横山秀夫原作のドラマ。
録画してあったのを見た。
原作を以前読んだ気がする。
折しも春の叙勲が発表された。
新聞では必ず報道される。細かい活字で。
誰か知り合いがいるかと隅々まで字を追った。
上級の叙勲者は歌手・俳優など。これはまあどこで人選するのか知らない。
今までもどこの誰が選ぶのか知ろうともしなかった。どこか選ぶところ、国の機関・部署。
どこかが決めるのは間違いない。
下級の叙勲者。
何かの機会に目にしたか耳にしたか定かではないが、それなりのところが推薦しその通り叙勲される。
この小説で、退官した元刑事のためしかるべき部署が今年の叙勲者をだれにするか決める。
順送りで退官後十数年経つと候補者をリストアップし決定。
それを心待ちにしている人間もまたいる。
新聞報道された記事を見ると、特に下級叙勲者の職業がほとんど特定の職種で占められている。
警察・消防・自衛官・国の統計業務従事者・看護師・民生委員等々。
サラリーマンは皆無。
警察・消防などで占められる事をとやかく言うつもりはない。
それぞれその職に奉じ、まっとうしてきたのだから。
企業で働いて定年を迎えそれであとは年金暮らし。
企業のトップとして活躍してきた人は上級叙勲者として報道される。
「刑事としての勲章」って何なのか。
その前に、人間としての「勲章」って何なのか。
少しだけ考えさせられることではある。