究極のラグジュアリー・カーは、やはり高級リムジンです。ゆったりとした室内に重厚なエンジン音。一度間近で拝見した、天皇皇后両陛下を乗せたニッサン・プリンス・ロイヤル(写真)は、まさにその豪華さと気品であたり一面特別な雰囲気で包んでいたことを思い出します。
私事になりますが、15年ほど前に一度だけシカゴでキャデラックのリムジンに乗ったことがあります。普通のタクシーを呼んだら、なぜかリムジンがやってきて、しかも通常のタクシー料金で乗れてしまったのです。しかし、降りるまで落ち着かないのなんの。やはりそういうものに相応しい身分と生き方があり、自分はまだその地位に到達していないのだと痛感した次第です。
さらに、優秀なリムジンは、暗殺・誘拐対策が必須です。なぜならば、リムジン=セレブリティなのであり、いつ何時よからぬ輩から襲われるとも限らないからです。
そんな特殊な車です。本当に力のある会社でなければ開発・生産できません。今回天皇家の御料車が日産車からトヨタ車へ変わるということを聞き、時代の残酷さを感じます。30年前、トヨタは日産の足元にも及ばない会社だったのです。
しかし、いまは立場が逆転しました。しかも日産はルノー傘下というイメージがつきまといます。宮内庁がクールに日産からトヨタへ取引を換えたのも、遅いくらいだったのかもしれません。
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両陛下の専用車、老朽化で引退…後継車はトヨタ (読売新聞) - goo ニュース
2005年 9月 1日 (木) 11:27
30年以上にわたり、天皇、皇后両陛下が重要な行事の際に使われてきた皇室専用車「ニッサン・プリンス・ロイヤル」が、老朽化のため、トヨタ自動車製の大型車に切り替えられることになった。
ニッサン・プリンス・ロイヤルは、初の国産の皇室専用車としてプリンス自動車工業(1966年に日産自動車と合併)が開発。1967年から72年にかけ宮内庁が計5台購入した。両陛下が乗る車の中でも最も格式が高く、国会開会式や国賓の接遇といった重要行事に出席される際に使われてきたが、老朽化して整備が難しくなってきたため、日産側が同庁に使用中止を申し入れていた。
後継車はトヨタ自動車が開発した「センチュリーロイヤル」。ニッサン・プリンス・ロイヤルと同様8人乗りで、全長約6メートル、幅約2メートルと、車体の大きさもほぼ同じ。ただ、重量は2・9トンと約1割軽く、排気量は5000ccと1400cc分少ない。価格は1台5250万円。宮内庁は来年度予算の概算要求に1台分の購入費を盛り込んでおり、3~5年かけて5台すべてを更新する予定だ。
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値段が5250万円と知って、ほっとしました。日本の象徴を守る車が1000万円前後だとすると寂しいではないですか。レクサスをはるかに凌駕する仕立てに嬉しくなります。
そしていつの日か、また日産が御料車を作る時がくれば、日本はさらに発展していくのでしょう。
ともあれ、ニッサン・プリンス・ロイヤル、お疲れ様でした。博物館で会いましょう(おそらく所蔵されるでしょうから)。
私事になりますが、15年ほど前に一度だけシカゴでキャデラックのリムジンに乗ったことがあります。普通のタクシーを呼んだら、なぜかリムジンがやってきて、しかも通常のタクシー料金で乗れてしまったのです。しかし、降りるまで落ち着かないのなんの。やはりそういうものに相応しい身分と生き方があり、自分はまだその地位に到達していないのだと痛感した次第です。
さらに、優秀なリムジンは、暗殺・誘拐対策が必須です。なぜならば、リムジン=セレブリティなのであり、いつ何時よからぬ輩から襲われるとも限らないからです。
そんな特殊な車です。本当に力のある会社でなければ開発・生産できません。今回天皇家の御料車が日産車からトヨタ車へ変わるということを聞き、時代の残酷さを感じます。30年前、トヨタは日産の足元にも及ばない会社だったのです。
しかし、いまは立場が逆転しました。しかも日産はルノー傘下というイメージがつきまといます。宮内庁がクールに日産からトヨタへ取引を換えたのも、遅いくらいだったのかもしれません。
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両陛下の専用車、老朽化で引退…後継車はトヨタ (読売新聞) - goo ニュース
2005年 9月 1日 (木) 11:27
30年以上にわたり、天皇、皇后両陛下が重要な行事の際に使われてきた皇室専用車「ニッサン・プリンス・ロイヤル」が、老朽化のため、トヨタ自動車製の大型車に切り替えられることになった。
ニッサン・プリンス・ロイヤルは、初の国産の皇室専用車としてプリンス自動車工業(1966年に日産自動車と合併)が開発。1967年から72年にかけ宮内庁が計5台購入した。両陛下が乗る車の中でも最も格式が高く、国会開会式や国賓の接遇といった重要行事に出席される際に使われてきたが、老朽化して整備が難しくなってきたため、日産側が同庁に使用中止を申し入れていた。
後継車はトヨタ自動車が開発した「センチュリーロイヤル」。ニッサン・プリンス・ロイヤルと同様8人乗りで、全長約6メートル、幅約2メートルと、車体の大きさもほぼ同じ。ただ、重量は2・9トンと約1割軽く、排気量は5000ccと1400cc分少ない。価格は1台5250万円。宮内庁は来年度予算の概算要求に1台分の購入費を盛り込んでおり、3~5年かけて5台すべてを更新する予定だ。
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値段が5250万円と知って、ほっとしました。日本の象徴を守る車が1000万円前後だとすると寂しいではないですか。レクサスをはるかに凌駕する仕立てに嬉しくなります。
そしていつの日か、また日産が御料車を作る時がくれば、日本はさらに発展していくのでしょう。
ともあれ、ニッサン・プリンス・ロイヤル、お疲れ様でした。博物館で会いましょう(おそらく所蔵されるでしょうから)。
写真のニッサン・プリンス・ロイヤルの重厚感も相当なものですね。近い将来博物館に展示される日が待ち遠しいです。
30年後はどこが御料車の受注を取り付けるのかも楽しみです。