3日午前8時ごろ、徳島市新浜町1丁目の市道で、歩いていた同市昭和町8丁目のマッサージ師山橋衛二さん(50)が、同市八万町の自営業手伝い福本亮さん(38)運転のダンプにはねられ、胸などを強く打って約1時間後に死亡した。山橋さんは視覚障害者で、連れていた盲導犬も一緒に死んだ。

 徳島東署によると、現場は建設資材置き場の入り口付近。ダンプは当時、資材置き場にバックで入ろうとしていたらしい。山橋さんは勤務先の医院に出勤する途中だった。

 「徳島の盲導犬を育てる会」の杉井ひとみ事務局長(56)によると、一緒にいた盲導犬は県から貸与された10歳のオスのラブラドルレトリバー、ヴァルデス号。山橋さんは約9年間行動を共にしていた。ヴァルデス号が11日で引退することが決まっており、山橋さんは新しい犬との出会いも楽しみにしていたという。杉井さんは事故現場に駆けつけ、「ショックだ。盲導犬の判断ミスは考えにくい。どうしてこんなことになったのか」と話した。

目の不自由な男性と盲導犬 トラックにひかれ死亡
NHK 10月3日 14時39分

3日朝、徳島市で盲導犬と歩いていた50歳の目の不自由な男性がトラックにひかれて死亡しました。盲導犬は男性と9年間生活し、近く引退する予定だったということで、この盲導犬も死んだということです。

3日午前8時ごろ、徳島市新浜町の市道で徳島市昭和町のマッサージ師、山橋衛二さん(50)がバックしてきた2トントラックにひかれました。この事故で、山橋さんは胸や腰を強く打っておよそ1時間後に死亡しました。山橋さんは自宅から勤め先に向かう途中だったということで、目が不自由なため盲導犬を連れていましたが、この盲導犬も死んだということです。

警察によりますと、トラックが道路脇の資材置き場に入ろうとバックしてきたところ、路側帯を歩いていた山橋さんと盲導犬にぶつかったということです。このトラックには、バックする際に音で周囲に注意を促す装置がつけられていますが、スイッチが切られていたため音は鳴らなかったということです。

警察はトラックを運転していた徳島市内の38歳の男性から事情を聞くなどして、事故の詳しい原因を調べています。

徳島県内で盲導犬の支援活動にあたっている公益財団法人「徳島の盲導犬を育てる会」によりますと、死んだ盲導犬は「ヴァルデス」という名前のラブラドールレトリーバーの10歳の雄で、3日が誕生日でした。

山橋さんと9年間生活し、高齢になったため今月11日に引退する予定だったということです。

過去にも視覚障害者と盲導犬の事故

目が不自由な人と盲導犬が事故に巻き込まれるケースは過去にも起きています。

このうち、去年9月には新潟県の国道で目が不自由な40代の女性と、付き添っていた盲導犬が乗用車にはねられ、当時、女性が意識不明の重体となったほか、盲導犬が死にました

平成11年には鹿児島県で、盲導犬と歩いていた目の不自由な男性が乗用車にはねられ、男性が死亡しています。

また、静岡県で男性に付き添っていた盲導犬がトラックにはねられて死んだ事故を巡っては、名古屋地方裁判所が5年前、「盲導犬は障害者の自立や精神的な支えになり、社会的な価値がある」などと判断し、運転手などに賠償を命じています。

育成施設の関係者「痛ましい事故で残念」

盲導犬を育成している、中部盲導犬協会の田嶋順治施設長は「盲導犬は交通事故を回避できるよう十分な訓練を受けているが、今回は痛ましい事故で非常に残念だ。目が不自由な人にとっては外を歩く際、事故を避けるため音を聞くことが重要だが、最近は電気自動車など、比較的音の小さな車が増えているドライバーは盲導犬を連れている人を見かけたときは、特に注意して運転してほしい」と話しています。

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当英語塾INDECがある高田馬場には、盲人図書館があります。そのために、目の不自由な方を大勢見かけますし、健気に頑張っている盲導犬ともよく会います。みんなご主人様のことを気遣って、懸命に働いています。それを見るたびに、貧乏英語塾長、感激してしまいます。

ところが、歩行者も、あるいは歩道を走る自転車も、そういう目の不自由な人に無関心な人がいるのです。特に、スマホを操作して前方不注意の愚か者です。「危ない」と思ったことも一度や二度ではありません。日本人の民度(高田の場合外国人である可能性も大なのですが)が低下しているのではないかと考えるほどです。

社会的弱者に思いやりの気持ちをもって接する。それを怠った38歳の運転手(朝日は実名を出しているのに「さん」までつけて、この新聞の異常さを物語っていますが)には、怒りを覚えます。

ヴァルデスくんは、人間でいえば70歳のベテラン盲導犬。もし運転手が警告音さえ鳴らしていてくれていれば、山橋さんを守り抜いたはずなのです。想像しただけで、切なくなります。

山橋さんの残念な死とヴェルデスくんの殉死に哀悼の意を捧げます。同時に、二度とこのような痛ましい事故が起きないように、車を運転する人たちには細かい配慮を求めます。それができなければ、そういう人はハンドルを握るべきではありません。