高倉健さんが自身の文章とそれを朗読した録音が、来年7月発売になります。
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高倉健さん:終戦の日語る…「諸行無常」肉声で録音残す
毎日新聞 2014年12月20日 21時19分(最終更新 12月20日 21時54分)
先月83歳で亡くなった映画スター、高倉健さんが、少年期に福岡県で迎えた終戦の日を「諸行無常」と振り返る録音が残っていることが20日分かった。「友達が言った。『日本が戦争に負けたらしいばい』『えー、降参したとな?』」「その後、何度となく味わった人生が変わる一瞬。諸行無常。この時が、初めての経験だったような気がする」などと語っている。
東京都国立市の出版社「今人(いまじん)舎」が、来年7月発売を目指す、終戦の日をテーマにした絵手紙集に収める。音声を聞ける再生機も用意するが市販はせず、図書館や学校に寄贈する。
同社は来年の終戦70年を前に、2004年に刊行され絶版となっている漫画家らの絵手紙集「私の八月十五日〜昭和二十年の絵手紙」の復刻を準備中。その過程で、今年8月中旬、高倉さんに思い出を収録させてほしいと依頼する手紙を送ったところ、同21日に「プロジェクトの成功を祈っています」との手紙とともに、録音したミニディスクが届いたという。【鶴谷真】
「終戦の記憶」復刊へ健さん作品も追加
日刊スポーツ 2014年12月20日20時14分
国内の著名な漫画家らが、終戦の日の記憶をイラストや文章で表現した作品集「私の八月十五日~昭和二十年の絵手紙」の復刊に、東京都国立市の出版社「今人舎」が取り組んでいる。
新たに作者が朗読した文章も聴けるようにし、戦後70年となる来年夏の再出版を目指す。趣旨に賛同した俳優の故高倉健さんの作品も追加される予定だ。
高倉さんの作品は「日本が戦争に負けたらしいばい!」というタイトル。終戦の日、友人に呼ばれて寺に行くと大人たちの何人かが泣いており、友人から戦争に負けたことを聞かされた。「人生が変わる一瞬。諸行無常。この時が、初めての経験だったような気がする」などと記している。
作品集は、日本漫画家協会常務理事の森田拳次さんが「表現する手段を持っている漫画家が、戦争の記録をしっかり残そう」と発案。「あしたのジョー」のちばてつやさんや「釣りバカ日誌」の北見けんいちさんら111人が寄稿し、2004年に出版した。
高倉さんも作品を書き、合わせてちばさんがイラストを描いたが掲載が間に合わず、本が絶版になったため未発表のままだった。森田さんと交流があった今人舎が今年6月に復刊を決めた際、高倉さんらの作品を追加することにした。
声でも聴いた方が心に迫ると考え、ペン型の音声再生機でページをタッチすると、作者本人の朗読が聴ける仕組みも新たに加えることにした。
高倉さんが生前に朗読し、録音したMDは、8月21日に今人舎に寄贈された。高倉さんらしいゆっくりとした力強い口調で語られており、復刻版でその声を聴くことができる。
作品集は販売するが、朗読はすべてボランティアのため、音声再生機は販売せず、作品集と合わせて教育施設などに寄贈するという。
11月20日に東京都内の自宅で収録した漫画家の花村えい子さんは「書き手が気持ちを込めて語るので、文字以上に伝わる。ぜひ残してほしい本だ」と話した。今人舎の担当者は「たくさんの子どもに読んでもらい、戦争を考える教育に役立ててもらいたい」と話している。
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販売にならないのは残念です。ぜひとも、『南極のペンギン』のように、このあとCDつきで発売してもらいたいものです。今人舎の再検討を願います。
ともあれ、一般人が聴けるように、これまた『南極のペンギン』がそうであったように、公共図書館でも利用できるようにしてもらいたいと願います。
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