心のつぶやき

美しいものを一枚の写真に残したい。

過ぎ去った時

2007-07-13 | つれづれなるままに

思い出せない遠い過去に思いを馳せて…

抑此の無苦庵は考を勤むべき親もなければ、
憐れむべき子もなし。
こころは墨に染ねども、髪結うぶがむづかしさに、
つむりを剃り、手のつかひ不奉公もせず、
足の臥てかき小揚やとはず。

七年の病なければ三年の蓬も用ひず。
雲無心にして岫を出るもまたをかし。
詩歌に心なければ、月花も苦にならず。
寐たき時は昼も寝、起きたき時は夜も起る。

九品蓮台に至らんと思ふ欲心なければ、
八萬地獄に落つべき罪もなし。
生きるまでいきたらば、死ぬるであらうかとおもふ

「無苦庵記より」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 花開く時 | トップ | 台風 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

つれづれなるままに」カテゴリの最新記事