毎週土曜日欠かさず見ている。
今週はアメリカ大統領選予備選挙の模様を現地から報道。
トランプ氏が共和党候補になるのはほぼ間違いないらしい。
アメリカはメディアを使っての選挙キャンペーンが大きな宣伝になっている。
その点でトランプ氏はメディアの使い方に長けていると。
予備選と人気投票が混同されてしまっているとアメリカの識者が指摘。
今まで政治的経歴のない人間が出て来た。
このことは今までのアメリカの歴史の中でなかったこと。
クリントン・トランプ、どちらが大統領になっても今、アメリカが置かれている状況の打開にはならないとも。
日本の憲法「改正」についても特集。
賛成・反対それぞれの主張を報道。
賛成派の集会で配布された冊子。
こう書いてある。
東日本大震災で救急車がガソリンを給油できなくて救える命が救えなかったと。
局が被災地の役場・消防関係に取材。
結果、そのような事例は皆無であった。
むしろ被災者も含め住民が助け合って救急車に優先的に給油させてくれたと。
安倍内閣の下、集団的自衛権の閣議決定の際示された一枚の画を想起させた。
米艦船に乗っている母子。
この母子を助けなくていいんですかと叫ぶ姿。
憲法「改正」が必要と主張する学者が声高に叫ぶ。
菅官房長官が国会で追及されて、二、三人と言った一人だろう。
番組で締めくくっていた。
現行憲法でも憲法改正条項はあると。
「永久不滅」ではない。70年経って不具合があるなら「改正」も可能だと。
「改正」論者は具体的なことを何一つ言わない。
どの条項のどこが不具合なのかを。
特に憲法学者が指摘していたのは次の13条が狙われていると。
〔個人の尊重と公共の福祉〕
第13条すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
「個人」の部分が自民党の「憲法」では単に「人」となっていると。
つまり個人としての人格は認めない。
個人の思想・信条を認めない。みんな「一緒」でなければだめということ。
あの戦争に向かう中で「個人」はすべて押しつぶされた。
その結果があの敗戦であり、「広島・長崎」の惨状を生んだのではなかったか。
9条を取っ払って軍隊を持ち、13条で「個人」を認めない。
このような政権がどれほど危険か。
確かに国を守ることは重要であろう。
問題はどういう手立てで守るかでは。
軍事力だけがすべてはすでに経験したこと。
過去に真摯に向き合った議論が大事と思うがどうだろう。