ロマンです。
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過去最大の素数発見、2233万8618桁 米大学教授
朝日新聞 2016年1月24日07時25分
米セントラルミズーリ大は21日、1とその数自身以外では割りきれない素数を研究している同大のカーチス・クーパー教授(計算機科学)が、過去最大となる約2233万桁の素数を発見したと発表した。これまでより約500万桁大きい。
素数は無限に存在することが証明されているが、どのように出現するかは現在もわかっていない。素数は電子商取引などで使われる暗号に応用されている。大きな素数の発見は、より解読が困難な暗号の作製につながり、コンピューターによる計算技術の向上にも役立つと期待される。
クーパー教授は、世界中のコンピューターをつなげて素数を探すプロジェクト「GIMPS」のメンバー。「2●(●はn乗)-1(2をn乗して1を引いた数)」で表される「メルセンヌ数」から素数を見つける方法で素数探しを続けている。
これまでの最大は、2013年にクーパー教授が見つけたn=57885161(1742万5170桁)。今回はn=74207281が素数であることを約800台のコンピューターを駆使した計算で突き止めたという。3で始まり1で終わる2233万8618桁の数字だ。稼働させていた計算プログラムは、昨年9月17日に新たな素数を見つけていたが、関係者が発見に気付いたのは今年1月7日だったという。
同大には、賞金としてGIMPSから3千ドル(約36万円)が支給される。1億桁以上の素数の発見者には、賞金5万ドルが与えられるという。(ワシントン=小林哲)
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発見された最大の素数(2233万8618桁)
「3003764180……1086436351」
分散コンピューティングに得られた現在のところ最大の素数
「新たな世界最大の素数」昨年9月に発見
2016年01月20日 18時13分更新
文● 行正和義 編集/ASCII.jp
メルセンヌ数検索GIMPS(Great Internet Mersenne Prime Search)は1月7日、素数である49個目のメルセンヌ数を発見していたと発表した。
大きな素数(1と自分自身のみで割り切れる自然数)を求める計算は昔から行なわれているが、桁が膨大になるにつれて膨大な計算量が必要となる。GIMPSプロジェクトでは1644年に数学者メルセンヌが発見した素数「メルセンヌ数」を計算、最大の数を探索している。膨大な計算のため分散コンピューティングを用いており、参加したい人は誰でもプログラムをダウンロードしてインターネットを経由した計算に参加できる。
GIMPSが発見したメルセンヌ数は、これまで2013年に発見された48個目(257885161 - 1が最大だった。今回発見された49個目のメルセンヌ数は274207281で、約2200万桁の数字となり、48個目の数字(約1700万桁)よりも約500万桁大きい。計算によって2015年9月に発見されていたが、ソフトウェアの問題でサーバーから発見のメールを送られていなかったという。
なお、2015年12月にはGIMPSに参加したユーザーにより、インテルの新チップSkylakeが高負荷でフリーズするという現象が発見されている。今回発見されたものを含めてメルセンヌ数はGIMPSのサイトにてダウンロードが可能(txtファイル、49個目の数字はZip状態で約10MBある)。
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GIMPS公式サイト:http://www.mersenne.org/
このサイトには、発見者のカーティス・クーパー教授も登場する、今回の発見を解説をする13分51秒の動画が見られます。英語の勉強になりますから、関心のある方は、どうぞ。
はたして人類は1億桁以上の素数を見つけられるのかどうか。クーパー教授はまだ若そうですから、その発見者の有力候補です。セントラルミズーリ―大学というあまり有名でない大学の教授がこれだけのことを成し遂げたのも愉快です。教授には、もうひと汗かいてもらいましょう。
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