あっというまに桜が散って青葉の季節になり、あっというまに観劇予定が10本を越えてしまった。因幡屋通信、えびす組劇場見聞録ともに最新号の追い込みに入っている。最後まで投げださずにきちんと仕上げられますように。
*オペラシアターこんにゃく座 40周年記念公演第二弾 山元清多追悼公演 『変身』
(1,2,3)
*声を出すと気持ちいいの会 第6回公演『被告人ハムレット』(1)
明治大学内での公演は今回が最後になる由。
*井上ひさし追悼ファイナル Bunkamuraシリーズ 『たいこどんどん』
*演劇ユニット 発汗トリコロール 『エデンの河童』
昨年来気になっている横手慎太郎の本拠地での公演。(1,2,3,4 但し4には出演俳優についての記述なし)
*新国立劇場 『鳥瞰図』
サスペンデッズの早船聡(1,2,3,4,5)が2008年「シリーズ・同時代」に書き下ろした作品の再演。
*帝国劇場 『レ・ミゼラブル』
ロンドン・オリジナル版の最終公演。大学時代の同級生4人で観劇を予定しており、ちょっとした同窓会です。
*明治座 五月花形歌舞伎
*趣向 『解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話』
時間堂の黒澤世莉が演出する。
*イキウメ 『散歩する侵略者』 (1)
*風琴工房code.29 『紅き深爪』 (1,2,3,4,5,6,7,8、9,10)
*演劇集団未踏 創立45周年記念 『うそつきテコちゃん』
*studio salt 第15回公演 『ビタースイート』 Space早稲田 演劇フェスティバルに参加。
(1,2,3,4,5,6,6`,7,8,9,10,11,12,13,14)
レンブラント展に行く。版画が多いせいか予想より地味な印象の展示会である。
そのなかで『アトリエの画家』に添えられた解説文を何度も読み返した。手帳のメモは完全なものではないが、およその以下の内容である。
「(本作は)絵画制作そのものに関わるもの(絵筆、パレット等々)しか描かれていない。そのことにより、単なる風俗描写ではなく、絵画の理念そのものを描いた構想画であることが言外に主張されている。いわば『絵画』を主題とした絵画である」
自分はまったくと言ってよいほど絵心がなく、知識も理念もない。絵は絵にしかみえず、色づかいや筆致などに目が向く程度である。絵画から画家の意図や精神など想像もつかない。
「絵画の理念そのものを描いた構想画」「『絵画』を主題とした絵画」という批評に驚くばかりであった。絵画とはこのようににみるものでもあるのですね。
いっぽうで、昨年秋に行ったゴッホ展の『灰色のフェルト帽を被った自画像』がいまでも鮮やかに思い出される。ぜんたいの展示物の中間あたり、少し奥まったところに置かれたそれは、他のものとは違う生気を発していた。近づいて見ると点描よりも長く太いタッチが重ねづけられ、遠く離れてみるとゴッホのふたつの目がこちらを強く見ているかのようであった。絵画を見たというより、ゴッホその人に出会ったのだと思え、絵の前から立ち去れず、出口に行きかけてはまた戻ってを繰り返し、何度も振り返って絵にさよならを言って(心のなかでです)ようやく退出したのだった。胸が痛くなるような、忘れられない体験であった。
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