高倉健さんが亡くなってから、この手のニュースを引用するのはできるだけ控えていたのですが、わが憧れの富司純子(旧名、藤純子)さんが登場するとなると、記録として残しておきたくなりました。
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高倉健さん追悼:富司純子さん思い出話「家族みたいに」
毎日新聞 2015年11月15日 23時07分(最終更新 11月15日 23時29分)
昨年11月に亡くなった映画俳優、高倉健さんの追悼イベント「健さんに逢(あ)いたくて 2015in北九州」(毎日新聞社などでつくる実行委員会主催)が15日、北九州市小倉北区の北九州国際会議場で開かれた。
18歳の時「日本俠客(きょうかく)伝」で高倉さんと初共演した女優、富司純子(ふじ・すみこ)さんはトークステージで「当時すでに大スターで憧れの人だったが、次第に家族みたいになった。私がたばこを吸う役で、癖になって撮影所で吸っていたら『純子ちゃん、女の子は吸っちゃいけないんだよ』、衣装を見て『胸が開きすぎだよ』とまったく女優として見てくれず、妹をかばう感じでした」と明かした。また、「うまい役者なんですよ。不器用ではなかった」としのんだ。
トークステージは、東京国際映画祭プログラミングディレクターの矢田部吉彦さんの進行で、評論家の川本三郎さん、「鉄道員(ぽっぽや)」で助監督を務めた映画監督、瀧本智行さんも参加。撮影秘話や思い出話が次々に飛び出した。写真家、山川雅生さんによる写真・資料展「わが心の高倉健」も同時開催された。
高倉さんは福岡県中間市出身。北九州市の県立東筑高校を卒業した。【長谷川容子】
健さん「家族のよう」…追悼イベントで富司純子さん
産経新聞 2015.11.15 18:20
昨年11月に亡くなった映画俳優高倉健さんの一周忌に合わせた追悼イベントが15日、高倉さんが少年時代を過ごした北九州市で開かれた。女優の富司純子さんはトークショーで「思いやりがあり、人の心の痛みが分かる人だった」などと高倉さんの人柄をしのんだ。
「あ・うん」をはじめ多数の映画で共演した富司さんは「(自分にとって)家族のような存在だった」と振り返った。トークショーには、映画監督の滝本智行さんらも参加。助監督を務めた「鉄道員」の撮影中の高倉さんについて「スタッフ一人一人を名前で呼んでくれた」と明かした。
イベントでは、北九州市でラストシーンが撮影された遺作「あなたへ」を上映。公私に密着して撮影された写真約120点や映画のポスターなども展示された。高倉さんは同県中間市出身で、北九州市の県立東筑高校を卒業した。
健さんは「心の痛み分かる方」 富司純子さん北九州の追悼行事に出席
西日本新聞 2015年11月15日 20時35分
昨年11月に亡くなった福岡県中間市出身の俳優高倉健さんの一周忌に合わせた追悼イベントが15日、北九州市小倉北区で開かれた。東映任侠(にんきょう)映画などで何度も共演した女優富司純子さんがトークショーで「思いやりがあって、人の心の痛みが分かる方でした」としのんだ。
富司さんはイベント前に同区の老舗映画館で上映中の共演作「あ・うん」(1989年)を観賞したことを聴衆約550人に紹介。「先ほど高倉さんにお会いし、胸がいっぱいになりました」と振り返った。コーヒー好きの高倉さんの差し入れでコーヒーが飲めるようになったエピソードも披露し「とってもスタッフに優しい方でした」と懐かしんだ。
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富司さんは、当代尾上菊五郎丈の奥さまです。ゆえに、歌舞伎ファンの貧乏英語塾長は、歌舞伎座、国立劇場、新橋演舞場などでよくお見かけしました。実際に見ても、本当に素敵な方で、健さんと共演されていた40年以上前とイメージは変わりません。
健さんは、映画に出る時は別にして、プライベートでは、右利きであるにもかかわらず、大概右手に腕時計をしておられました。その証拠の写真は大量にあります。
そのせいなのでしょう。富司さんも、上の産経新聞の写真をご覧になればおわかりの通り、右手に腕時計をしておられます(ちなみに、健さんにあやかって、貧乏英語塾長も右手に腕時計をするようにしております。健さんと違って、安物ではありますが)。
いつもそうなさっているかどうかはわかりませんが、この日のイベントのために健さんと同じ腕時計のつけ方をなさったのだと思います。それを見て、富司さんこそ、「思いやりがあって、人の心の痛みが分かる方」なのだと思ってしまいました。そうでなければ、追悼イベントのために北九州まで行かれることはないでしょうし、空き時間があるからといって、『あ・うん』を見直されることもないはずです。健さん・富司さんファンとしては、ちょっと目がうるうるしてきた記事なのでありました。
健さんも42歳でタバコと縁を切られました。梨園の奥様である富司さんも、とっくに離煙なさっていると思います。富司純子さん、健さんの分まで、いつまでもお元気で、ご活躍ください。