団地小説短編集を歩く

団地小説短編集の舞台を歩きながら団地や地域の魅力をお伝えします。

小説タウンハウス 7 再録小説タウンハウス 第6回 岩岡神社秋祭り (H29)

2017-10-20 05:56:56 | 日記

  小説タウンハウス 1 予告編 岩岡神社の秋祭り (2016.10.13)

  小説タウンハウス 2 再録小説タウンハウス 第1回 アカシザウルス (2017.4.7)

  小説タウンハウス 3 再録小説タウンハウス 第2回 明石中央体育会館 (2017.5.12)

  小説タウンハウス 4 再録小説タウンハウス 第3回 遊び放題 (2017.6.30)

  小説タウンハウス 5 再録小説タウンハウス 第4回 岩岡観光ぶどう園 (2017.8.25)

  小説タウンハウス 6 再録 第5回 タウンハウス岩岡 草刈り完了 播州葡萄園 (2017.9.22)


  の続きとなります。例によってこのブログにはクイック一つで見る機能がありません。バックナンバーからご覧下さい。


  10月の体育の日の3連休の頃が岩岡神社の秋祭りである。

  岩岡神社は素戔嗚尊と明石藩主松平直明公をご祭神とする旧郷社の社格を持つ近郷16ヶ村の氏神様である。参道には露天

 がぎっしり並び、大きな布団太鼓が10基近く宮入りしている。

  健太と理恵は、奉納される獅子舞を唖然として見ている。

  英一が言った。

  「今日からみんなの鎮守の神様だ。みんなでお参りしよう」

  「鎮守の神様ってなあに?」

  「みんなを守って下さる神様よ」恵子が答えた。

                                            完

       岩岡神社

  岩岡神社は天和2年(1682)神出から大岩を迎えて祀ったことに始まり、元禄6年(1693)に本殿弊殿拝殿を建立

 し、姫路の広峯神社より農業の神様「素戔嗚尊」を勤請し、正建大神(明石藩主松平若狭守直明の神号)を合祀した神社で岩

 岡町と神出町の西部が氏子となります。10月の体育の日の3連休の中日、つまり日曜日が秋祭です。とあります。

  「神出から大岩を迎えて祀る」とはいきなり謎の言葉です。神出は岩岡神社の北東、雄岡山・雌岡山の地、神話の舞台にも

 なった地で、今で言うとパワースポット・ミステリーゾーンです。「大岩」とはなんでしょうか。まさか神様のおられる磐座

 をそのまま運んだ?「岩」の名の付いた神社が何社かありますが関係があるのでしょうか。

  明石藩は元和3年(1617)の立藩で初代藩主小笠原忠真が明石城を築城しますが栄転あり左遷ありで四家六代の殿様が

 めまぐるしく変わります。天和2年(1682)松平直明が越前国大野藩から入封、以後廃藩置県までの約200年間松平家が続

 き藩政が安定します。

  直明は領内1万石の増産計画を立て実行します。特に神出・岩岡の荒廃地の開拓を指揮しました。まず土地を区画し村を作

 り住民を移住させ開墾に当たらせました。この時生まれた14の村は新田組と呼ばれました。水田耕作に向かない岩岡ではタ

 バコの栽培を奨励します。タバコは明石藩の財政を潤し、昭和に至るまで岩岡の名産となりました。直明の藩主在任は19年、

 隠居後(大御所とは呼ばれなかったでしょうが御老公?)は20年に及び岩岡の恩人の殿様として岩岡神社に合祀されました。

  松平直明は徳川家康の次男、秀康(福井藩68万石)の6男、直良(越前大野藩5万石)の3男つまり家康のひ孫に当たり

 ます。

  将軍家の御一門として家紋は丸に三葉葵です。このため岩岡神社の瓦の神社の幕も神輿の担ぎ手のハッピも丸に三葉葵です。

      このブログはよそ者が作っています。ご当地の歴史・伝統がわかりません。誤りや神様・地元の皆様に

      ご無礼がありましたらお許し下さい。以下写真だけご覧下さい。

       岩岡神社の秋祭り

       

  今年もたわわに実った稲穂の中を太鼓の音とともに布団太鼓が集まってきます。

   

  台車の使用は鳥居の前までです。電飾のバッテリーを備えた台車もあります。

   

  大きくて重たい布団太鼓は鳥居をくぐるのが最初の難関です。

   

  まず始めに布団太鼓とともに参拝してお祓いを受けます。

   

  今年の参加の布団太鼓は8台でです。

       各地区の布団太鼓の練りの奉納です。

         赤坂                       上北古

   


         上新地                      上村

   


         赤坂西場                     南場

   


         南古                       野中

   


         途中で出会えば挨拶代わりに練り合わせです

   


       獅子舞の奉納

   

  獅子舞は都合により昨年の写真です。


       

  お雛様か五月人形からか抜け出した?いや、正装に威儀のを正したこの姿はまさしく即位の礼。

   

  神様が乗られた神輿が練り込み、各地区の布団太鼓が練られます。

       

  各地区の布団太鼓がかきまわり、祭は最高潮に達します。

   

  太鼓の叩き手は小学校の低学年の子供達です。屋台の担ぎ手に休みはあっても、太鼓は一日叩き続けます。狭い・暑い・

 やかましい・手がしびれる、子供達にとってはおそらく人生最初の試練です。この通過儀礼を乗り越えて岩岡の子供達は

 強くたくましく育っていきます。あわや横転と言ったシーンもあります。シートベルトは欠かせません。

       祭の楽しみは露天の買い物です

   

  当て物屋のお姉さんは今年も絶好調です。男の子には「ダーツ」が人気。落ちても突き刺さるまで投げさせてくれます。

   

  今年は「あんまき」屋さんと「フライドポテト」屋さんに行列が出来ていました。

       5時を過ぎる頃

   

  今年は赤坂の布団太鼓の先導でお神輿が神社の外に向かいます。これはまさに大名行列?

   

  お神輿は鳥居の外に出ます。お供の者は威儀を正して整列します。

   

  布団太鼓も整列して、神主様が祝詞を上げられます。

   

  お神輿は再び赤坂の先導でお宮に帰られます。

   

  そして神様は本殿にお戻になられました。

       その頃布団太鼓には灯がともります

   

  秋の日はつるべ落とし。急に暗くなった境内に布団太鼓が美しく浮かび上がります。

   

  照明は電飾型とライトアップ型がありますがそれぞれに趣があります。 一台一台岩岡神社をあとにします。

        

  太鼓の音を響かせながら各地区に帰ります。

     小説タウンハウス 14 岩岡神社秋祭(平成30年)(2018.10.19)があります。 


  
   「小説タウンハウス」はUR賃貸10の団地と10話の物語「団地小説短編集」に収録されています。

    「団地小説短編集」は明舞書店(明石市松が丘2丁目3-7松が丘ビル2階)で好評発売中です。
  

    
  

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