池へと上がる路傍に咲く小さな白いダリア。
毎日幾度となく通りかかっているはずなのに、その存在にさえ一向に気づかず、足早にかたわらを通り過ぎていた。
「へ〜かわいいじゃないか」
持っているカメラではなく、iPhoneで撮る。
ポートレートモードで撮影したかったからだ。
昼休み、撮った写真をSNSにアップする。
ところがじつはこれ、生の画像ではなく、トリミングをしている。
オリジナルデータはこちらだ。
ちょっと小さいか?と考え、被写体が占める割合を増やすためにトリミングをしたのだが、アップしたものを後から見返すと、どうもオリジナルのほうがよかったような気がしてならない。
被写体から受けるイメージや現地の雰囲気などなどからアタマのなかに浮かびあがった感覚で構図を決めて撮る。
その行為にはそれなりの理由がある。
産み落とされた写真がよかったにせよイマイチだったにせよだ。
それをだ。
にもかかわらずだ。
編集加工といっても、過度なそれをしているつもりはないが、簡単に手を加えられるのをよいことに、オリジナルを粗末にしていたのかもしれない。
いやはやどうも近ごろ少し、編集加工に頼りすぎていたのかもしれないな、と軽く反省。
さて、今宵はモネの庭のキャンドルナイトだ。
初心に帰り、その場の感性で勝負してみるとしよう。
さあ、少し早いが出かけてみるか。