とーびょうヲヂさんの好きなマンガたち

元うつ病&現パーキンソン病(笑)のヲヂさんの好きなマンガと闘病(豆苗ではない)記録を徒然に書き綴ってます

× -ペケ-/新井理恵

2016年12月11日 23時00分08秒 | 懐かしのマンガ
もう20年も前のマンガだったんだ・・・

と読み返してみて驚いた.
割と新しい気がしてたから.

当時の私は,うつ病真っ盛りで,
記憶が不鮮明だったからかもしれない...

このマンガを知ったのは,NHKテレビだった.
確か,3人の若い人たちを取り上げている番組で,
(『若き時代の旗手たち』とかいう番組名だったような気がする・・・)
チャンネルを合わせて見始めた時に,
1人目が終わっていて2人目として
新井理恵さんが出ていた.
(3人目は大学の先生だった)

私がテレビで取り上げられていたマンガをきっかけに
読み始めたのはこのマンガと,
『なまけものが見ていた』(村上たかし)の2つぐらいだと思う.

今回読み返してみて感じたのは,
読むのに時間がかかるマンガだということだった.

4コママンガで一見すると読みやすそうだが,
シリーズ化されているため,
キャラがどんなだったか思い出しつつ,
以前のエピソードを思い出しつつ
読むのが大変で,
しかも,各マンガのタイトルの横に
作者のコメントが書かれていて
それがマンガの内容に関係が合ったりなかったりして,
それを理解しながら読むのが大変だった.

それと,文学的表現が多々見られる.
理系の私には理解に時間がかかる;;
昔の人(失礼)はやっぱり違う,と感心させられた.

それでもキャラが立っているから楽しく読める.
“僕の保健室へようこそ”
“ペッツ”(これは『ご笑覧ください』)
“ハイスクールララバイ”
“夜明けのダザイスト”(これは『るうるうまんぴゅう』)
“高校教諭”
“友達のまま”
なんかのシリーズが好きだった.

3巻くらいまでは,
キャラが固まってないので,
『×』よりも巻末の『ご笑覧ください』『ダイナマイトブラボー』
のほうが面白かった.
(テレビでもこっちのネタが紹介されていた)

4巻35ページの「超ミュージシャン」を読んで
大爆笑したことも思い出した.
はっきり言って,うつ病真っ盛りでした.

あと好きネタは,
4巻68ページ「土の王子さま」
2巻「PUNK ROCK」
何より一番のお気に入りは
6巻51ページの「MOTHER」だね.

不条理マンガと評されることもあるけど,
(“イナバ”のせいかな)
あんまりそう感じない.
ローカルな高校生生活ネタなんて
すごく親近感が持てた..

読み返してみて,中身の厚みに驚くばかりです.


○ × -ペケ- (全7巻)/新井理恵/小学館
☆お勧め世代:高校生活が暗めだったアラフォー~アラフィフ

中島徹さんが亡くなっていた

2011年05月28日 19時16分23秒 | 懐かしのマンガ
中島徹さんが亡くなっていたんですね。
早すぎる死で残念です。

「玄人のひとりごと」で有名ですが、私はデビュー当時の「少年雀鬼-東-」で親しみがあります。
少年漫画で麻雀か?と思いながらも楽しく読んでいた記憶があります。
特別好きな作家さんではありませんでしたが、楽しませていただきました。

ご冥福をお祈りいたします。

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漫画家の中島徹さん死去
2011年4月2日1時35分

 中島徹さん(なかじま・とおる=漫画家)が3月26日、大腸がんで死去、47歳。葬儀は近親者で営んだ。喪主は父秀夫さん。

 雀士が主人公のギャグマンガ「玄人(プロ)のひとりごと」をビッグコミックオリジナルで1989年から連載。昨春から病気休載していた。代表作はほかに「五月原(セクハラ)課長のつぶやき」などがある。

涙のバレーボール/塀内真人(塀内夏子)

2009年11月13日 19時19分24秒 | 懐かしのマンガ
臭い!とにかく臭いタイトル!
たぶん、今時の若い人ならまず避けてしまうようなタイトルではないだろうか。

ところがこれが面白い!

バレーボールの弱小高校に、
元中学バレーボール選手のエースだった河合瞬がいた。
彼は、名選手でミラクルサウスポーと呼ばれていたが、
故障して以来、バレーから遠ざかっていた。
そして、バレーボール名門校へ進学できなかったことから
バレーボールに反感を持っていた。
しかし、この弱小高校の選手の1人である小柴の
熱心な勧誘で河合は体験入部することになった。
かつてのミラクルサウスポー河合瞬は、
その才能の片鱗を見せるが、
なまった身体ではこのチーム相手にも通用せず、
インターハイに行けそうもないクラブなんか入りたくない、と言っていた河合は、
こてんぱんにやられるのだった。

しかし、屈辱の中、徐々にクラブに溶け込んで、
身体も鍛え直し、あのミラクルサウスポーが蘇ってきた。

かつての名門校の後輩や新たなライバルが活躍する桐嶺商業と対決!
一進一退の攻防の中、ついに勝利をもぎ取るのであった。


ん~、素晴らしき青春マンガ・・・。

勝利を得るまでの間は、
河合瞬のわがままな性格もあり、
色々と対立やケンカも起こり、
さらに恋愛問題も交えて、
目が離せない展開になっています。
月刊マンガならではの、楽しさと言うところでしょう。

このマンガのおかげで
バレーボールのルールがよく理解でき、
ワールドカップの応援もできるようになりました。
とはいへ、
このマンガの頃とはルールが変わってます。
サーブ権の移動なんてなくなりましたし、
リベロもこのマンガには登場しません。
それでも、基本は同じバレーですから、
今のルールでバレーボールをやっている人にも楽しめるはずです。

塀内夏子氏は、
こういう熱血スポーツマンガを書かせると天下一品でした。
絵柄の好き嫌いはあるかもしれませんが、
私は本当によく泣かされました。
熱き思いを持って何かに打ち込んでいる人には
きっと共感するものがあるでしょう。


○涙のバレーボール(全3巻)/塀内夏子/講談社コミックス
☆お勧め年代:スポーツに限らず、何かに熱中している人へ

On the Web 週刊 なつこの部屋
なつこの本
http://www.ponytail.co.jp/comics/12.html



青春は薔薇色だ/桑田乃梨子

2009年11月12日 22時50分50秒 | 懐かしのマンガ
このマンガを知ったのは、掲載されてからかなり経ってからです。
別冊宝島の「このマンガがすごい!」という本を
読んでいてたまたま見つけました。
内容解説が割と面白そうだったので、
タイトルを覚えていて
たまたまコミックショックで見つけて買ってしまったのです。

読み切りシリーズになっていて、
第1話のタイトルが「青春は薔薇色だ」という
とても臭いタイトルです。

内容は、
制服のよく似合う女子高生を鑑賞する趣味を持つ
女性体育教師 森島恵子(?)が
ある時知り合った男子学生 広瀬幸仁と仲良くなり、
それが逆にお気に入りの女子高生 本橋尚枝から嫌われる理由となってしまいました。
実は、尚枝は広瀬に密かに憧れていたのです。
尚枝に嫌われたくない森島は、
広瀬につき合うように斡旋するのですが、
その夜、自分が高校生だった頃の夢を見ました。
告白してふられた夢です。
その夢の中の相手は、高校の頃憧れていた前藤くんのはずが、
広瀬に姿を変えていました。
森島は自分の想いに気づいたのです。
そして・・・

絵柄は、少女マンガというほど洗練されていないので、
少女マンガになれていない男性でも気軽に読めます。
ありきたりといえば、それまでですが、
純粋な気持ちと年齢のギャップの中で
はきはきした森島のキャラクターがとても印象的です。

正直、桑田乃梨子のマンガは
これ以外あまり共感できませんでしたが、
この作品(シリーズ)は、森島のキャラクターがおかげか
とても楽しいものになっています。


○青春は薔薇色だ/桑田乃梨子/花とゆめCOMICS
○人生は薔薇色だ(シリーズ続編)/桑田乃梨子/花とゆめCOMICS
☆お勧め年代:古き良き純情物語に共感できる人へ


おしのび倶楽部/横山えいじ

2009年08月27日 22時40分58秒 | 懐かしのマンガ
月刊少年チャンピオンに連載されていた
一風変わったSF風コメディです。

当時の月刊少年チャンピオンといえば、
4大メジャー週刊誌の月刊版としては
一番人気がなくて、
マイナーのどん底みたいな雑誌でした。

なんでそんなものを読んでいたかというと、
長谷川裕一が読みたかったからです。
(長谷川裕一はまた別のところで紹介します)
で、ついでに他のマンガも読んでいたわけですが、
(国友やすゆきなんかも連載していた。
下手な絵だと思っていたら
いつの間にかメジャーになってやんの)
その中でなんとなく気に入ったのが、
このおしのび倶楽部というマンガでした。

主人公の大作は浪人中でSFマニア&プラモマニアで、
おまけに正義の味方に変身するという
当時では、道を踏み外した若者でした。
その彼に目をつけた連中が、
何を隠そう変身趣味を持った「おしのび倶楽部」だったのです。
密かな変装趣味を共有する倶楽部という
ちょっと間違うとエロの世界にはいるのですが、
健全な少年マンガであるこの作品では、
変装=変身であり、
変身願望を満たしつつ、
正義の味方として活躍するための手段であったのです。

しかし、正義の仕事がなかなかない。
必殺仕事人シリーズごっこをするかと思えば、
ゴーストバスターズごっこをしてみたり、
逆に怪盗をやってみたり、で
行き当たりばったりの展開ばかりで
今読むと何が面白かったのかよくわかりません。

ただし、そうした行き当たりばったりのマンガも結構面白いのと、
このマンガを読み進んでいて気づくのは、
大ゴマの使い方がうまく、
短いページ数で見応えを出していることです。
それとテンポ良くコマを進めていくノリは
なかなかのものです。

元々(今も)イラストレーターなので
ここぞというときの、アングルの決め方は
長けたものを感じさせられます。

残念ながら、
もうほとんどマンガは描いてないようですが、
もっと担当編集者が良ければ
あるいは
もっとマニアックな雑誌に連載していれば
ブレイクしていたかもしれないマンガ家です。

(横山えいじという人は、
当時、一部のSFファンの中では人気があったらしい。
よくは知らないが、わかる気がする)


☆おしのび倶楽部(全1巻)/横山えいじ/秋田書店
△お勧め年代:昔の少年向け


ぎらぎらのてつ/松本めぐむ

2009年08月23日 15時32分40秒 | 懐かしのマンガ
なんでこんなものが紹介されるのかといえば、
やはり好きだったから としか答えられない。
いったい誰が知っているのだろうか?

松本めぐむという名前は、ややマニアの人なら知っているでしょう。
あの 尾瀬あきら のペンネームであったのです。
詳しいいきさつは知らないけど、
当時尾瀬あきらは松本めぐむとして活躍していたらしい。

知らないことはすっ飛ばす。

で、このマンガがなんであったかというと
毎日中学生新聞に連載されていたマンガであった!

誰が知ってるねん!

知っている人は知っている。

当時、小学校高学年(!)であった私は、
毎週(隔週だったか?)親と一緒に図書館通いをしていた。
まぁ、たいした本は読まなかったが、
子ども図書のコーナーに置いてあった毎日中学生新聞を見つけ、
マンガの欄だけ読み出したのであった。
このマンガは秋から年末にかけて連載されていたように記憶している。
(違うかもしれない)
あまりに面白くて、切り抜いて持って帰りたかったくらいでした。

で、マンガの紹介

内容はというと、
山から下りてきた怪力&破天荒の野生少女てつ(狼少女ではない)が
都会の進学校(もちろん中学校)に転校してきて、
珍騒動を引き起こすというものである。
この学校では、進学校クラスと落ちこぼれクラスの間に対立があり、
野生少女てつは両者に利用されそうになり、
出来の悪い頭で悩み、そして色恋沙汰にまきこまれ(?)、
当時はやりだった喧嘩シーンの連続で展開していった。

わからんだろうな。

当時はかなり好きだった。
なぜ好きだったかといえば、てつが魅力的に思えたからです。
今でこそ、喧嘩の強い女の子という設定はありきたりなんですが、
当時はまだそれほどでもなく、
「愛と誠」「男組」「男一匹ガキ大将」といった
男気とカリスマ性のある番長が出てくるようなマンガや
スポ根ものが主流だった時代なので、
男は強い!女は待つ!という雰囲気が
マンガだけでなく社会全体にあっただけに
新鮮さが感じられたのかもしれません。

ずっと読み返す機会もなく、
記憶も曖昧で、特に最終回の記憶がはっきりしなかったので、
数年前に思い立ってこれを読むため探し回りました。

公立の図書館を回っても
見つからない!
毎日中学生新聞を置いているところすらない!
置いてあっても、1,2年分しかないとのこと。
毎日新聞社に連絡して聞くと、
「中学生新聞は数年分しか保存していません」とのこと。
どこかないかと訊ねると、
しばらく待たされた挙げ句、
「たぶん××図書館ならあると思いますが」と。
で、電話すると「あります」ということで、
ひとり探偵ナイトスクープ状態で、
遠路はるばる出掛けて閲覧に行きました。

ただ、何年だったか記憶が曖昧で、
自分が小学生高学年だったというところから見当をつけ
2,3年分をあさってようやく見つけだしました。
(昭和51年10月から12月にかけて連載されていました)

なんてペシミスッティック!
ラストはかなり寂しい思いにさせられてしまいました。

私が中学生になった時に毎日中学生新聞で
読んだSFマンガ「さらば人類(だったかな)」も
同じように松本めぐむの作品だったのですが、
これもペシミスティックでした。

破天荒なてつがその個性を失ってしまい、
「社会」に飲み込まれていくラストシーンを
当時の私はどう読んだのでしょう。
そのラストが記憶になかったということは、
私の意識がそれを拒絶していたのでしょうか。
松本めぐむ氏はどんなメッセージを中学生に送りたかったのでしょう?


追記
そういえば、進学クラスと落ちこぼれクラスの対立ってのは
神矢みのるの「ボンバー弾」にもあった記憶がある。
流行りだったのかな?


☆ぎらぎらのてつ/松本めぐむ/毎日中学生新聞に連載
☆ボンバー弾/神矢みのる/少年チャンピオンコミックス・秋田書店

△お勧め年代:マニアックな中年の少年まんがファン&尾瀬あきらファン&こんな時代もあったのだと知りたい今の小中学生向け

 
 
 
 


人造人間キカイダー/石森章太郎

2009年07月04日 19時42分35秒 | 懐かしのマンガ
アニメ化されて、リメイク版も作られて、
すっかりメジャーになったこのマンガを
いまさら取り上げる必要があるのかと言えば、
あるのでしょう。

ちなみに関西ではアニメは放映されていない(はずな)ので見ていない
(You Tubeで見れるかも)

幼稚園か小学校に上がる頃に
仮面ライダーがテレビと少年マガジンで同時に開始し、
すっかり熱中してしまった私にとって、
石森章太郎という人は神様のようでした。

当時の私にとっての他の神様(日本人なので多神教)は、
永井豪、赤塚不二夫あたりでしたね。

変身ヒーローに夢中だった私は、
少年サンデーに「人造人間キカイダー」が連載されて、
完全に夢中になりました。

ただ、そのストーリーは、
期待していたものとは全く異なる大人の世界だったのです。

心とは何でしょうか?
生物と無生物の違いは何でしょうか?
愛って?
恋って?
何なんでしょうか?
人がロボットを愛してはいけないのでしょうか?
ロボットが愛という感情を持ってはいけないのでしょうか?
人は、何でも作れるのでしょうか?
心を持つロボットすらも・・・。
その心に良心はあるのでしょうか・・・。

毎週わくわくする気持ちで読んでいたマンガは
ヒーローが悪を退治する
恰好のいいアクションシーンばかりではなく
閑かな 寂しげな
場面の続くマンガでした。
それは、決して
まだ人恋す前の少年にとっても
退屈なものではなく
あやしげで はかなげで
心の奥底にその雰囲気は染みこんでいきました。

何かのマンガ評論で
トラウマとなったマンガとして評されていた記憶があります。
わたしにとっても
一生忘れられないマンガです。
それは、
マンガというには重い
とても重い
荷物を
私の心に残していったのです。

「ピノキオは人間になって
本当に幸せに暮らしたのでしょうか」


○人造人間キカイダー(全5巻)/石森章太郎/秋田書店コミックス
○人造人間キカイダー(全4巻)/石森章太郎/秋田書店マンガ文庫

△お勧め年代:昔の少年たち向け


不良少年/大橋薫

2009年06月26日 19時31分50秒 | 懐かしのマンガ
その昔(?)、ラポートとかいう会社があったそうじゃ。
その出版していた雑誌ファンロードから
同人誌系のマンガ家が何人もデビューしたそうじゃ。
大橋薫もその系統だったと記憶しておる・・・。

著者紹介は苦手なので、
この程度で。

舞台は、
不良の巣窟となっている高校。
そこへ転校してきたスケ番(死語) 黒田乱子。
転校して早々、
番格の3人組を従えて高校を統治し始めた。
しかし、実は、
彼女はスケ番と同姓同名の普通の女子高生。
学園の治安のために番格3人組に祭り上げられていた。
そうとは知らず、彼女を落とそうとする男性教員。
そして、輪姦そうとするライバル高校のイケメン3人組。
絶体絶命のピンチに立ち上がる元不良少年!
乱子の貞操は如何に?

・    ・・なんだか、変な話だ。

あらすじはこんなものなんだが、
女性らしい丁寧な絵柄と感性が
ちょっとエッチなギャグと混ざって
読みやすいテンポで進んでいきます。

元々、大橋薫と楠桂(双子の姉妹)は
ホラー系のマンガを得意としていたので、
柄は若干暗く、劇画調でもあります。
それが重くならないのは
女性ならではの線の丁寧さだからでしょう。

女性目線の不良少年の姿を
はっきりと言い切る箇所は
ちょっと全体から浮いている印象もありますが
言いたいことを語れるという
女性らしさが現れていて嫌みになりません。

当時OLをしながらの執筆だったので寡作でしたが
もっとこの当時の感性で書いて欲しかったと思っています。

え?どういう意味かって?
え~、また、いずれ・・・。


○不良少年/大橋薫/白泉社JETS COMICS

△お勧め年代:その昔、同人誌系のマンガにはまった人たち向け(いい意味で)