12日の朝は、希望制の虫取りツアーからスタート。
前日までに繰り返しお知らせして来たように、
「虫取りツアー」は早朝に出発するため、気力・体力が
伴わない人は行けないのです。
大人が起こすことは敢えてしないので、その時間までに
起きて玄関前に集合できた人だけが参加できることと
したのでした。
川上が目を覚ますずっと前から、子ども達は興奮し
目を覚ましては、近くで寝ている他の職員に
「先生!今何時?」とうわごとのように訊ねていたのでした。
前日まで川上自身も、午前5時半出発というのは、
いくらなんでもきついんじゃないかと思っていました。
しかし、フタを開けたらどうでしょう。
川上が男の子達の部屋で目を覚ましたのは
午前5時の少し前。
みんなの気配にようやく気付いてのことでした。
ヒソヒソ声で喋ったり、クスクス笑ったり、
トイレに行ったり、顔を洗ったり、他の職員に
もう少し静かにしていなさいと注意されたり。
ずいぶんにぎやかでした。
「虫取りツアー参加の人は玄関前に集合しましょう」
そうして、5時半をわずかに遅れて、玄関に集合し、
勇ましく虫取りツアーに出発したのでした。
男の子がほとんどでしたが、この後1年生の女の子が
一人参加して、予想以上の大人数で出発です。
---
少しひんやりした空気はこれから来る暑い一日を前に
わずかでも気持ちいいのでした。
大集団で歩いている姿は、虫取りというよりは
クマでも追ってる「猟友会」のようです。
育英猟友会(笑
一斉捜索でしょうか。
田んぼの用水路に滑って落ちた人も、予想通り
数名いました。
田んぼの間から、杉林に入ります。
コナラの木も見つかり、期待が一気に高まります。
クワガタやカブトムシは採れませんでしたが、
カマキリ、蝶の幼虫、エトセトラエトセトラなどが
採れました。
しかし成果よりも、虫取りツアーに行ったということが
楽しかったのでした。…きっと。ね!?
来年はがっつりクワガタやカブトを採ってきましょう。
しっかり研究して。
---
虫取りツアーのあとは、女の子も合流して近くの
三根山神社境内まで移動してラジオ体操です。
体操を終えると、福井のほたるの里公園まで
朝の散歩です。
畑で作業をしている農家の皆さんに朝の挨拶を
しながら、1kmほどの道を歩いて行きます。
少しずつ太陽が追いかけてくる中、ようやく
ほたるの里公園の矢垂川のそばまで来ました。
西にある角田山の上空を見ると、稜線から
真っ黒い雲が顔を出してきたのが見えました。
そして、東につまりわたし達の方に向かって
風が吹いていて、雲も目に見えてこちらに
動いてきています。
危ない。そう判断し、「急いで帰ります」と
みんなに告げると、休憩もそこそこに、
国道に出て早足で入徳館を目指します。
湿ったぬるいような冷たいような風が強く
吹いてきました。
遮るモノがないところで、急速に近付いてくる
雨雲から逃げるように小走りに歩きます。
さっきまでは夏の太陽に追いかけられていたのに、
今度は黒い雨雲に追いかけられています。
ポタポタっと雨粒が当たってきたかと思うと、
次の瞬間には大きな雨粒がぼたんぼたんと当たって、
そしてどさーっと大降りになったのでした。
「うわー。」「きゃー。」「雨だー。」
口々に叫びながら走ります。
そして、入徳館まであと300mほどのところに
ある材木屋さんの作業場に逃げ込んだのでした。
雨と風だけだったのが、雷も鳴り始め、稲光が
鋭く光ります。
(上空からの画像はこちら)
あぁ、やはり育英センターの行事には雨はつきもの
だったのでした。
とは言っていられません。どしゃ降りもどしゃ降り。
バケツをおんまけたような(ひっくりかえしたような)
どしゃ降りなので、わずか300mも走っていくことは
できません。
数m行くだけでびしょぬれになってしまうほどの強い雨です。
入徳館に残っている新保先生達と連絡を取り、迎えに来て
もらうことにしました。
そして、待つこと数分。避難している材木屋さんの
倉庫を探しながら主任先生、新保先生の車が到着した
時には、「あぁ、助かった」と、救出隊がやって来た時の
ようななんとも言えぬ安堵感でした。
---
それにしても、今回は急な雨には降られましたが、
短時間の「強い雨」でした。
データによると12日の8時から9時までの時間雨量は21mm。
「気象用語」では「強い雨」のランクです。
気象庁の用語説明によると、
1時間に降る雨の量が
・20mm以上30mm未満だと「強い雨」
・30mm以上50mm未満のだと「激しい雨」
・50mm以上80mm未満のだと「非常に激しい雨」
・80mm以上だと「猛烈な雨」
というのだそうです。
---
こうして、雨が降っても今回のキャンプでは
入徳館の建物があるので、どんな雨が降っても
屋内で活動ができ、吹き飛ばされる心配もなく、
安心することができました。
そうして、雨と雷の音を聞きながら、入徳館の
体育館で朝食をいただいたのでした。
↑これらの絵が暗いのは外が夕方のように
真っ暗な雲で覆われていたからです。
あちらこちらで、雨から逃げてきた話を
しながらの朝食は、忘れられない思い出と
なったのでした。
---
キャンプもいよいよ終盤。
最終話「その6」に続く。
---
Change!! IKUEI!!
by 川上
前日までに繰り返しお知らせして来たように、
「虫取りツアー」は早朝に出発するため、気力・体力が
伴わない人は行けないのです。
大人が起こすことは敢えてしないので、その時間までに
起きて玄関前に集合できた人だけが参加できることと
したのでした。
川上が目を覚ますずっと前から、子ども達は興奮し
目を覚ましては、近くで寝ている他の職員に
「先生!今何時?」とうわごとのように訊ねていたのでした。
前日まで川上自身も、午前5時半出発というのは、
いくらなんでもきついんじゃないかと思っていました。
しかし、フタを開けたらどうでしょう。
川上が男の子達の部屋で目を覚ましたのは
午前5時の少し前。
みんなの気配にようやく気付いてのことでした。
ヒソヒソ声で喋ったり、クスクス笑ったり、
トイレに行ったり、顔を洗ったり、他の職員に
もう少し静かにしていなさいと注意されたり。
ずいぶんにぎやかでした。
「虫取りツアー参加の人は玄関前に集合しましょう」
そうして、5時半をわずかに遅れて、玄関に集合し、
勇ましく虫取りツアーに出発したのでした。
男の子がほとんどでしたが、この後1年生の女の子が
一人参加して、予想以上の大人数で出発です。
---
少しひんやりした空気はこれから来る暑い一日を前に
わずかでも気持ちいいのでした。
大集団で歩いている姿は、虫取りというよりは
クマでも追ってる「猟友会」のようです。
育英猟友会(笑
一斉捜索でしょうか。
田んぼの用水路に滑って落ちた人も、予想通り
数名いました。
田んぼの間から、杉林に入ります。
コナラの木も見つかり、期待が一気に高まります。
クワガタやカブトムシは採れませんでしたが、
カマキリ、蝶の幼虫、エトセトラエトセトラなどが
採れました。
しかし成果よりも、虫取りツアーに行ったということが
楽しかったのでした。…きっと。ね!?
来年はがっつりクワガタやカブトを採ってきましょう。
しっかり研究して。
---
虫取りツアーのあとは、女の子も合流して近くの
三根山神社境内まで移動してラジオ体操です。
体操を終えると、福井のほたるの里公園まで
朝の散歩です。
畑で作業をしている農家の皆さんに朝の挨拶を
しながら、1kmほどの道を歩いて行きます。
少しずつ太陽が追いかけてくる中、ようやく
ほたるの里公園の矢垂川のそばまで来ました。
西にある角田山の上空を見ると、稜線から
真っ黒い雲が顔を出してきたのが見えました。
そして、東につまりわたし達の方に向かって
風が吹いていて、雲も目に見えてこちらに
動いてきています。
危ない。そう判断し、「急いで帰ります」と
みんなに告げると、休憩もそこそこに、
国道に出て早足で入徳館を目指します。
湿ったぬるいような冷たいような風が強く
吹いてきました。
遮るモノがないところで、急速に近付いてくる
雨雲から逃げるように小走りに歩きます。
さっきまでは夏の太陽に追いかけられていたのに、
今度は黒い雨雲に追いかけられています。
ポタポタっと雨粒が当たってきたかと思うと、
次の瞬間には大きな雨粒がぼたんぼたんと当たって、
そしてどさーっと大降りになったのでした。
「うわー。」「きゃー。」「雨だー。」
口々に叫びながら走ります。
そして、入徳館まであと300mほどのところに
ある材木屋さんの作業場に逃げ込んだのでした。
雨と風だけだったのが、雷も鳴り始め、稲光が
鋭く光ります。
(上空からの画像はこちら)
あぁ、やはり育英センターの行事には雨はつきもの
だったのでした。
とは言っていられません。どしゃ降りもどしゃ降り。
バケツをおんまけたような(ひっくりかえしたような)
どしゃ降りなので、わずか300mも走っていくことは
できません。
数m行くだけでびしょぬれになってしまうほどの強い雨です。
入徳館に残っている新保先生達と連絡を取り、迎えに来て
もらうことにしました。
そして、待つこと数分。避難している材木屋さんの
倉庫を探しながら主任先生、新保先生の車が到着した
時には、「あぁ、助かった」と、救出隊がやって来た時の
ようななんとも言えぬ安堵感でした。
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それにしても、今回は急な雨には降られましたが、
短時間の「強い雨」でした。
データによると12日の8時から9時までの時間雨量は21mm。
「気象用語」では「強い雨」のランクです。
気象庁の用語説明によると、
1時間に降る雨の量が
・20mm以上30mm未満だと「強い雨」
・30mm以上50mm未満のだと「激しい雨」
・50mm以上80mm未満のだと「非常に激しい雨」
・80mm以上だと「猛烈な雨」
というのだそうです。
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こうして、雨が降っても今回のキャンプでは
入徳館の建物があるので、どんな雨が降っても
屋内で活動ができ、吹き飛ばされる心配もなく、
安心することができました。
そうして、雨と雷の音を聞きながら、入徳館の
体育館で朝食をいただいたのでした。
↑これらの絵が暗いのは外が夕方のように
真っ暗な雲で覆われていたからです。
あちらこちらで、雨から逃げてきた話を
しながらの朝食は、忘れられない思い出と
なったのでした。
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キャンプもいよいよ終盤。
最終話「その6」に続く。
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Change!! IKUEI!!
by 川上