られてしまいます。
置碁で白に石を攻められるというのは、概ね負けパターンです。





隅の石を逃げても苦しむだけと見て、手を抜きました。
素晴らしいセンスです。
しかし白6までと進行してみると、黒の主張できる場所があまりありません。
黒1の着点が問題でした。





黒1が正解でした。
左辺一帯に黒の勢力があり、これを生かして大きく構えます。
白は荒らしに行かなければなりませんが、前図と違って1手違うので、白は非常に苦しい姿です。

置碁で非常に重要な要素の一つに、どちらを主導権を握るかという事があります。
ですからこの最終図の黒1のように、戦いが起こりそうな場所に予め石を配置しておくのは非常に有効です。
身に付ければ必ず置碁の勝率アップにつながりますので、皆様ぜひお試しください!