千葉真一が引退するというニュースが流れてビックリしましたが、それは「千葉真一」という芸名を卒業するということらしく、魅力的な俳優をなくすことはなさそうです。
その千葉ちゃんに影響を与えた高倉健さんの話が日刊ゲンダイについていたので記録しておきましょう。
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【この人物のオモテとウラ】2007年7月13日 掲載
千葉真一(俳優)
涙ながらに「引退宣言」したカリスマの「第3の人生」
◆2人の人物に後押しされて…
この人でも疲れることがあるのか。アクション界のカリスマ・千葉真一(68)が引退するそうだ。7日、「土曜スタジオパーク」(NHK)にゲスト出演中、いきなり「私事で恐縮ですが」と切り出し、「本当に燃え尽きました。千葉真一を葬り去りたい」と涙ながらに引退宣言した。もっとも、完全引退ではないようで、「来年、新しい出発をしたいと思ってます。どうしてもやりたいことがあるもんですから」とも語り、業界内では「次は何をやるのか」が興味の焦点になっている。
答えはアッサリ見つかった。03年の日刊スポーツ(3月30日付)のインタビューで、「俳優としてはあと4、5年。あとは監督やプロデュースをしていきたい。アジアの俳優がハリウッド映画に出演しやすいようにエージェントの設立も準備している」と語っていた。
この人の視線の先にあるのは、やはり「ハリウッド」だった。この日の同紙には2人の大物にまつわる「ちょっといい話」も掲載されている。
ひとりは東映の大先輩・高倉健。千葉がハリウッドを目指すようになったのは、若い頃から憧れていた高倉が発した次の一言だった。「(俳優は)ハリウッドの世界まで入り込めて初めて一人前だ」――。日本の映画界に限界を感じていた千葉はすぐにその気になった。すでに52歳。英語もできない。周囲はみんな冷笑したが、千葉は飛び出した。
もちろん食えない。仕事が来るには来るが、みな低予算のB級映画ばかり。長期滞在のために借りていたロスのアパートでは毎日、自炊の日々を送っていた。そんなときフラリと日本から訪ねてきたのがもうひとりの大物・深作欣二監督。千葉の初主演映画「風来坊探偵」(61年)が深作にとって初監督作品という長い付き合いだ。粗末な手料理を深作に褒められながら、ハリウッド映画について熱く語り合った。この時から、「自分がプロデュースする映画は健太(深作の長男)に撮ってもらう」と決めていたという。
初プロデュース作品の構想も大体、決まっている。今年3月、千葉が珍しくオピニオン雑誌「正論」に登場、渡部昇一、八木秀次という2人の保守派論客と「武士道」や日本の良さについて語り合った。また別の機会には「忍びの精神、忍者集団の成立過程は米国でも必ず受け入れられる」と話している。
そこから見えてくるのは、ただ跳びはねるだけの「忍者モノ」ではなく、権力と民衆、自然と人間など大きなテーマを背景にした壮大な歴史ドラマ。実現したら、ハリウッドもビックリだろう。
健サンと深作監督に後押しされては疲れているヒマもない。アクションスターの「第3の人生」はやっぱりエネルギッシュなものになりそうだ。
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世界で活躍する日本人。だいぶ増えてきましたが、日本企業が示す存在感からすれば、個人の活躍は限られています。
それでも52歳になって、健さんの影響を受けてとはいえ、世界に羽ばたいた千葉ちゃんは偉いです。年齢を盾に夢を捨てなかった千葉ちゃんは偉いです。
これからの活躍を祈ります。
その千葉ちゃんに影響を与えた高倉健さんの話が日刊ゲンダイについていたので記録しておきましょう。
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【この人物のオモテとウラ】2007年7月13日 掲載
千葉真一(俳優)
涙ながらに「引退宣言」したカリスマの「第3の人生」
◆2人の人物に後押しされて…
この人でも疲れることがあるのか。アクション界のカリスマ・千葉真一(68)が引退するそうだ。7日、「土曜スタジオパーク」(NHK)にゲスト出演中、いきなり「私事で恐縮ですが」と切り出し、「本当に燃え尽きました。千葉真一を葬り去りたい」と涙ながらに引退宣言した。もっとも、完全引退ではないようで、「来年、新しい出発をしたいと思ってます。どうしてもやりたいことがあるもんですから」とも語り、業界内では「次は何をやるのか」が興味の焦点になっている。
答えはアッサリ見つかった。03年の日刊スポーツ(3月30日付)のインタビューで、「俳優としてはあと4、5年。あとは監督やプロデュースをしていきたい。アジアの俳優がハリウッド映画に出演しやすいようにエージェントの設立も準備している」と語っていた。
この人の視線の先にあるのは、やはり「ハリウッド」だった。この日の同紙には2人の大物にまつわる「ちょっといい話」も掲載されている。
ひとりは東映の大先輩・高倉健。千葉がハリウッドを目指すようになったのは、若い頃から憧れていた高倉が発した次の一言だった。「(俳優は)ハリウッドの世界まで入り込めて初めて一人前だ」――。日本の映画界に限界を感じていた千葉はすぐにその気になった。すでに52歳。英語もできない。周囲はみんな冷笑したが、千葉は飛び出した。
もちろん食えない。仕事が来るには来るが、みな低予算のB級映画ばかり。長期滞在のために借りていたロスのアパートでは毎日、自炊の日々を送っていた。そんなときフラリと日本から訪ねてきたのがもうひとりの大物・深作欣二監督。千葉の初主演映画「風来坊探偵」(61年)が深作にとって初監督作品という長い付き合いだ。粗末な手料理を深作に褒められながら、ハリウッド映画について熱く語り合った。この時から、「自分がプロデュースする映画は健太(深作の長男)に撮ってもらう」と決めていたという。
初プロデュース作品の構想も大体、決まっている。今年3月、千葉が珍しくオピニオン雑誌「正論」に登場、渡部昇一、八木秀次という2人の保守派論客と「武士道」や日本の良さについて語り合った。また別の機会には「忍びの精神、忍者集団の成立過程は米国でも必ず受け入れられる」と話している。
そこから見えてくるのは、ただ跳びはねるだけの「忍者モノ」ではなく、権力と民衆、自然と人間など大きなテーマを背景にした壮大な歴史ドラマ。実現したら、ハリウッドもビックリだろう。
健サンと深作監督に後押しされては疲れているヒマもない。アクションスターの「第3の人生」はやっぱりエネルギッシュなものになりそうだ。
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世界で活躍する日本人。だいぶ増えてきましたが、日本企業が示す存在感からすれば、個人の活躍は限られています。
それでも52歳になって、健さんの影響を受けてとはいえ、世界に羽ばたいた千葉ちゃんは偉いです。年齢を盾に夢を捨てなかった千葉ちゃんは偉いです。
これからの活躍を祈ります。
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