やっぱり、「ふじじゅんこ」といってしまうんです。すいません。
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【インタビュー】富司純子、白髪シワさらけ出した
2015年4月26日12時0分 スポーツ報知
29日放送のNHKドラマ「紅雲町(こううんちょう)珈琲屋こよみ」(後7時30分)に主演した女優の富司純子(69)がこのほどスポーツ報知のインタビューに応じた。コーヒー豆店を営む一方で、次々に起きる事件の解決に奔走する好奇心旺盛な76歳の役。実年齢より老けたおばあちゃん像を求め、白髪もシワもあえてさらした。デビューから52年。女優人生の集大成とも言える大役にかけた思いを聞いた。(内野 小百美)
富司が演じた「お草さん」こと杉浦草は、そんじょそこらのおばあちゃんとは訳が違う。コーヒー豆と和食器をあつかう「小蔵屋」で見せる柔和な表情は、事件が起きれば一変。ほっかむり姿で夜通しの張り込みもいとわない。時折のぞく、きりっとした目つきに往年の“緋牡丹(ひぼたん)お竜”の面影も見える。52年の女優人生を詰めこんだような役だ。
「集大成? そんなふうに見てもらえたら一番うれしいかな。でも髪の色を変えるのが大変で。7回も脱色したの。真っ白の髪に憧れもあって」。あえて地毛よりも髪を白くして役にのぞんだ。
アンテナを張り巡らし、好奇心が旺盛な役どころ。実際の富司はどうだろう。
「主人(尾上菊五郎)と、孫の面倒も見ないといけない時もあるでしょ。もう、ウチのことで精いっぱい。ドラマみたいに『あそこの誰々が虐待されてる』とか心配する余裕はまったくないわね」。この取材日も朝5時半起き。犬の散歩や無数の家事を済ませ、“梨園の妻”として歌舞伎座にも顔を出し、一度帰宅し準備を整えてNHK入りした。
結婚後、10年間は女優業から離れた。今はどんなに多忙だろうと仕事が楽しいという。「家のことを優先し、気持ちの切り替えや時間をいかに上手に使うかも考えながら。でもいったん仕事に入れば仕事のこと以外一切、考えないの。この時だけは誰にも邪魔されない自分だけの時間でしょ? 撮影現場にいられることの幸せ。くたびれて家で台本を開いたまま眠っている時もあるけどね」
コーヒーと言えば、15歳年上の大先輩で、何度も東映の任侠(にんきょう)映画で共演した故・高倉健さんのことも思い出す。「私は東映に17歳で入って。アイスクリームにあんみつが好きな女学生にとってコーヒーは大人の飲むもの。健さんと一緒に仕事していると、何杯も勧めてくれる。大人の世界の飲み物だったのが、健さんのおかげでコーヒーが初めて飲めるようになり、おいしいと思えるようになったんですよね」
ひとつ、大きな悩みがある。富司純子(すみこ)を、いまも旧芸名の「じゅんこ」と呼ぶ人が減らないことだ。「富司純子になって27年なのよ。東映時代の藤純子はたった9年。3×9=27で3倍もたつのに。昔は忘れて今を見てほしい、が本当の気持ちなんですけれどね」
◆富司 純子(ふじ・すみこ)1945年12月1日、和歌山・御坊市生まれ。69歳。父は映画の名プロデューサーだった俊藤浩滋氏。17歳で東映入りし、藤純子の芸名で「緋牡丹博徒」「日本女侠伝」シリーズでスターに。72年現尾上菊五郎との結婚を機に一度引退。74年から85年まで「3時のあなた」の司会も。現在の芸名に改名して89年に女優復帰。主な出演作にNHK「てっぱん」など。長女は女優・寺島しのぶ、長男は歌舞伎俳優・尾上菊之助。2007年に紫綬褒章を受章。
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歌舞伎座などで拝見することが多いのですが、若くて美しくて、さすがだと唸ってしまいます。「緋牡丹のお竜さん」のイメージで見てしまうのも、年齢を超えたその美しさのせいです。高倉健さんと並んだときの、あの凛とした美しさは格別でしたから。
がんばって、「ふじすみこ」といえるようにいたします。
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