アルファ碁、人類を完全に支配下に置いてしまいました。
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【烏鎮(中国浙江省)時事】米グーグル社傘下の英ディープマインド社が開発した囲碁人工知能(AI)「アルファ碁」と、「世界最強」とされる中国の囲碁棋士、柯潔九段(19)による3番勝負の第2局が25日、中国浙江省の烏鎮で行われ、黒番のアルファ碁が危なげのない戦いぶりで155手で中押し勝ちし、勝ち越しを決めた。最終局は27日に行われる。
柯九段は対局後、記者団に対し「中盤、勝つチャンスがあった。非常に緊張し、それがミスにつながった」と説明。「もっとゆっくり考えるべきだった」と振り返った。
初戦は、序盤から果敢に攻めた柯九段にアルファ碁が完璧に対応し、終始勝負をリードしたが、結果は半目の僅差だった。第2局もぎりぎりのせめぎ合いになるかと思われたが、アルファ碁は柯九段の激しい攻めを寄せ付けず、AIの圧倒的な強さを見せつける形で勝負を決めた。
囲碁AI、最強棋士に勝ち越し 機械対人間の最終決戦
朝日新聞 2017年5月26日00時26分
世界最強の囲碁棋士と人工知能(AI)が戦う三番勝負の第2局が25日、中国浙江省烏鎮(うちん)で打たれ、米グーグル傘下の英ディープマインド社が開発した「アルファ碁」が中国の柯潔(かけつ)九段(19)を破り、2連勝で優勝を決めた。
将棋では今月20日、AIが佐藤天彦名人を破って2連勝。「人間とAIの最終決戦」と言われる今回の対局で最後の難関だった囲碁も制し、AIの驚異的な進化を見せつけた。27日の最終局で完全優勝をめざす。
対局は序盤、柯九段がAIの弱点とされる乱戦に引き込むことに成功。会場は「人間にチャンス」とわいたが、中盤に柯九段の悪手が出て一気に崩れた。柯九段は会見で「チャンスで心臓がどきどきしてしまった。人間の最大の弱みが出た」と話した。ディープマインド社のデミス・ハサビスCEOは「100手までほぼ互角。こんな接戦は初めて」と善戦をたたえた。
囲碁は他のゲームに比べ着手の選択肢がけた違いに多いうえ、碁石には将棋の駒のように特定の役割を与えられた個性がなく、局勢を決する石の連係をデータ化してプログラミングすることは不可能とされてきた。
これらの難題に、アルファ碁は囲碁の理屈を捨ててかかった。高段者の棋譜を写真のように画像として読み込み、人間の脳神経を模した革新的な技術「ディープラーニング(深層学習)」で解析。局面に応じた好手を学んだ。強くなったAIは人間の棋譜から離れてAI同士の自己対戦を繰り返し、新たな棋譜を積み重ねて着手の精度を上げた。結果、現代の棋士の常識にはない手を繰り出し、圧倒的な強さを見せるようになった。(烏鎮=大出公二)
米グーグル傘下の人工知能(AI)開発ベンチャー「ディープマインド」(英国)の囲碁ソフト「アルファ碁」が中国人棋士、柯潔(か・けつ)九段(19)に連勝したことについて、日本囲碁界の第一人者、本因坊文裕(27)=井山裕太九段=は25日、「柯潔さんはナンバーワンではありますが、やはり今回は厳しい戦いになると大方の予想としてもそうだったと思いますし、この結果は私も予想していました。1局を通じて、囲碁AIは勝ちきるのが大変な相手です」とのコメントを発表した。
柯九段に対しては「今回は人類代表として戦われた。厳しい戦いを覚悟して、大変な注目を浴びて大変だったとは思う。敗れて悔しい思いもあるでしょうが、強い相手と戦うというのは棋士として望むところなので、多分楽しみでもあったと察します」と心中を思いやり、AIが人間を追い越したかについては「(昨年の)李世ドルさん(とアルファ碁)の対局、今回(の柯九段とアルファ碁の対局)、マスターの60連勝という事実を受け止めると、アルファ碁に関してはそういうことになると思う。人間との差に関しては、正直どれくらいかは分からない。李世ドルさんの第4局のように乱れることは、今回に関してもマスターに関してもなく、終始安定した打ち回しだったので、レベルアップしているのは間違いない」とした。
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どんどん進化するアルファ碁。井山六冠がいうように、人類はもはやアルファ碁の敵ではないのでしょう。
それでは、もう絶対に勝てないのか。世界のだれかが、アルファ碁を圧倒する日は来ないのでしょうか。井山六冠に期待したいのですが。
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