*この写真は昨年アルテピアッツア美唄にて撮影したものです。
ゴッホ展のこと。
少し記憶が薄れかけているのですが、記録しておこうと思います。
よろしければお付き合い下さい。
六本木にある 国立新美術館で
人混みに揉まれながら人の頭越しに展示を観ました。
太陽が当たっているはずのモチーフでさえも、
夜が溶け込んだかのような陰鬱な色彩で描かれています。
私がゴッホの絵に強く惹かれる理由はこれなのかも知れません。
好きか嫌いかを超越して
彼の絵を観た人の心には夜が広がってゆき
心の中の夜が彼の絵をよぶのだと思います。
油絵の具を塗りかさねる技法を用いているので
筆の跡や指紋まで残っている絵がいくつもあり
そこにゴッホの苦悩(という言葉で片付けられないほどの惨状を極めた人生ですね)や
絵に対する愛情や吐息までもを感じます。
最晩年に精神病院に入院しながら
病院の庭を描いた絵を私は震えながら観ました。
言葉にするのを憚られるような強く暗い感情を感じたからです。
展示を見終えてからもその震えはしばらく続きました。
六本木の高層ビルを眺めながら
ゴッホのような激しく自らを燃やし尽くす生き方は出来ないけれど、
作品製作に打ち込んで人の心を動かせるようなものを作りたいと強くおもいました。