確実に、ひとつの時代が終わりました。
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ソニー、ベータビデオカセットの出荷を終了 - 40年の歴史に幕を下ろす
現行のベータビデオカセットはED Metalグレードの「EL-500B」と、Master HGグレードの「2L500MHGB」「2L-750MHGB」に、クリーニングテープの「L-25CLP」のみ。これら製品の出荷終了に伴い、約40年にわたるベータの歴史に幕が下ろされる。
ソニーは、1975年にベータマックス方式レコーダーの1号機「SL-6300」およびベータビデオカセット「K-60」と「K-30」を発売。ベータマックスVTR機器は全世界で累計1,800万台以上、ベータビデオカセットはピーク時の1984年度に年間約5,000万巻を出荷したが、2002年にVTR機器の生産を終了した。
マイクロMVは、MPEG2形式で録画することを特徴としたデジタルビデオカメラ用のカセットテープ媒体。ミニDVの小型版として2001年に登場したが、記録媒体がHDDやメモリへ移行していく時期と重なり、あまり広くは普及しなかった。
「ベータ」カセット、出荷終了へ ソニー、来年3月で
朝日新聞 2015年11月10日21時09分
ソニーは10日、「ベータ」方式の家庭用ビデオカセットの出荷を2016年3月末で終えると発表した。1980年代に家庭用ビデオ規格の主導権争いで「VHS」方式に敗れ、近年はベータのビデオデッキを持つ一部の顧客のためだけに生産していた。
ベータ方式のカセットは75年に発売され、84年度には約5千万巻を出荷していた。ただ、VHSとの規格争いで需要が失われ、今年度の出荷は400巻程度の見通し。ソニーはベータ方式のビデオデッキの生産は02年に終了している。地上アナログ放送が終了し、地上デジタル放送を録画できないことも出荷終了を決める理由になったという。
ベータとの争いに勝ったVHSも、ハードディスク(HDD)内蔵型DVDレコーダーなどの普及で需要がしぼみ、ほとんどの社がデッキ生産を終えている。
ソニーは同時に、01年に発売されたデジタルビデオカメラ用の「マイクロMVカセット」の出荷も終了する。マイクロMV方式のビデオカメラの生産は05年に終了している。
出荷終了にともなう問い合わせはフリーダイヤル(0120・000・488)で受け付ける。(鈴木友里子)
ベータ方式テープ、発売40年で幕…出荷終了へ
読売新聞 2015年11月10日 21時20分
ソニーは10日、ベータ方式の家庭用ビデオカセットテープの出荷を、2016年3月に終了すると発表した。
1970~80年代には、VHS方式と激しい規格戦争を繰り広げたが、発売から約40年で歴史に幕を下ろすことになった。
ソニーが、ベータ方式のビデオ機器を発売したのは75年。翌年には日本ビクター(現JVCケンウッド)がVHS方式の機器を発売し、戦いの幕が開いた。ソニーのベータ方式のビデオテープは、最盛期の84年度には、約5000万巻を出荷した。
しかし、80年代後半になると、VHS方式が主流となり、2000年代にはデジタル化によってDVDが普及した。
ソニーは02年にベータ方式の機器の生産を終了し、その後は機器を持っている人のためにテープの生産を続けていた。しかし、今年度の出荷予測巻数は400巻まで落ち込み、撤退を決めた。
VHS陣営もパナソニックがすでに機器の生産を終了し、TDKブランドのテープも今年12月で販売を終了するなど撤退の動きが相次いでいる。
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貧乏英語塾長も、ベータのビデオデッキを所有していました。英語学習のために、テレビの洋画を録画したり、レンタルVHSをダビングしたりするためです。画質・音質ともにVHSより優れていたので、長期保存用にはベータを使ったものです。
しかし、それも昔の話。レーザーディスクが消え、DVDどころかBlu-ray Discの画質・音質にすらイチャモンをつけたくなる時代です。ベータが消えるのも致し方ないことでしょう。
それでも、一抹の寂しさを覚えてしまいます。きっと自分の青春が、博物館に行かないと確認できなくなることへの寂寥感なのでありましょう。一時代を築いたベータに、敬礼。
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