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日中問題:FTのバランスの取れた社説を評価したい

2013年12月29日 09時18分36秒 | 時事放談: マスコミ編

安倍首相が靖国参拝したのを受けて、ニューヨーク・タイムズがデタラメな事実をもとに反日社説を書きました。詳しくは、表ブログ「映画と本と音楽にあふれた英語塾」に昨日書いた「気になる英語表現(13-56):首相の靖国参拝にまつわるNYタイムズのでたらめ中傷社説」をお読みください。

それに対して、フィナンシャル・タイムズが非常にバランスの取れた社説を発表しています。すでに日本語に翻訳されていますので、記録しておきましょう。

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西太平洋でシャドーボクシング 中国と日本の対立を懸念 フィナンシャル・タイムズ社説(フィナンシャル・タイムズ(翻訳gooニュース)) - goo ニュース

2013年12月27日(金)17:10

東シナ海に浮かぶ無人島をめぐる中国と日本の紛争は、2013年にひたすら悪化の一途をたどった。確かに、年初にけたたましく響いたレトリックはエスカ レートしなかったし、時には鎮まりもした。そして年前半には自動車を含む日本製品の不買運動が中国政府の了解のもとで展開されたが、年後半には日本製品の 販売も回復した。

けれども11月になると中国政府が「防空識別圏」の設定を宣言。日中が領有権を争う尖閣諸島(中国名・釣魚島)上空をも 含むこの措置は、日本政府に不意打ちを食らわせる形となった。そして今週には、安倍晋三首相が靖国神社に参拝し、中国を怒らせた。日本の戦死者をまつる靖 国神社には、中国侵略で有罪となった戦犯もまつられているのだ。

秋になる前から、中国は尖閣諸島を巡回する監視船や偵察機の数を大幅に増 やしていた。中国の戦略は明らかだ。日本はかねてから、尖閣諸島は自分たちの実効支配下にあると主張している。中国はその主張に対抗するため、自分たちの 実効的存在の記録を確立しようとしているのだ。そもそも領有権問題など存在しないという日本政府の主張が、中国にとっては腹立たしくて仕方がない。そして 日本は、法的にも外交的にもその主張を貫き通すのがどんどん厳しい状態になっている

なぜこの問題に火がついたのだろう? 中国政府は、 日本が2012年に尖閣諸島を「国有化」したのが原因だと非難する。これに対して日本政府は、それは自国の右翼政治家が尖閣を購入・開発しようとするのを 阻止するためだったと説明する。中国は日本のその言い分を受け入れていない。受け入れるどころか中国は、日本政府がそうやって現状変更をしたせいで、長年 続いた不安定な均衡を崩したのだと批判している。

加えて日本は、尖閣問題を棚上げしようという合意が1970年代にあったことさえ否定す る。そして問題はいっそうこじれるばかりだ。日本が尖閣諸島を領土に組み入れた1895年以降、中国は日本の領有権を認めてきたというのが、なかなか苦し い日本の公式見解だ。日本も中国もお互いに大声で怒鳴りあっている。どちらも相手の言うことを聞いていない。危険な対立状態だ。偶発事故が起きる危険性、 あるいは陸海空いずれかの現場が短気を起こしてわざと相手を挑発してしまう危険性は、現実のものとしてある。そしてもしそうなった場合、対立がさらにエス カレートしない保障はない。両国とも首脳陣にはタカ派が揃っているし、どちらの国内世論もとても譲歩しようなどという雰囲気ではないからだ。

米政府は、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象だと改めて表明している。そして中国政府は、アメリカがどこまで本気か、なにかというと試そうとしているようだ。ひと握りの岩のためにアメリカが本当に、国民の命を危険にさらすのだろうかと、中国は知りたがっているのだ。

今のところ、日米間にクサビを入れて亀裂を広げようとする中国のやり方はうまくいっているようだ。たとえば、中国の防空識別圏は無視するという日本政府の方針にアメリカは乗らず、航空機が防空識別圏に入る際には飛行計画書を提出するよう自国の航空会社に指示している。

つ まり中国は2013年に一定の成果を挙げたと言える。さらに2014年になっても同じ戦法を続けかねないが、そうすれば事態は収拾がつかなくなる。制御不 能な状態を回避するにはどうすればいいか? 手段は3つある。まず日本はもっと正直になって、尖閣諸島の領有権を主張しつつも、この問題を棚上げするとし た70年代の合意の存在を認めたらどうか。その上で「原状」への回帰を主張すべきだ。一方で中国は問題の国際司法裁判所(ICJ)付託を提案し、かつ ICJ勧告に従うと約束してはどうか。

しかし残念ながら、この2つはいずれも実現しないだろう。日中はお互いに正義は我にありと主張して 譲らないし、どちらも相手を信用していない。このような状況なのでせめて、ただの偶発事故があれよあれよと危機に拡大してしまわないよう、両首脳の間に ホットラインを設置したらどうか。加えて両首脳は無条件で会談すると合意しなくてはならない。これに関しては、非は中国の習近平国家主席にある安倍首相 の顔を見るのも嫌だというなら、問題解決の手段は見えない。軍事衝突というとんでもない手段よりほかには。

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原文は、次の社説です。

December 26, 2013 6:33 pm
Shadow boxing in the western Pacific
The stand-off between China and Japan is worrying

644語と長いものですが、読みやすいので英語の勉強に使ってみてください。この翻訳は立派なものですから、十分に助けになるでしょう。

ともあれ、首脳会談に応じない中国や韓国のほうが異常なのです。安倍首相は会いたいといっているのですから、向うがOKといえばそれですむこと。その意味で、安倍首相に外交上の配慮が足りなかったというのは、中国や韓国に魂を抜かれた一部の左翼マスコミと自民党の中にもいる左翼政治家だけです。FTのようにバランスを取った発言をするメディアは世界中にあるのです。

その意味では、ワシントン・ポストが批判的社説を書いたのは、非常に残念なことでした。

Japanese prime minister’s visit to war memorial was provocative act
By Editorial Board, Published: December 28

靖国参拝は、日本人の問題。他国から干渉されるべきものではない問題です。すべては、中国や韓国の策略です。われわれ日本国民は、このことを忘れないようにしないといけません。


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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2013-12-29 13:09:14
中華帝国は長年朝鮮人を支配していた方法をDNDに持っている つまり朝鮮人が事大主義から永久に逃げれないようにしている
だからおなじようにするため靖国神社を攻撃している
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