漫画の思い出
花輪和一(13)
『護法童子・巻之(一)』(双葉社)
目次 護法童子縁起 呪文月を巡るの巻 鬼娘の巻 鬼神の巻 気の巻 おんあぼきゃの巻 おんあびらの巻 猫館の巻 神なし峠の巻 天人様の巻 ねずみさまの巻 鬼やらいの巻
「旅之序 護法童子縁起」
少年と少女が合体して護法童子に変身する。そんな言い伝えか何かがあるのだろうか。『ウルトラマンA』みたい。
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仏法守護の護法善神に使役される童子姿の鬼神。護法天童。(『広辞苑』「護法童子」)
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護法童子は『信貴山縁起』に出てくる。
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奈良県信貴山朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)にまつわる次の三つの説話からなる。信濃(しなの)から出て東大寺で受戒した命蓮(みょうれん)が夢告で信貴山に登り、里にも下らず修行し、鉢を飛ばして供物を得ていたが、供物を怠っていた山崎の長者の米倉までもその飛鉢(とびはち)で信貴山に運んでしまう話。命蓮が醍醐(だいご)天皇の病気を法力をもって剣の護法童子(ごほうどうじ)を遣わして平癒させたという話。尼である命蓮の姉が信濃国から彼を尋ねて東大寺に行き、大仏のお告げで信貴山に至って再会する話。
(『日本大百科全書(ニッポニカ)』「信貴山縁起」)
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『信貴山縁起絵巻』の「飛鉢」が日本史の教科書に載っていたと思う。
(13終)