この本を知ったのは、確か朝日新聞の書評でした。
あ、そう、という感じで流したのですが、
たまたま昨日ジュンク堂堂島アバンザ店で見つけました。
ぱらぱらと立ち読みしていて、
お、どストライクだ、と感じました。
ちょうど、この期間は私がマガジンをよく読んでいた頃なのです。
といっても、「1,2の三四郎」の大ファンだったわけではありません。
いえ、むしろそれほど記憶にありません。
面白かったのは初めの頃と、最後の方のレスラーになった頃くらいだった印象があります。
途中はもひとつ印象がありません。
このマンガが気に入ったのは、
小野新二とか大和田夏希という名前を見つけたからです。
小野新二、「純のスマッシュ」、
よかったな。野々上麗子だったかな、きれいだったな。
大和田夏希、「タフネス大地」、
面白かったな。「青の時代」もシリアスでよかったな。
そう思いながら読んでみると、小林まことを含めた3人が仲良しだったことが書いてあります。
そうか、そうだったんだ。知らなかった。
でも、小野新二も大和田夏希も最近どうしてるんだろう?
ぱらぱらと最後の方へページを繰ると、
「故 大和田夏希 故 小野新二 二人の親友に捧げます」
と書いてある・・・。
?え
思わず、買わずにいられなくなった。
※韻を含んでいるわけではない。
読んだ。
京都へ帰ってから、むさぼるように読んだ。
眠れなかった。
この3人のマンガがそんなに好きだったわけではない。
いや、好きだった。
間違いなく、毎週楽しみにして読んでいた。
その人たちが、こんなにぼろぼろになって、朽ち果てていくとは。
私もうつ病を患っていたので、このマンガに描かれている大和田や小林の心情が理解るところがある。
私も嫌がらせを受けて、それでも食いしばりながら仕事を続けてきた。
私も眠れなかった。
眠らせてもらえなかったわけではなく、眠れなくなっていた。
仕事がうまくいかなかった。
頭も回転しなくなった。
それでも働き続けた。
それはどの職業でも、程度の差はあれ、同じかもしれない。
だけど、
子供たちに夢を与えていた人たちが、こんな風に。
小林まことは、マンガの帯に、
「実は ボロボロ泣きながら描きました」と書いている。
そうだろう、そうだろう。
このマンガが少年マガジンに掲載されて、楽しみながら読んだ子供たちはいなかっただろう。
なんだこんなの、と読み飛ばされたかもしれない。
だけど、これはレクイエム。
小林まことからの、編集者たちからの、そして少年マガジンという偉大な雑誌からの、レクイエムだろう。
少年マガジンでなければこれは描かせない、載せたりはしない。
小林まことは、はっきりとは書いていないが、綿密な打ち合わせの上に描かれた伝説なのではないか。
小野新二ならびに大和田夏希の二人のご冥福をお祈りします。
☆青春少年マガジン1978~1983/小林まこと/KCデラックス・講談社
△お勧め年代:昔の少年たち と マンガ家になりたいという少年たちへ
あ、そう、という感じで流したのですが、
たまたま昨日ジュンク堂堂島アバンザ店で見つけました。
ぱらぱらと立ち読みしていて、
お、どストライクだ、と感じました。
ちょうど、この期間は私がマガジンをよく読んでいた頃なのです。
といっても、「1,2の三四郎」の大ファンだったわけではありません。
いえ、むしろそれほど記憶にありません。
面白かったのは初めの頃と、最後の方のレスラーになった頃くらいだった印象があります。
途中はもひとつ印象がありません。
このマンガが気に入ったのは、
小野新二とか大和田夏希という名前を見つけたからです。
小野新二、「純のスマッシュ」、
よかったな。野々上麗子だったかな、きれいだったな。
大和田夏希、「タフネス大地」、
面白かったな。「青の時代」もシリアスでよかったな。
そう思いながら読んでみると、小林まことを含めた3人が仲良しだったことが書いてあります。
そうか、そうだったんだ。知らなかった。
でも、小野新二も大和田夏希も最近どうしてるんだろう?
ぱらぱらと最後の方へページを繰ると、
「故 大和田夏希 故 小野新二 二人の親友に捧げます」
と書いてある・・・。
?え
思わず、買わずにいられなくなった。
※韻を含んでいるわけではない。
読んだ。
京都へ帰ってから、むさぼるように読んだ。
眠れなかった。
この3人のマンガがそんなに好きだったわけではない。
いや、好きだった。
間違いなく、毎週楽しみにして読んでいた。
その人たちが、こんなにぼろぼろになって、朽ち果てていくとは。
私もうつ病を患っていたので、このマンガに描かれている大和田や小林の心情が理解るところがある。
私も嫌がらせを受けて、それでも食いしばりながら仕事を続けてきた。
私も眠れなかった。
眠らせてもらえなかったわけではなく、眠れなくなっていた。
仕事がうまくいかなかった。
頭も回転しなくなった。
それでも働き続けた。
それはどの職業でも、程度の差はあれ、同じかもしれない。
だけど、
子供たちに夢を与えていた人たちが、こんな風に。
小林まことは、マンガの帯に、
「実は ボロボロ泣きながら描きました」と書いている。
そうだろう、そうだろう。
このマンガが少年マガジンに掲載されて、楽しみながら読んだ子供たちはいなかっただろう。
なんだこんなの、と読み飛ばされたかもしれない。
だけど、これはレクイエム。
小林まことからの、編集者たちからの、そして少年マガジンという偉大な雑誌からの、レクイエムだろう。
少年マガジンでなければこれは描かせない、載せたりはしない。
小林まことは、はっきりとは書いていないが、綿密な打ち合わせの上に描かれた伝説なのではないか。
小野新二ならびに大和田夏希の二人のご冥福をお祈りします。
☆青春少年マガジン1978~1983/小林まこと/KCデラックス・講談社
△お勧め年代:昔の少年たち と マンガ家になりたいという少年たちへ