兵隊とタバコは、切っても切れない関係だと思っていました。ところが、米国防長官がそれを断ち切ろうというのです。さすが禁煙先進国アメリカです。
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米兵の喫煙に歯止め、たばこ値上げや禁煙ゾーン拡大を検討
ロイター 2016年 04月 28日 09:15 JST
[ワシントン 26日 ロイター] - カーター米国防長官は、米軍兵士の喫煙を減らすための新たな指針を示した。米軍基地内のたばこ販売価格を引き上げる、子どもが出入りする場所での禁煙ゾーンを広げる、といった策を講じる。今月8日付のメモをロイターが26日入手した。
米軍はかつて、危険と向き合う兵士の心を落ち着かせるとの誤った認識や、従軍中の退屈しのぎなどの目的で、喫煙を奨励したこともあり、1970年代半ばごろまで戦場で配給されていた。
しかし国防総省のデータによると、喫煙による生産性の低下や、呼吸器・循環器疾患にかかわる医療費などで、米軍に年間約16億ドル(1785億円)のコストが生じているという。
米国肺協会のハロルド・P・ウィマー氏は声明で「正しい方向への重要なステップになる」とし、いずれ喫煙を廃止できれば「健康と支出の双方にとってプラスとなる解決策だ」と述べた。
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16億ドルも損害が出ているのでは、無視できません。立派な経済的判断です。
それにしても、米兵たちの喫煙率がどの程度のものなのか、ウィキペディアの「アメリカ合衆国軍の喫煙」という記事で調べてみたら、2005年の時点で32.2%といいます。
つまり、日本の成人男性の現在の喫煙率と同じくらいです。11年経ってどのような結果になっているかわかりませんが、横ばいもしくは微減というところなのではないかと想像します。それで満足しないのですから、国防省も強固です。
ともあれ、アメリカの軍人の喫煙率よりも日本の成人男性の喫煙率が高いとすると、日本はアフガニスタンや中東と同じくらいストレスフルな戦場なのかもしれません。まあ、それでも、やめられる人はやめられるんですけどね。
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