すばらしいニュースが飛び込んできました。日本囲碁界の未来は、明るいです。
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史上最年少、10歳プロ棋士誕生へ=大阪市の小4、仲邑菫さん―囲碁
日本棋院は5日、小学4年生、仲邑菫さん(9)が新設された英才特別採用枠での採用試験に合格し、4月1日付で囲碁のプロ棋士となることが決まったと発表。10歳0カ月でのプロ入りとなり、史上最年少記録=都内【時事通信社】
(時事通信)
日本棋院は5日、仲邑信也九段(45)の長女で、大阪市の小学4年生、仲邑菫(なかむら・すみれ)さん(9)が新設された英才特別採用枠での採用試験に合格し、4月1日付で囲碁のプロ棋士となることが決まったと発表した。10歳0カ月でのプロ入りとなり、藤沢里菜女流3冠(20)の11歳6カ月を更新する史上最年少記録。
菫さんは母も囲碁のアマチュア棋士で、父母の影響で3歳で碁を打ち始め、7歳から囲碁強豪国の韓国でも修業を積んできたという。昨年7月、アマ女性が参加するネット囲碁大会の無差別クラスで優勝するなど、その実力が注目されていた。
東京の日本棋院で記者会見した菫さんは笑顔を見せつつ、「頑張ります。これからよろしくお願いします」と緊張した様子で話した。
囲碁の日本棋院は5日、小学4年生の少女、仲邑菫さん(9)が史上最年少でプロ棋士の初段になると発表した。4月1日付のプロ入り時は10歳0カ月で、藤沢里菜女流本因坊(20)の11歳6カ月を9年ぶりに更新する。
中国、韓国が席巻する国際棋戦で活躍できるプロ棋士養成のため、日本棋院が新設した「英才特別採用推薦棋士」に選抜された。
東京都千代田区で記者会見した菫さんは、今後の目標に第一人者の井山裕太棋聖(29)を挙げ「これからよろしくお願いします」と話した。
菫さんは東京都で生まれ、現在、大阪市内の小学校に通っている。父はプロ棋士の仲邑信也九段(45)。
まだあどけない表情の裏に、世界を震撼させる才能が潜んでいる。会見に臨んだ菫さんは、大勢の報道陣を前に若干、緊張した表情で「これからよろしくお願いします」とあいさつ。「中学生の間に、タイトルを取りたい」と意気込んだ。
父は日本棋院関西総本部所属で、06年には勝率第1位賞を獲得した強豪・仲邑信也九段(45)。母は元アマ強豪で囲碁インストラクターの幸さん(38)、母の妹は関西棋院所属の石井茜三段(36)という囲碁一家に生まれ、3歳から囲碁を始めた。当初は幸さんから指導を受け、メキメキと上達。14年には5歳で関西アマ女流囲碁名人戦Bクラスを制するなど、有数の強豪に成長した。
17年4〜12月は関西棋院の院生として過ごし、昨年4月からは韓国に短期留学。現地の研究生リーグで腕を磨き、12月には新制度の適用試験として、09年には史上初の五冠王に輝いた張栩名人(38)と「黒番逆コミ」というハンディの手合で対局。見事に引き分けに持ち込んだ。
張栩名人は「衝撃的でした、9歳でこの強さというのは。必ず世界で戦える棋士になると強く思いました。恐ろしかったです」と感嘆。2度の七冠独占を達成し、国民栄誉賞を受賞した井山裕太五冠(29)とも小学生時代に対局しているが、「年齢を考えると、井山さんの上を行く」と最大級の評価を与えた。
今春、日本囲碁界で史上最年少の10歳のプロ棋士が誕生する。大阪市此花区の小学4年生、仲邑菫(なかむらすみれ)さん(9)で、囲碁先進国の韓国で修業を積み、「世界一になる逸材」として、日本棋院が新設した小学生までの採用制度「英才特別採用推薦棋士」の第1号として迎えられる。
日本棋院が5日に発表した。菫さんは、4月1日付、10歳0カ月で日本棋院関西総本部(大阪市)の所属棋士になる。9年前、11歳6カ月でプロ入りした藤沢里菜女流本因坊(20)を抜く最年少記録となる。
プロ棋士の仲邑信也九段(45)と、囲碁の元インストラクターの幸(みゆき)さん(38)のひとりっ子。幸さんの手ほどきで3歳で碁を覚え、7歳から一家3人で韓国・ソウルに渡って修業。日本での義務教育履修のため日韓の往復生活を続けた。幸さんによると、菫さんはすぐに韓国語を覚え、両親の通訳にもなっているという。一昨年、現地の小学生低学年のチャンピオンに。昨年、韓国棋院のプロ候補生である研究生になった。
韓国で“囲碁漬け”の日々を送ってきた。平日は名門「韓鐘振(ハンジョンジン)囲碁道場」で、週末は韓国棋院で対局を重ねてきた。現地のプロ志望の子どもたちは朝、学校に顔を出すとすぐに道場に向かい、夕方まで囲碁の勉強をする子が多い。
「子どもたちの囲碁環境が日本と全く違う。あれを見て、菫が世界を狙うには韓国で勉強させなければと思った」と、父の信也九段が言う。根っからの負けず嫌いで、負けると大泣きする。その勝負魂が道場で高く評価されている。
道場を主宰する韓鐘振九段は「菫の才能は、現在の女流世界一である韓国の崔精(チェジョン)九段(22)に劣らない。むしろ上達のスピードは崔より速い。このままいけば女流の世界チャンピオンになるのはもちろん、男性のトップ棋士とも対等に戦えると思う」と話す。
先月、一家は日本に帰国。日本棋院は採用にあたって菫さんに張栩(ちょうう)名人(38)と対局させた。あらかじめ下手が盤上に石を置き、圧倒的に有利な状態で打ち始める「置碁(おきご)」ではなく、より互角に近い「黒番逆コミ」の手合で打ち、引き分けに持ち込んだ。「衝撃的でした。うわさには聞いていたが、想像以上にすごい子。小学生時代の井山(裕太五冠)さんと打ったことがあるが、当時の彼より上をいっている」と張名人は言う。
囲碁の日本棋院は5日、小学4年でアマチュア強豪の仲邑(なかむら)菫(すみれ)さん(9)=大阪市=を4月1日付でプロ棋士とすると発表した。プロ入り時の年齢は10歳0カ月で、史上最年少となる。記者会見での一問一答は以下の通り。
日本棋院の団宏明理事長「英才特別採用枠を設けた。これまで院生制度で採用してきたが、院生として通えない人、院生にならないなかにも将来を嘱望される方がいるのではと考えた。そこでナショナルチームのメンバーに実力を見てもらい、採用する制度を作った。囲碁界には2つの課題がある。世界を制覇する人を採用したい。囲碁を知っていただく普及に役立つ人を採用したいと、この枠を作った。世界に出て行き、ファンを増やしたい」
小林覚副理事長「菫さんがここまで力をつけたのは、関西棋院のたくさんの方に鍛えてもらったから。関西棋院と日本棋院が一緒になって、囲碁界を盛り上げていきたい。菫さんのことは1年半ほど前に知った。たくさんの情報を知り、(鍛えている)韓国の棋士の話をきき、世界を狙える子だと知り、入段できることを願っていた。(日本は今)世界に後れを取っている。それを打開するため、ステージをあげることが必要と考えた。彼女の活躍を私も、ファンも楽しみに待てるようにできれば」
張栩名人「昨年12月13日に対局した。9歳でこの力は衝撃的だった。碁の内容に才能を感じ、必ず世界で戦える棋士と強く思った。少しでも早くプロの世界に入れることが重要だと感じた。勉強環境もよくなるので。十分な力があり、プロになるのは時間の問題だった」
仲邑菫さん「これからよろしくお願いします。がんばります」
父の仲邑信也九段「これほど早くプロになれるとは思っていなかった。先生方、応援してくださった方々のおかげ。関西棋院の先生方に教えてもらったことに感謝。まだまだ未熟だが、指導を続けていただければ」
−−試験碁の内容はどうだったか
張名人「最初は先(せん)で−と言われたが、ボクが“コミ6目半払いたい”と。(記録係の)小林副理事長から“逆コミ5目半で打ちましょう”と提案された。結果は盤面6目、形ではボクが半目勝ちですが、持碁(じご=引き分け)にしましょうと。最後の最後まで、1手で勝負が変わる難しい対局だった。非常に落ち着いている。見た目とのギャップ、小さい子供とは思えない。難しい局面でも高い対応力があり、勝負強さも感じた。早い段階でハンデ分は追いつき、ゆるめるつもりはなかったが、終盤のレベルは高かった。恐ろしかった」
−−井山裕太十段=五冠=とも子供時代に打ったことがある。その違いは
張名人「小学5年くらいに打ったことある。先と逆コミで打ち、そのときも衝撃を受けたが、さらに若いのですごいこと。これだけ打てる9歳は、見たことない」
−−張名人以外は、どんな審査をしたか
小林副理事長「日本棋院に所属するということで、(日本代表メンバーの)ナショナルチームにいる日本棋院の棋士にみてもらった。井山五冠は以前から菫さんの才能を知っていた。山城宏九段とボクは、実際の対局を見た。高尾伸路九段と許家元碁聖は、対局の棋譜をみて、十分な力があると判断した。私は45年ぶりに記録係をしましたが静かに堂々と、やわらかく。1手1分、あわてることなく冷静に対応していた。大物だなあと」
−−菫さんは何年くらいでタイトルを取れそうか
張名人「本人の努力次第。成長を続けられたら、数年後には女流タイトルを狙える位置にいるし、その先も狙える。努力次第」
−−英才枠の決定はいつ。どのくらいで活用するか
小林副理事長「話は以前から出ていたが、昨年12月4日に決定した。小学生までを上限と考えているが、人数枠は考えていない。院生にも制度は適用される。世界を狙えると判断したら推薦のうえ、審査に入る」
−−入段後の処遇は
小林副理事長「ご両親の意向もあり関西総本部に入段したい、と。世界を狙うには一番いい状態にしたいので、(東京への)移籍が必要とあらば、そうすることも。プロに年齢は関係ないので、対局料は出します」
−−囲碁を始めたのはいつか
菫さん「はっきり覚えていない」
母の幸さん「父親が囲碁棋士で家に碁盤があった。3歳になったときにルールを教えて、すぐに(正式の十九路盤ではなく)九路番で終局まで打てるようになったので、毎日対局して徐々に打てるようになった。私はアマ五、六段です」
−−囲碁以外の遊びは
菫さん「休み時間に外で遊ぶこと」
−−どんな性格か
信也九段「とても気が強い」
幸さん「負けずきらいなので、囲碁にはいいのかなと思うが、性格はきつすぎる。2年前に(菫さんと)六段同士でペアを組んだことがある。終わったあと、“変な手ばかり打つから、腹立った”と言われて…。そのころには抜かれていたのかな」
−−どんなところが楽しい
菫さん「勝ったときはうれしい」
−−AI(人工知能)搭載囲碁ソフトを使った研究はしているか
信也九段「AIを使っている」
−−好きなテレビ番組は
信也九段「うちにテレビはないんで」
幸さん「埼玉から大阪に引っ越したときにテレビは捨てた。もともと見ない。碁の勉強するのに、あまり必要ないかなと」
−−1日どれくらい勉強するか
信也九段「学校行ってるときは6〜7時間。行かないときは9時間くらい」
−−どんな棋士になりたい
菫さん「中学生のうちにタイトルを取りたい。井山先生みたいな棋士になりたい」
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9歳で、張栩名人にコミ5目半をもらってジゴとは、とんでもない強さです。井山五冠の小学生時代より強いというのは、お世辞抜きの発言でしょう。しかも、その脇で記録係として小林覚九段というとんでもなく囲碁を知り尽くした強者がいて、ビビらなかったのですから、恐れ入ります。
中学時代にタイトルをと発言していますが、ありうる話です。ぜひとも、男性棋士を蹴散らす「女流棋士」ではなく、「女性棋士」になってもらいたいものです。
仲邑菫初段に、乾杯!
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