心のつぶやき

美しいものを一枚の写真に残したい。

リルケの詩

2007-06-02 | つれづれなるままに
 
 「薔薇の内部」 
 
 何処にこの内部に対する 
 外部があるのだろう? どんな痛みのうえに 
 このような麻布があてられるのか?
 この憂いなく 
 ひらいた薔薇の 
 内湖に映っているのは 
 どの空なのだろう? 見よ
 どんなに薔薇が咲きこぼれ 
 ほぐれているかを ふるえる手さえ 
 それを散りこぼすことができないかのよう
 薔薇にはほとんど自分が
 支えきれないのだ その多くの花は 
 みちあふれ
 内部の世界から 
 外部へとあふれでている
 そして外部はますますみちみちて 圏を閉じ
 ついに夏ぜんたいが 一つの部屋に
 夢のなかのひとつの部屋になるのだ
              
            「新詩集」より
          
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 薔薇…美しき女神を讃える花
コメント
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