(書評)
岸本裕史『ドラえもんの学習シリーズ ドラえもんの算数おもしろ攻略 改訂版 算数まるわかり辞典 4~6年生』(小学館)
(20) 直方体と立方体(p156~157)
まただ。
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直方体と立方体の同じところは、面や辺やちょう点の数。ちがうところは、面の形だよ。
(p157)
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「辺やちょう点の数」は付随的な要素だ。
主になる要素は、まず「面」の「数」だ。そして、その形。それは長方形。そして、それらの関係が問題になる。それは平行。
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六つの面のすべてが長方形で、相対する面がすべて平行である六面体。
(『明鏡国語辞典』「直方体」)
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立方体は直方体の一種だ。そのことを認めてから、「ちがうところは面の形」と知る。
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六面の合同な正方形で囲まれた立体。正六面体。
(『明鏡国語辞典』「立方体」)
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考えずに行動しよう。食パンをまな板に置く。パンの断面が正方形でなければ、正方形になるように切り取る。その場合、切り取った面とそれに相対する面が平行でなければならない。
面が平行って?
厚みが同じってことさ。
次は?
正方形の断面に相対する平行な面を作りたいね。
どこを切るの?
やってごらん、適当に。
立方体ができるかな?
まだ早い。でも、いろいろと作業をやってみたら、この後の「面の平行と垂直」(p158~149)や「面と辺の平行と垂直」(p160~161)や「辺と辺の平行と垂直」(p162~163)なんか、簡単に理解できるはずだ。
ふうん。
ただし、最後の「向かい合う面、となり合う面」(p164~165)は、ちょっとむずかしい。でも、いいんだよ。大人でもむずかしいんだから。とにかく、解体と復元を、あれやこれや、飽きるまでやってみることだね。そうするしかないんだよ。展開図の問題を解くためには、想像力が必要なんだ。想像力は、屁理屈や丸暗記では育たない。作業をやらずに空間を想像できたら、まあ、天才だろうね。
(20終)