とーびょうヲヂさんの好きなマンガたち

元うつ病&現パーキンソン病(笑)のヲヂさんの好きなマンガと闘病(豆苗ではない)記録を徒然に書き綴ってます

ごめんあそばせ/丹沢恵

2010年08月14日 20時39分52秒 | マンガ現在完了

有名作家による同名のマンガもありますが、
こちらはちとマイナーです。
お間違えのないように。

終わっちゃったんですよね・・・。
って、読んでなかったんですが(^^;)。

いわゆる、単行本買いのタイプなので、
毎週読んでいたわけではありません。
でも、全巻持ってますので怒らないでね>作者様

随分長い連載だったそうで、
一時は数誌に平行して掲載されていたほどの人気マンガです。

くみちゃんとゆみちゃんのルームシェア生活のマンガですが、
キレのいいネタが売りのほのぼのマンガでした。

最近某サイトでは酷評されていましたが、
私にはそう思えませんでした。
相変わらずの日常がそこにある、という感覚をくれるような
サザエさんのようなコボちゃんのような、
そんなマンガでした。

最近は登場人物も減ってきて、
ネタのバリエーションが減っていたのは確かです。
それでも、安心できるほのぼのした2人の生活は
派手なギャグマンガが多くなってきた中では
安心できる楽しいマンガでした。

20年以上の連載マンガだそうで、
作者がくみちゃんと同じ歳でデビューしたとしたら
いまは●●歳くらいでしょうか。
本当にライフワークになっていましたね。

お疲れ様でした<(_ _)>

でも、デビュー当時の作品は単行本に収録されてないんですよね。
パンク兄ちゃんとの関係や、
そもそもどうしてルームシェアすることになったのか、
謎のまま単行本は完結してしまうのでしょうか?

教えてください>作者様


○ごめんあそばせ(16巻)/丹沢恵/芳文社
☆お勧め年代:とりあえず疲れている社会人向け

めとろガール/入江紀子

2010年01月24日 19時39分37秒 | マンガ現在完了
麻雀誌に掲載されていたマンガで、
初めは読み切り、
その後短期連載、
そして連載、となったようです。

物語は、主人公のOL 山瀬絵里 が麻雀が好きで
仕事をやめて雀荘に勤め出すという始まりです。
麻雀が好き好きでやめられないというコンセプトで描かれていて、
おそらくは編集側からの要請だったのでしょうが、
それは非常に単純明快であり、
麻雀好きに限らず何かが好きで打ち込んでいる人には
とても受け入れやすいコンセプトです。

そして連載になると、
大人の世界や裏社会の臭いが漂い、
しがらみの中で生きていくことを自覚しながら、
自分が好きなことに対してどう向き合うか、
好きなことを仕事にする難しさを
どう考えるかを語りかけてきます。

入江紀子の画面は
少女マンガ風(正確にはレディースコミック風)なのですが、
きりっとした表情が非常に勝負事の場面に合っているだけではなく、
秘められた重いテーマに取っ付きやすくしてくれていて、
何度読んでも読み返すたびに訴えるものがあります。

表面的なテーマだけで語られると
レディースコミック風の麻雀マンガとしかみなされないのがもったいない
人生観を語りかけてくるマンガです。


○めとろガール(全2巻)/入江紀子/
☆お勧め年代:人生にちょっと悩んでいる20~30代(くらい)向け

柔道部物語/小林まこと

2010年01月10日 19時26分54秒 | マンガ現在完了
イチローや長谷川穂積といった
現実のスポーツ選手の努力のドキュメントが迎合される一方で、
熱血マンガや根性物語というのは敬遠されるようになりました。
このマンガが連載されていた当時は、
ラブコメや軽いギャグマンガが人気を集めており、
それ以前に人気があった
劇画調の熱血マンガやドギツイギャグマンガや風刺漫画は廃れていました。
そんな中であえて描かれたこのマンガは
本当に汗臭い根性マンガでした。

主人公の三五十五(三五が姓、十五が名)は、
柔道を全く知らない文科系の新入生でしたが、
うっかり柔道場に足を踏み入れてしまい、
セッキョーと呼ばれる新入生へのシゴキを受け、
持ち前の負けん気だけで柔道を続ける決意をしたのでした。

体格としてはそれほど恵まれていないにもかかわらず、
指導者との波長もよくあったためか次第に力をつけていき、
背負い投げの名手へと成長します。
当時の柔道界には昭和の三四郎と呼ばれる古賀稔彦がおり、
その背負い投げがモチーフになっていたことは容易に想像がつきますが、
それ以上に物語のリアリティが濃く、
フィクションという印象がなく、
実在の人物のドキュメントであるかのように迫ってきます。
登場人物一人一人の感情が鮮明に描き出され、
体育会系の中でもひときわ 汗臭い&うっとおしい 世界に引き込まれていきます。

やがて三五十五は強敵を破り日本一になるわけですが、
その過程は安易な出世物語ではなく、
何度もライバルにはじき返され、
時には弱そうな相手にも負けることもあり、
人間くささが随所に描かれています。
何かの書評で、このマンガには、
柔道をやったことがある人間なら、
どんなに辛くても柔道をやめられなかった理由が描かれていることがわかる、
と書かれていた記憶があります。
柔道に限らず、
辛くてもスポーツを続ける人は、
きっとこのマンガに共感を覚えることでしょう。
という私も弱いながら柔道を一時やってました。
体を壊して辞めましたが、
このマンガを同時代に読んでいたなら、
続けることはできなくても柔道にかかわり続けたことでしょう。

○柔道部物語(全11巻)/小林まこと/講談社ヤングマガジンコミックス
☆お勧め世代:スポーツをやっている全ての人&やったことのある全ての人


トラブルカフェ/丹沢恵

2009年07月26日 16時15分03秒 | マンガ現在完了
コーヒー専門喫茶店 珈琲倶楽部 を舞台に
個性的な登場人物が
どたばたと日常を過ごしている様を描いた
4コママンガです。

丹沢恵の初の単行本がこの作品ということで、
第1巻の絵柄を見ると
今よりも細い線で細かく描いてます。
この頃の絵柄やデフォルメが実は好きなんですよね。

バイトのウェイトレスのリエちゃんは
食欲魔神と呼ばれるほど食い気の強い女の子で
ちょっとボーイッシュな雰囲気が可愛くて好きです。
実は、
昔好きだった女性に似てます。
歳も同じくらいで、
食い気も強くて
もう少しボーイッシュでしたが
なかなか可愛い女性でした。
このマンガを見ると思い出されます。

でも、このマンガで
リエちゃんより好きな登場人物は
ケイコさんです。
年齢不詳(でもないんですが)、
関西出身のしたたかなケイコさんは
関西人の私には
つっこみを入れたりボケをかましたりして
お話ししたいタイプです。
丹沢恵さんの描く関西人キャラがとっても好きです。
一度作者とお話ししたいくらいです。

割と地味なマスターとその妹に対して
やはり個性的な常連が2人出てきます。
ニューハーフのママと
職業不明の男性と。
個性的なんですが、
どこにでもいそうなところに味があります。
マンガというのは
非日常の娯楽であり、空想の遊びなのですが
ちょっとしたリアリティがあると
単純な4コママンガでも
かなり親しみが持てます。
そんな登場人物を駆使できるのは
作者の力量と言えます。
最近はリアリティが乏しく
設定に振り回されている感があるだけに
昔のマンガのような登場人物を
もっと出して欲しいと思っています。


○トラブルカフェ(全8巻)/丹沢恵/竹書房
 こちらでも読めます→Renta
△お勧め年代:ほのぼのしたい社会人とOL向け

 
 
 
 


花咲け!乙女/丹沢恵

2009年05月17日 21時45分10秒 | マンガ現在完了
「純情OLの片思い日記」
一言で言えばそうなってしまいます。
毒の欠片もない山本美咲が
片思いしているイケメン(当時こんな言葉はない)の上司に片思いして
妄想をはためかせ、時にはさりげなくアプローチして
落ち込んで、浮かれて、七転八倒する(?)お話です。

丹沢恵の書いたストーリー系4コママンガとしては
はじめての作品だと思いますが、
3年ほど連載が続いており、
その展開にしっかりとした筋が通っているので
読んでいて飽きが来ません。

美咲ちゃんが可愛いのもありますが、
ほのぼのとしていて、気持ちを和らげてくれるマンガです。
はっきり言って、健気な美咲ちゃんには惚れます。
(忠犬ハチ公みたい、という場面は特にお気に入りです)

丹沢恵の巧さとして、
起承転結ではなく、
起転承転とか起転転結のような
2段オチがあるので、普通の4コママンガより密度が高く感じます。
ストーリーマンガ調になっているため
4コマではなく2話8コマで話が展開することもあり、
その密度も濃く普通のマンガよりうまく展開されています。

でも、難しいことは抜きとして、
美咲ちゃんを応援してあげるだけで
充分楽しめるマンガです。

でも、3年近くも連載していて2巻しかないっていうことを考えると
4コママンガってなんだか損ですね。


○花咲け!乙女(バンブーコミックス全2巻)/丹沢恵/竹書房

△お勧め年代:乙女の純情がわかる人たち向け


AT Lady(オートマティック・レディ)/のむら剛

2009年05月11日 22時40分11秒 | マンガ現在完了
このマンガを読むたびに
「お前こんなの好きなの?」
と友人に言われて
でも、へこまずに反論したことが思い出されます。

ちまちました絵で
徹底的に書き込まれていて
それでいて読みにくくもなく
テンポよく話が展開し
少ないページ数で内容の濃い作品を仕上げる力量は
たいしたものだと感心していました。
(コミックスで読むとちっこくて読みにくいけど)

女の子が可愛いのも魅力的で、
ときどきイラストのように描かれたワンカットは
作者が単にギャグマンガを描きたいだけではなく、
ストーリー性のあるマンガを志している印象を受けました。

ストーリーは、
警視庁により開発されたロボット婦警さんが
活躍するお話しなのですが、
主役の7号は、1~6号の残り物の部品を
寄せ集めて作ったため
ちょっとおつむが足りず、
とんちんかんなボケをかましながら
事件を解決したり発展させたりしていきます。
なぜか、
7号は出来損ないのはずなのですが、
1~6号はほとんど活躍せず、
ほとんど全ての事件を7号が解決してしまいます。

うまくできてる。

キャラクターやコスチュームデザインに凝っていて
また、メカのデザインや設定も細かく作られていて
作者が楽しみながら作品を仕上げていたことがわかります。
婦警さんが全部で7号っていうのは、
サイボーグ007のパクリだなというのは
すぐわかりますが、
パロディとしては1級品です。

ここまで凝った設定ながら
たった2巻で終わったのは非常に残念でした。

で、「のむら剛」というマンガ家はその後見かけなかったので
どうしたのかと随分長い間不思議でした。
でも、
Wikipediaを見ると
岡野剛と名前を変えて活躍していたんですね。
そういや「ぬ~べ~」の絵柄はそっくりだ。。。

恥 恥 恥

ま、その当時はもうジャンプをあまり読まなくなっていたので
仕方ないよね、ね?

そういえば、
この時代からジャンプの低迷が始まっていて、
何かの雑誌で
「ジャンプの人気No.1が“ぬ~べ~”なんて許せない」
とかいうコメントがあったな。
そりゃ、ドラゴンボールとかスラムダンクとか
そんなマンガほどインパクトはなかったけど
いいマンガでしたよ。


○AT・Lady(オートマティック・レディ)(全2巻)/のむら剛/集英社JUMPコミックス

△お勧め年代:小中学生 & 昔の少年たち 向け

のら/入江紀子

2009年05月10日 17時28分26秒 | マンガ現在完了
このマンガを見かけたのは
広島市のはずれの小さな書店でした。
ちょうど
竹書房から単行本の第1巻が出てところで
たまたま平積みになっていたその装丁の美しさに惹かれて買いました。

あ、やられた

それが最初の印象です。

小さい頃からマンガ好きの私も
多分に漏れず
少年時代には
マンガを書きたいと思っていました。
あいにく絵が下手で、
友達が上手に描くのを横目で見ながら
マンガ家になるのは諦めたのでした。
いまならヘタウマのマンガもたくさんありますが、
私の描きたかったのは
ストーリーマンガだったので
それなりの絵を描かねばならなかったのです。

ところが往生際の悪い私は
マンガの原作のようなものを
毎晩寝る前に
寝床の中で思索し続けていたのです。

その中で、ひとつのアイデアがあり、
それは、中学生くらいの少女が
ひとり旅を続け
あちこちの学園を渡り歩くというものでした。
古いマンガのパターンと言えばそうなんですが、
野宿を繰り返し、橋の下を住まいにして学校に通う
なんていうのは、
普通の家に育った私にはかなり斬新なアイデアだったんです。
そして
旅先の学校で色々な人たちと知り合い、
そして
別れて、旅立つ。
それは、
とても新鮮なおはなしで、
私にはとても気に入っていました。

このパターンはSFも考えたのですが、
どちらにしろ
少女が活躍するパターンは
私の中では何種類も生まれていきました。

そして「のら」。
やられました。
きれいな絵柄、タッチも柔らかく、
それ以上に、飄々としたのらのキャラクターが
私に大きな衝撃を与えたのです。
しかも、
ちょっと性的な匂いもありながら、
それを感じさせない純粋な心、
達観した目。
何もかもが新鮮で、私の思索を超えたものでした。
所詮、私は少年マンガの原作を考えていたに過ぎず
レディスコミックで人気を博する入江紀子とは差がありすぎました。

「のら」は
作者が書いている通り
あちこちの雑誌に描かれていた関係上
初期の作品は、個々の関連が希薄で
全体を見ると支離滅裂な印象を受けないわけではありません。
それでも
一貫してのらの純朴さと卓越した世界観が
私を惹きつけて止みません。

「私の名前を呼んで下さい」
これは
淋しくないよ
淋しくなんかないよ
といい続けているのらの
淋しさの表れなのでしょうか。
そして、
みんな、心の中に淋しさを持っている人は
きっとこの言葉が心に響くのではないでしょうか。



☆のら(全3巻)/入江紀子/バンブーコミックス(竹書房)
☆のら完全版(全3巻)/入江紀子/アスペクトコミックス(エンターブレイン)

△お勧め年代:風の声が聞こえる人たち向け


あしたもゲンキ!/丹沢恵

2009年04月12日 14時18分18秒 | マンガ現在完了
たぶん、私が丹沢恵のファンになったのはこのマンガです。
正直に言うと、
同じ雑誌に秋月りすのマンガが載っていたので、
立ち読みしていたついでに見つけたのがこのマンガでした。

ゆんちゃんのドタバタ中心の4コママンガですが、
出てくるキャラがかなり個性的で
飽きさせないオチの連発です。

丹沢恵さんの4コマの特徴なんですが、
「起承転結」ではなく
「起承転転」か「起転転結」というように
2重オチの作品が結構あります。
このためひとつの作品で2回驚かされるというのが
この人の才能だと思っています。

いくつかの作品では
4コマでストーリーマンガを描いてますが、
残念ながらこちらのほう数回読むと飽きてきます。
ストーリーマンガを書くなら
1ページマンガを組み合わせた方がいいと思うんですが。

それは、それとして、話を戻します。

「あしたもゲンキ!」は
ゆんちゃんという童顔の25歳OLが主人公です。
極めつけの方向音痴で、ドジですが、
人並みはずれた記憶力とバカ力があります。
って、またなんだかわかんないだろうな。

脇役は、フケ顔の新入社員や
年齢不詳の若作りのお局さんや
謎に満ちた平凡社員や
昼行灯の切れ者課長や
性別不明の社員やら
みんな個性豊かで、飽きませんね。

オチはワンパターンと言えばそうなんですが、
ここまでいくとワンパターンで充分ですね。
ひとつのネタを究めるというとかいかぶりすぎかもしれません。
ワンパターンというと
いしいひさいちの
「ノンキャリウーマン」があります。
お茶をこぼすネタの連発であれだけ笑わすんだから
徹底的なワンパターンは、作った者勝ちということです。



☆あしたもゲンキ!(全5巻)/丹沢恵 著/竹書房(こちらでも読めます→Renta
☆ノンキャリウーマン(全2巻、文庫は3巻)/いしいひさいち/双葉社

△お勧め年代:まったりしたい疲れた人たち向け