毎週土曜日の番組。
今週は中国経済の光と影と題して報道。
「先富論」小平が言った。「富める者からまず先に富め」
一時驚異的な数字で右肩上がりの成長を遂げた。
一ケタまで落ちたとはいえ成長は続いている。
かつての勢いを失う中で世界の経済も中国に足元を掬われるようにして減速。
中国国内の経済格差が日本もそうだが欧米並みに広がってきた。
大都市近郊の農家が農業に見切りを付けて都市へ流れていく。
いわゆる出稼ぎ。
光が強ければ強いほど影も濃くなる。
例えば自然現象でいうと真夏の照り付ける太陽のもと日陰はくっきりと
大きな影を作る。
それと同じ理屈。
日本でもアメリカでも一握りの階層が国の富のほとんどを占める。
かつてアメリカのウオール街でのデモ。
白人層にまで貧困が及んでいる。
中国を指して社会主義体制における資本主義経済と言われる。
が、未だ社会主義の国などどこにもない。
「目指そうとしている」国でしかない。
なぜか。
元来社会主義は資本主義が高度に発達したのちに形成されると定義されている。
したがって中国の資本主義など日本・欧米に比べるとその端緒についたところ。
社会発展の法則から見る限りかつて日本や欧米が経験した事柄、
現に起こっている事柄。
つまり、カジノ経済と言われるこの現状に巻き込まれるか、
この状況を教訓として危険を避けて進んでいくかであろう。
弱肉強食の現代。
小平の「先富論」続きがあるという「富んだものは弱者を助けよ」と。
資本主義経済においても富を得たものは弱者に富を分かつ。
そこにこそ本質があったはず。
それが今や道を誤っている。
これこそ資本主義の持つさけることのできない特質。
だからこそコントロールしながら発展させてその先に見え、目指すのが社会主義。
決して遅れた体制ではない。
「社会主義」を標榜した国がかつて存在したが「本質」においては「異質」なもの。
地球上にまだ存在しなければ兆しすら見えない。
ヨーロッパに押し寄せる移民・難民。
若者の雇用不安。等々。
どの問題をとっても解決の糸口の見えない状況。
それらの解決策が見える頃に「社会主義」のとば口に差し掛かったといえようか。