すばらしい!記録しておきましょう。
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ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は10日、ノルウェー・オスロで個人第23戦が行われ、小林陵侑(りょうゆう)(22)=土屋ホーム=が5戦を残してW杯個人総合優勝を決めた。1979〜80年シーズンに始まった男子W杯で本場の欧州勢以外で初の快挙。これまでの日本勢の最高成績は97〜98年の船木和喜(43)=フィット=の2位だった。
小林陵は岩手県八幡平市出身で、昨年2月の平昌(ピョンチャン)五輪代表。今季のW杯は、ジャンプ週間で4戦全勝優勝を果たすなど11勝。日本男子のシーズン最多勝利記録を更新していた。
W杯の個人総合成績は30位までに与えられる得点の合計で争う。1位100点、2位80点、30位1点などと順位ごとに得点が決まっている。(オスロ=稲垣康介)
<ノルディックスキー・ワールドカップ(W杯):ジャンプ男子>◇個人第23戦◇10日◇オスロ(ヒルサイズ=HS134メートル)
小林陵侑(22=土屋ホーム)が日本勢初の個人総合優勝を決めた。1回目127メートル、2回目126メートルで5位となり、個人総合2位のカミル・ストッフ(ポーランド)に500ポイント差をつけ、残り5試合を残して総合優勝が確定した。
4戦ぶりに表彰台は逃したが、今季23戦11勝で表彰台は日本勢シーズン最多の16度。第2戦の初優勝から一気に頂点に駆け上がった。
W杯が始まって40シーズンたち、欧州勢以外で初めて日本の小林陵が個人総合優勝を果たした。
持ち味は抜群のセンスと身体能力。15年土屋ホームに入社したが、高校1年ですでに声をかけられるほどだった。入社2年目で初めてW杯にフル参戦したが、30位以内に入れず2回目に進めない屈辱を個人17試合すべてで味わった。想像していなかった世界との壁に帰国時は「厳しいっす…」と落ち込んだ。オフには周囲が「目の色が変わった」というほど練習に貪欲になった。翌シーズンの平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)ノーマルヒルでは日本勢最高7位。手応えを得て臨んだシーズンだった。
崩れない強さがある。今季、体の動かし方をより頭で考えられるようになった。昨年、土屋ホームスキー部は若手に脳波トレとメンタリストによる座学を導入。骨格から神経、呼吸まで体のつくりを学んだ。オフの沖縄・宮古島合宿や、W杯から一時帰国中の短い期間でも行った。新しい試みに「数十万では足りない」(スキー部関係者)という額の予算を計上。積み重ねてきたものに今季は理論も備わり無敵状態となった。小林陵は今季の躍進に「会社のおかげ」と常に感謝を口にしている。
長野五輪金団体メダルメンバーの原田、船木やレジェンド葛西ら日本の名ジャンパーが届かなかった大きなタイトルを手にした。今季はW杯で偉大な選手の記録を次々と塗り替えたが、注目を集めるたびに口にするのが「まだ自分は五輪で金メダルを取っていないので」。無限の可能性が詰まっている22歳は、どん欲に進化を続ける。
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22歳にして、この快挙。これからの活躍が大いに楽しみです。
脳波トレーニングやメンタリストによる座学など、多角的な訓練が役に立ったのでしょう。すばらしい指導陣でもあります。やはり名選手には名指導者がいるものです。
小林選手の前途がさらに輝きますように。
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